ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[新刊レビュー]ちょっとエッチな学園ものかと思いきや…夜光花『おきざりの天使』


Category: レビュー 小説単行本   Tags: 受け-生徒会長・委員長  受け-美人の優等生  特徴-高校生  ●ヤ行-夜光花  
おきざりの天使 (SHY NOVELS191) (SHY NOVELS)おきざりの天使 (SHY NOVELS191) (SHY NOVELS)
(2007/09/27)
夜光 花

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 この本の背表紙に書かれているあらすじを読むと、ちょっとエッチな学園ものかな? ぐらいに思ってしまいますが、そういう心づもりで読み始めた人は、ちょうど本全体の3分の1を過ぎ、ある“事件”が起きるあたりで、「あれ?」と思うこと請け合いです。

 だって、冒頭部は学園もの同級生ラブの典型的な出だしなんですよ。
 主人公(受)・嶋中圭一と、主人公(攻)・高坂則和が、朝の通学電車の中で混雑に押されて身体がぴったりくっついてしまい、困ってしまう場面が物語の導入部です。

 向かい合って立っていたから、まるで抱き合っているようだ。そんなふうに考えてしまったら、猛烈に恥ずかしくなり、圭一は自分の表情を見られないように俯いた。

(まずい……)
 
 意識しないようにと思っても顔が赤くなっていくのがわかる。高坂の匂いを嗅ぎ、厚い胸板が押しつけられると、鼓動が跳ね上がる。特に互いの足が絡んでいるから、身体に異変が起きたらすぐ相手に知られてしまいそうだった。

「圭一、何かいい匂いするな」

 ふと耳元でささやかれ、高坂の鼻先が髪をくすぐってきた。

 この後は、進学校の生徒会長、副会長を務めるコンビでもある2人が、同じ水泳部出身ということもあり互いを意識するようになり、ついに高坂が圭一に“告白”するまでの経緯が語られていきます。
 途中には、圭一の幼なじみであり従兄でもある徹平を交えた3人で、“アダルトビデオ鑑賞会”が開かれ、盛り上がった高坂と圭一が2人だけでいやらしいことに及んでしまう顛末も描かれ、順調にこの優等生カップルが愛を育んでいく様子がつづられていくんですよ。

 と・こ・ろ・が。

 そんな2人が、学校の生徒会室で2人きりで鍵をかけ、昼休みの時間を惜しんでキスに没頭しているところで、“事件”が起こるのです。
 これがまあ、それまでの学園もの同級生ラブストーリーの色を一気に打ち消す仰天の“事件”なんですよ。
 ここからストーリーは一気に変質。
 読者は「これって、前半と後半、違う話じゃないよね…」とつぶやくことになります(笑)。

 この“事件”が起きたことで、2人が通う高校の校内は恐慌状態に陥り、教師も生徒も統制がとれなくなり、一種の地獄のような様相を呈していくのですが、そのあたりの描写は凄惨です。
 読者は今度は「これってBLだよね…」とつぶやくことになるでしょう(笑)。
 それほどいきなり物語の調子がガラッと変わる感じです。

 主人公(受)の圭一は、先ほども紹介したとおり、生徒会の副会長を務める優等生。
 中学時代から、色白、華奢、優美な容姿で知られ、同性からも何度も告白された経験があります。
 こう書くと、すべてに恵まれた優等生のようですが、そうではありません。
 じつは子供のころ、両親が無理心中を図り、圭一だけが生き残ったのでした。
 現在は優しい叔父夫婦に引き取られ、従兄である徹平とは分け隔てなく実の息子として育てられていますが、幼い頃のその事件は、やはり圭一の人格に何か暗い影を落としているようです。
 叔父夫婦の温情に答えようと、圭一は我慢強く、勉強熱心で優しい優等生として頑張ってきました。

 そんな圭一に惚れたのが、生徒会長を務める人格者・高坂です。
 じつは圭一を副会長にしたのも、高坂でした。
 高坂は、水泳部でもエースとして期待され、成績は優秀、容姿は男らしい体格にハンサムな顔と、申し分ない生活を送る高校生です。
 彼自身、自分の高校生活や人生に自信を持っていますが、圭一と出会い、彼にそんな優越感めいたものを見抜かれ、心を開いて話し合い親友となったことで、高坂は圭一をいつの間にか恋愛対象として好きになっていたことに気づいたのでした。

 さて、作者の夜光花先生があとがきで書かれているとおり、本書は閉ざされた空間の中で起こる「パニック」が主題になっており、極限状況で現れてくる人間の本性とか嫌なところも赤裸々に描かれていますが、その中で圭一と高坂が気持ちを確かめ合い、愛を深めていくのが、本書最大の読みどころといえるでしょう。
 両親の死がトラウマとなり、いまだに安眠できない圭一。
 しかも目の前で繰り広げられることになった惨状を目にして、圭一もパニック寸前になります。
 心を通わせていく中で、圭一の口からその“秘密”を聞かされ、彼の心を救おうと決心する高坂。
 そこに、圭一の従兄であり幼なじみであり同居人として、ずっと圭一を見守り続けてきた徹平までもが絡んできます。

 極限状況の中で、圭一を奪い合う高坂と徹平は、いい格好をしている余裕もなく、かなりエゴ剥き出しです。
 明日死ぬかもしれないという極限状況に陥ってしまっていることもあり、高坂は圭一の“所有権”を徹平に主張するかのごとく、時間を惜しんでいろいろ励んでます(笑)。
 まあ、若い恋人2人が励んでしまうのもしょうがないと思いますが(笑)、それにしてもこの2人、周りでバタバタと人が死んでいく中で、一生懸命、励んでます。
 そこにちょっと背徳感めいたものも流れており、美しい優等生である圭一が、少し後ろめたい気持ちを持ちながら、でも好きでたまらない高坂に抱かれ、甘い声を挙げる場面は、非常にいやらしさ満点です。

 物語の最後は、ストーリーで数々提示された謎に対する答えが明かされ、幕を閉じます。
 でも、人によっては、唐突すぎると感じる人もいるかもしれません。
 あまりにご都合主義だろうとか。
 特に、2人の通う高校がいきなり極限状況に追い込まれた理由付けについては、ちょっと突飛かもしれません。
 また、文中、非常に魅力的な伏線がいくつも張られているのですが、それに対する答えとしてはちょっと単純で、もったいないなぁという気もたしかにします。
 でも、BLとしては、それらのエピソードが一応は2人の恋情が高まっていく要素として十分に使われているので、まあ成功かなとは思います。
 最初、電車の中では高坂にくっつくことさえ恥ずかしがっていた圭一が、高坂と恋人になるにつれ大胆になり、高坂に愛されることに素直になっていく様子は、潔癖な優等生が「好き」という気持ちを持て余して恋人に甘え、すぐにそれを恥じてしまうんだけど、やっぱり好きだから…という繰り返しで、とても微笑ましくもあり、また胸がキュンキュンします。

 ちーけん的には、2人がすごくドラマチックに甘い恋愛を繰り広げてくれているし、十分満足しましたが、物語のリアリティなどを重視する方は、辛い点数を本書につけるかもしれません。
 BL小説に登場するストーリーは、主人公の恋愛を盛り上げるという意味合いでしっかりと作られていれば十分だとちーけんは考えてしまうので、十分その域には達していると思う本書には、つい点数が甘くなってしまうのですが…。
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