ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

スポンサーサイト


Category: スポンサー広告   Tags: ---
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[新刊レビュー]「でもお前、友達一人もいないじゃん」――ぼろっぼろに泣かされて落とされた優等生ちゃんは救われるのか! 西原ケイタ『逆転ヒエラルキー』


Category: レビュー コミックス   Tags: 特徴-高校生  受け-眼鏡  受け-生徒会長・委員長  受け-成績優秀  受け-ガリ勉  受け-性格悪い  
逆転ヒエラルキー! (GUSH COMICS)逆転ヒエラルキー! (GUSH COMICS)
(2014/10/10)
西原 ケイタ

商品詳細を見る

 ガリ勉、眼鏡、つねに敬語でしゃべる、他人への優越感……。
 そんな記号が合わさってる学級委員長の静生(しずお)は、可愛げがないどころか、とっても嫌なヤツ!
 最初読むと、反発すら覚えます。
 案の定、静生には友達は全然いません。
 日常しゃべるのも、隣に住む幼なじみの将人(まさと)とだけ。
 将人にも、つねにウエメセ(上から目線)で怒鳴りつけます。

「そんなだから、お前はダメなんだよ! 僕は仕方なく! そんなお前を、仕方なく面倒みてやってるんだ!」

 学校に行っても、将人が友達と「ぎゃははは」と盛り上がってるのを見て、つぶやきます。

(相変わらず不真面目そうな奴らとつるんでるな……)
(あんなにピアスじゃらじゃら付けてる奴ら、普通なもんか)


 これからわかるように、将人のほうは優等生な静生と対照的な高校生です。
 毎日、朝には起こしにくる静生のことを有り難がってないばかりか、まったく相手にしてません。
 ここまで、あまりに静生にいいところがなくて、読んでる読者ですらイライラしてくるんですが、これが本作の最大の伏線(?)。
 ある日、自分の言うことを聞かないで友達と遊んでばかりの将人にまたも怒鳴ってしまった静生は、業を煮やした将人からついに反撃を受けます。

「……静生、お前、上から目線で超ウゼェ」

「う……うざ……!? ぼっ、僕はお前のために! お前のためを思って……」

「…俺のため? ってか、そもそもお前さぁ、俺がアイツらと遊んでると、自分が構ってもらえないから嫌なんだろ」

「……え?」

「友達いなくて勉強ばっかやってたから成績よくなっただけのくせに、委員長とか言われて頼られてるとか思ってるんだろうけど、ただ利用されてるだけだからな?」

「………(顔面蒼白)」


 そして、ここで将人から“とどめ”が入ります。

「人の友達をとやかく言う前に、お前も友達の一人も作ってみろよ」

 今まで自分が一番と思ってきた優等生ちゃんは、“真実”を暴露されて、自分の足下が、人生が、すべてがガラガラと音を立てて崩されてしまうのでした。

「……………(大粒の涙をぼろっ)」

「!!!!??? ちょっ……し……静生?」

「将人の……将人のバカァァァ……そんなの、そんなの、自分だって分かってた……!」


 うわぁぁぁああああああ、快感……(笑)。
 今まで溜めに溜めてこられた優等生ちゃんの嫌なところが、すべて本人に突きつけられ、読者が感じさせられてきたイライラも、ここで一気に解放されるのです(伏線回収)!!!
 この爽快感……!(笑)

 この場面で、静生はこれまでの澄ました優等生顔もどこへやら、ぼろっぼろに泣きながら、将人に「バカぁ!」と絶叫します。
 自分がこれまで立ってきた地面をすべて突き崩されてしまった優等生ちゃんの絶望の涙と叫び声――いやあ、ゾクゾクしますね……!(変態)。
 ところがここからさらにだめ押しが。
“じゃあ、なんでこれまで僕と一緒にいてくれたんですか!”と聞かれた将人は、こんなあられもない返事をするのです。

「え……いや……まあそれは……幼なじみだし……可哀想で……仕方なく?」

 これでまた眼鏡の奥の優等生らしい可愛げのない目から涙があふれ出る静生(かわいい)。
 いやもう、この一連のプライドをずたずたにされて泣かされる静生の姿は性的すぎてたまりません。
 人の上に立つことだけが生きる価値だったこの優等生ちゃんは、明日からどうやって生きていくんだろう、いまどんな絶望を感じているんだろう、何にすがろうとしてるんだろう――と、読者の胸にはそんなさまざまな思いがムラムラと(笑)。

 そして、本作の素晴らしいところは、この読者が必ず感じるであろう、優等生・静生への憐憫、萌え、性的感情、冷ややかな愛情、そしてなんだか可哀想になってくる気持ち、ダメすぎて可愛く思えてくる気持ちを、作者である西原ケイタ先生がここで攻めキャラである将人の中にすべてぶち込んでくれていて、それで一気に将人というこれも結構クズ味のある男子高校生と読者の心を、完全に一つにしてくれるというか、読者の霊を将人の心に憑依させてくれるところにあります。
 なんだか読者は、自分が将人になって、静生を責めに責めているような気分になれるんですよ。

 そして、それがまた一気に快感になって押し寄せるのがこの場面。
 ぐっずぐずになって、鼻水たらして泣き崩れる静生を見て、将人は「ああ、そうなのか」とでもいうように、達観した顔でこんなことを言うのです。

「俺をそこまで独り占めしたいとか、ただの友情越えてんだろ……お前、どんだけ俺の事が好きなんだよ」

「……え? す……好きって……何言って……(すでに顔真っ赤)」

「俺はさ、静生のこと面倒くせーけど、可愛いとこもあるなって思うよ」

「かっ……かかか……かわっ!?」


 ああ、この場面!
 プライドを突き崩されて地面にはわされ、あれほど泣かされて絶望の底に落とされた静生が、ここで一気に浮上するのです。
 嫌なヤツだった静生が一敗地にまみれて快感を味わわされた読者は、今度はそこまでみじめに落とされた静生が、まさに読者自身が乗り移っている将人の言葉で一気に救済される快感を、怒濤のごとく味わわされるのです!
 そしてそれは、逆方向のカタルシスとはいえ、やはりプライドの高い優等生である静生が思いもよらなかった、「自分が性的な対象として見られること」という、ひどい屈辱であると同時に、「将人に可愛いって言われて嬉しい…」という静生が得た救いを同時に読者にも感じさせます。
 いやこの二律背反! すばらしい!

