ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[レビュー]誰かラストシーンの意味を教えて! 藤崎隆宏『ルードなKISSをルーズにしたい』より『月下美人』


Category: レビュー コミックス   Tags: 受け-眼鏡  受け-ガリ勉  特徴-高校生  特徴-年齢差  ●ハ行-藤崎隆宏  
ルードなKISSをルーズにしたいルードなKISSをルーズにしたい
藤崎 隆宏 (1995/11)
青磁ビブロス

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 この本は古いでっす。
 95年11月発行と奥付にあります。
 ちーけん的には、すごく歴史的価値があると思ってます。この本。
 とゆーのは、ビーボーイコミックスで登場した最初の“優等生受け”のような気がするんです。
 本当にそうかは、よく確認しないとアレですが、初期のビーボーイコミックスで“優等生受け”というとパッと思いつく、美杉果林さんの『スイートエモーション』(これも早めにレビュー書きます!)が97年なんですね。
 というわけで、暫定ですがビーボーイコミックスで登場した最初の“優等生受け”コミックスということで、藤崎隆宏さんの『ルードなKISSをルーズにしたい』をご紹介します~。

 でも、この藤崎先生なんですが、その後の活動はまったく不明です。
 もしご存じの方がいたら、ぜひ教えていただきたいくらいです。
 コミックスを見ると、杉本卓也、麻生かんなというお二人のユニットでのペンネームだそうで、なんとコミックスカバーの見返しには、お二人の写真も載っていますが(珍しいですよね)、このコミックスが最初で最後の一冊になっており、その後は雑誌などでも名前を見なくなってしまいました。
 解散されて別々に活動されたとかなのかなぁ。

 さて、本作『ルードなKISSをルーズにしたい』は短編集になってます。
 絵柄をお見せできないのが残念ですが(アマゾンでも古すぎて表紙の登録がない…)、えーとすごくお洒落で繊細な絵柄です。
 とくに髪の毛の描き方に特徴があるかんじですね。
 一本一本が全部描かれているようなかんじ?
 キャプ翼のパロでこーゆー絵を描いている人がいたような気もするんだけど…。
 うーん。
 モデルものとかバンドものを描いたら似合いそうな絵ですね~。

 ところが、ストーリーは多種多様でバラエティに富んでます。
 その中で、12年前のちーけんの心をビシッと捉えて放さなかったのが『月下美人』という短編です!
 今でも好きなマンガですが、かなりアンハッピーエンドなストーリーなので、よほど気が向かないと読み返してきませんでした。
 読んだのは、今回レビューを描くため久々です。
 いまだに登場人物の気持ちとかが掴みきれないところがあるんで、もし読まれた方がいたら、ぜひ感想をお聞きしたいところなんですが…。

 短編なので、登場人物も少ないです。
 主人公(攻)の化学教師・早乙女(さおとめ)と、彼に身体を自由にされている優等生・河原(かわはら)のほぼ2人で、ストーリーは進行します。
 もともとは、純粋に早乙女のことを教師として尊敬していた河原が早乙女に接近したのが、2人が関係を持つきっかけでした。

「あまり僕に近づかない方がいいですよ。教師と仲の良い生徒は周囲にあまりいい顔をされないものです」

「なんだ、そんなの気になりませんよ。尊敬してるんです。先生のこと」

「尊敬?」

「先生みたいな人になりたいと思ってるんです」

「……ご立派な人間像を僕に求めないでください」

「僕は先生は立派な人だと思います」

「担任でなければ面倒なことは引き受けてません。もっとも……」

 そう言って、ぐいっと河原の細い手首を掴む早乙女。

「君は特別だけど」

「何をするんですか!?」

「僕が俗物であることの証明ですよ。……抵抗しないほうがいいですよ。内申書に手を加えるのは、簡単なんですから」


 そのまま、河原は化学室のパイプに手足を縛り付けられ、全裸で早乙女に陵辱されてしまいます。
 尊敬していた教師にレイプされ、絶望に悶える河原は、彼が本当に純粋な心の持ち主だと、ここまでのストーリーで読者がわからせられているだけに、とても可哀想です。
 河原を犯しながら、早乙女はこう独りごちます。

「月下美人という花があるんですよ。真夜中のほんの2、3時間咲く花なんですけどね」

「ん……」

「……暗闇の純白がどれだけ綺麗かわかりますか?」

「んぅ……」

「目が離せない。清らかなはずの白が、僕を狂わせてゆくんです。君を初めて見たとき……」

「ぐ……」

「心臓が止まるかと思いました。……月下美人を見つけてしまったから。君がいけないんですよ。これ見よがしに僕の前をうろついて…。君が僕を狂わせたんだ」

「ん…んんっ」

「僕は悪くない」

 こう書くと、早乙女は単なるストーカー勘違い野郎の変態教師のようですが、学校内では評判もいいし、何より読者の目にも、河原に手を出したこと以外は、すごくいい教師に映るように描かれています。
 そして、上のように「僕は悪くない」と、河原を犯しながら苦しそうに呟く早乙女の姿も、何か読者に「こんなヤツ死ねばいいのに」と思わせ切れない何かを滲みださせているんですよ。
 このへんが本作が一本調子にならず、キャラの心理や気持ちについて、いろいろ深読みしたくなる原因になってるんですが…。
 そして、陵辱される優等生である河原自身、読者から見ると、早乙女のことを憎みきってないんじゃないのかと思わせる描かれ方をしているんです。

 ある日も、準備室の中で早乙女に抱きすくめられ、河原はズボンの前をはだけられます。

「好きですよ、河原君」

「あ…っ」

「そんなに大きな声を出すと人が来ますよ」

「…ッ(カァァと赤面)。だったら止めろよっ!」

「素直じゃないなあ。ここで止めたら困るのは君の方でしょ」

(愛撫され、ビクッと感じる河原)

「…や…めろ…って…」

 ここで、ガラッと音がして生徒が準備室に入ってきて、行為は中断してしまいます。

「なんでいんの?」と聞かれ、「プリントの準備を手伝ってたの」と嘘をつく河原。

「…んーっ、でもあれだ、お前、早乙女信者だもんな」

 そう言われた河原は、冷たい目でこう言います。

「…嫌いだよ あんな奴」

 字にすると、最後の「嫌いだよ」というセリフが目立ちますが、実際のマンガの場面では、早乙女に抱きすくめられる河原の表情に艶があるんです。
 このへんは、最初に書いた繊細な絵柄のおかげで、表情もいろいろ読み取れるんですよ。

 このままBL的にハッピーエンドなオチをつけてくれればいいのに! と当時からちーけんは願っていたのですが、物語はどんどん破滅的な感じを表に出してきます。

 家に帰って、夜一人になった河原は、「好きですよ」という早乙女のセリフを思い出し、鏡を見つめて一人苦しみます。

「吐き気がする」
「どれだけ洗ってもあいつの指が消えてくれない」
「でも知らないうちに俺はすべてを許容している――」
「なんで俺なんだよ…」


 そこに電話が鳴ります。

「河原君?」

 早乙女からの電話でした。

「どういうつもりですか!?」

「つれないなぁ。せっかく勇気を出して電話したのに」(クスクス)

「…切りますよ」

「愛してますよ」

(ドクン)

「愛してます。愛してます。愛してます。何回言ったら僕を受け入れてくれますか?」


 そう言われた河原は、知らず頬を赤らめ、へたり込みます。

「声がかすれてきたね? してほしいんでしょう? 僕の言うとおりにして」

 そのまま早乙女の言うとおりに身体をいじってしまった早乙女は、心の中で叫びます。

(このままじゃダメだ! 身体も精神も熱に侵され、動くことすらままならない…)

 あああ、ここからの展開は、もう紹介するのも辛くて涙が出そうです。

 朝、登校するときに、医者である父に「青酸カリってどのくらい飲んだら死ぬの?」と聞く河原。
 父に「どうした、いきなり」と聞かれ、「なんでもないよ」と儚げに微笑う河原の顔は、何か悟ったようでもあり、すべてを許したようでもあり、でも言い難い寂しさに満ちあふれて、読者の心をかき乱します。
 学校に行き、準備室で早乙女の茶碗に青酸カリを入れる河原。
 ところが、なんなく見破った早乙女は、「僕は君のためなら何でもできるんだよ。飲めばわかってくれるのかな」と、河原の目を見たまま真っ直ぐに言うのです。

「やめてくれ!」

 叫ぶ河原は、早乙女に抱きついて「わかったから…もういい…」と呟きます。

「今日は痛くしないから」という早乙女に素直に身体を預ける河原。
 化学室の机の上で、早乙女を受け入れた河原は、「愛してますよ」と熱っぽく言う早乙女に喘ぎながら「うん」「うん」と応えるのでした。

 ああ、もうホントに泣きそうです。

 事を終え、化学室を出る河原。ガラ…という音とともにドアが開きます。

「先生 バイバイ」

 そう言って振り返る河原の顔は…。
 朝、父に見せた顔ともまた違う、でも同じく読者の心を大きくかき乱す顔で、河原は早乙女に手を振ったのでした。

 この後の数ページ、ラストシーンがどうなったかは、ここでは書きません。
 ちーけんは本当に初めて読んだときは泣いてしまいましたよ。
 今もちょっとうるうる来てます(苦笑)。
 この後も、まだ河原の心中の独白は続いていくんです。
 でも、それを読んでも、最後まで河原が何を思いラストシーンへと流れていったのか、掴みきれないんです!
 でもそれは作者が稚拙だからというのではないです。
 事実はすべて読者の眼前に用意されています。
 それをどう考えるかだけなんですが、うまい具合に読者がいろいろ考えさせられるようなモノローグになってるんですよ~。
 もうワトソン君になった気分ですよ(笑)。
 ドイルの『名探偵シャーロック・ホームズ』で、助手のワトソンがよくホームズに「君は僕と同じものを見ているのに、なぜ見抜けないのだ」とからかわれるシーンがありますが、もうその心境ですよ!
 久しぶりに読み返したけど、やっぱりわからない。
 これは本当にアンハッピーエンドなのか、違うのか――そんな根源的なところまで思いを馳せてしまいます。

 いずれにせよ、このラストシーンは、河原の優等生としての純粋さの発露であることは間違いないように思います。
 ぜひ、みなさんもご自分で機会があれば読んでみてくださいませ~。
 そして、感想を教えてくださいませ~。

 じつはもうこのコミックスは、他の作品もラストシーンの読み方に心を奪われてしまうものばかりで、作品としてはいま読んでも十分面白いと思います。
 いまアマゾンで調べたら、古書店で30冊以上売られているようなので(最安値1円)、ぜひ買ってみてくださいませ。
 それにしても作者さんたちは今頃どこで何をされてるんでしょうか。
 続編書いてほしい――いや無理か。
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