 ここからは、甘ちゃんでネンネの静生は、将人に好きなようにむさぼられるだけ!
 もう読者は夢中ですよ。
 静生が感じているだろう、絶望と快感の合わさった、これまでの静生の人生をすべて塗り替えるだろう経験の嵐に!
 そしてこの場面では、そうやって無茶苦茶にされる静生が必死で将人にしがみつく様子を、将人が可愛さを感じてしまうところも描かれます。

 以後の2話、3話は、優等生の静生がずたずたにされて救われるという、山有り谷有りの第1話とは打って変わって、ようやく結ばれた2人が、どうやって本物の恋人同士になっていくかが描かれます。
 ここですごいのが、第1話であれほど“嫌なヤツ”だった静生が、もんんんんんんっのすごく可愛く見えるんですよ。
 相変わらず、外見は眼鏡で目が細くて優等生でいっつも変な敬語使っててファッションセンスも最悪なのに!

 なぜそんなに可愛く見えるかといえば、それは将人に可愛がられた静生が、そのたびにちょっぴりと素直な喜びを見せてくれるからです。
 第3話では、ついに「デート」に出掛ける2人が描かれますが、今まで友達が一人もいなかった静生が、生まれて初めて「待ち合わせ」をして、将人が来るのを待つ場面から描かれます。
 ここで、約束通りに将人が来てくれたのを見つけた静生が見せる、(やった…!)というほんわかした笑顔の可愛いこと!(めろめろ)

 ごめん……第1話であんなに「こいつイライラするな……徹底的にいじめられればいいのにとか思ってごめん……」と、読者の心も反省モードというか、この第3話では、読者はまたもや将人と一体化して、静生の可愛いところを楽しむ旅に出ることになります。
 そしてね……。
 ここからは、本当にそんな場面の連続なんですよ……。
 初めて、将人といっしょにハンバーガー屋に入って、嬉しそうにハンバーガーにかじり付く静生。
 一緒に雑貨屋に入って、将人がおそろいの天然石の小物を買ってくれて、すんごい嬉しそうな静生。
 そしていちいち、静生は(あんまり嬉しそうにしたらバカにされる…!)とか言って、その可愛い笑顔を隠そうとします。
 か、か、か、かわぇぇぇぇぇええええええええええ!!!!!!!(卒倒

 そして、そのクライマックスは、さらに超弩級。
 将人から、

「恋人らしく、イチャついてみっか(ニカッ)」

 とからかわれた静生は、それを真に受けて、真っ赤な顔でこんなことを言うんですよ。

「もういい……家に帰りたい……ふ……ふたりきりに……なりたい」


 ぬおおおおおぐはああああああ!!!!!!!(吐血
 本作は、この場面での静生の赤面フェイスが描かれるためにあったといっても過言ではありませぬ……。
 それぐらい……可愛い……優等生ちゃん……恥じらいながら……セッ久誘って……可愛い……たまらん……優等生ちゃん……(はぁはぁはぁはぁ

 このあと、もちろん速攻でベッドにもつれこんだ2人は、もう野獣ですよ野獣(笑)。

「静生、気持ちイイ?」

「ふあ……ああ……ん……」

「……なんて、顔見りゃ分かるけど(笑)」


 あんなに自分が性的対象に見られることを恐れてたうぶな優等生ちゃんがぁぁあああああ!!!!!
 自分から快感をぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!
 かわえええぇぇええぇえええええたまらねぇぇえええええええええええええええええ!!!!!!(昇天

 心の底から、将人と笑いあえるようになった静生の表情は、最後、安らぎに満ちてます。
 よかった……よかったよ……静生ちゃん……(号泣)。
 第1話目で味わわされるあのイライラ、そこからのカタルシスと一気のがぶり寄り……。
 キャラ設定としての「嫌なヤツ」ではなく、読者の生理的な部分にまで訴えかけてくる「嫌な優等生」というのは、なかなか優等生受けBLの世界ではお目にかかれないものです。
 そこに本作の新しさと素晴らしさがあり、それを描ききる西原ケイタ先生の筆力の凄さがあります。
 またそれが、これは西原ケイタ作品に通底するものでもある、“なんか攻めが受けのことをそんなに好きじゃなさそう(読んでいくと違うことがだんだんわかる)”という「味」と合わさって、深い深い効果を生み出しています。
 一昨日発売されたばかりの新刊コミックス、店頭に並んでいるうちにぜひ!!!

関連記事


Comments

Leave a Comment



06 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

05

07


 
FC2カウンタ
 
プロフィール

ちーけん

Author:ちーけん
FC2ブログへようこそ!

 
最新つぶやき5件

Twitter < > Reload

 
最近のコメント
データ取得中...
 
 
 
 
Lc.ツリーカテゴリー
 
Lc.ツリータグリスト
 


Archive   RSS   Login

債務整理太陽光発電
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。