ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[レビュー]こんなに理屈っぽい恋愛マンガは見たことない! でも成功してるよ! 鳥ノ海ユミ『真実のキミを捕まえたい』


Category: レビュー コミックス   Tags: 特徴-高校生  受け-真面目・カタブツ  受け-変人  ●タ行-鳥ノ海ユミ  
 前記事に続き、これもいつもの本ブログのレビューとは文体が違います。
 このブログのポリシーとして、紹介する本をまったく読んでない人にもあらすじをちゃんと理解してもらったうえで自分の感想を書くというのがあるのですが、今回はそれをすっ飛ばしてみました。
 あらすじについてはほとんど書かず、自分の感想のみを連ねています。
 世のBLレビューブログをいろいろ拝見すると、こちらのスタイルのほうが多いなぁとはずっと思っていたのですが、今回はこれもお知り合いに頼まれて感想を書いて送ることになったので、このような形式で綴ってみたところ、それだけじゃもったいないからブログにも載せちゃえ(前記事参照・笑)ということで、このようなレビューができあがった次第です。
 …どうでしょう。
 ご意見いただければ幸いです!

*************

真実のキミを捕まえたい ~of montage~ (ミリオンコミックス  Hertz Series 109)真実のキミを捕まえたい ~of montage~ (ミリオンコミックス Hertz Series 109)
(2011/09/21)
鳥ノ海 ユミ

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 これぞニューウェーブ系BL! という一作でした(笑)。
 掲載誌が「HertZ」でなければ世に出なかったと思います。

 最近のBLにありがちですが、フキダシがどのキャラのものかがわかりにくいという欠点が本作にもあって、初読時はストーリーを飲み込むのにちょっと時間がかかりました。
 帯では「優等生が恋をしてしまったら――!?」とあったので「優等生受け」かな~と思って期待したのですが、これはいわゆる「優等生受け」BLではないですね(笑)。

 でも、面白かったです。主人公(受)である高校生、鈴森という男子キャラの可愛さだけで、最後まで引っ張られてしまいました。

 最初の素っ裸で正座してる登場シーンから、鈴森が見せる「天然っぷり」「ピュアさ」が、何かの理由があって演じているものなのか、それとも素でそういう男子なのか、なかなか明らかにされずヤキモキしましたが、話が進むにつれて、鈴森の「陰」の部分も明らかになりつつ、こいつは本当に可愛いやつなんだというのがストンと心に落ちてきて、だんだんのめり込みました。

 とはいえ、本作のオリジナリティは、そういうキャラの可愛さにあるのではなく、最近では珍しいほどの「セリフ」主体のマンガ作りにあると思いました。
 これほど理屈っぽい恋愛の進展を描くBLマンガは読んだことがありません――いや、逆にBL草創期というかJUNEとBLが混在していた20年近く前にはこういうマンガがあったよなぁとも思いましたが。

 雰囲気はまったく違うとはいえ、花とゆめコミックスの名作、木原敏江先生の『摩利と新吾』を思い出しました。
 そして、先日亡くなった北杜夫先生が『どくとるマンボウ青春期』で描かれた旧制高校生たちの姿を。

 本作の主人公たちは――宮下や鈴森、門崎兄弟、辻堂、先生――、描かれている恋愛の中でいちいち自分の行為の理由やその善悪を問いただします。
 モノローグが多用される本作のマンガ作りですが、それぞれのキャラがそれぞれの持つ「哲学」をもとに、ひとつひとつの日常の出来事について、とても理屈っぽいことを言い合ってます。
 そんなところが、「人生とは何か」を突き詰めて夜通し語り合ったという旧制高校生たちの姿に重なりました(笑)。
 ストーリーの中では、鈴森や宮下、そしてアホの(?)門崎千紘に至るまで、なぜ自分が恋人を愛するのかということを、しごく観念的に語っているのです。
 84ページの宮下のセリフなどその典型です。

「お前は愛を知りたいんだ、色々な愛の形を…。俺が教える、俺の愛を。その結果でこれが夢かまやかしか…真実か。決めてもいいだろう? 俺もお前の本心に踏み込みたくなった。」

 他のさまざまな場面で出てくる彼らのセリフも、使われる術語に小難しい(?)哲学的用語や観念的なものが多く、それがとても本作を特徴づける要素だと思いました。
 これが鳥ノ海ユミ先生のもともとの嗜好なのか、それとも本作であえて狙ってのものなのか、そのあたりは個人的に大変興味があるところです。後者だとしたら、これはかなり面白い作家さんが出てきたなと思います。

 とはいえ、そんなとっつきにくい観念的恋愛論を展開する姿すら、それは青臭い高校生たちの恋愛にはお似合いなわけで、しかも主人公たちがそんな観念論を乗り越えて若さで突っ走っちゃう的な部分で恋愛を成就させたりも本作ではしているわけで、その意味で本作はとても恋愛マンガとして成功していると思います。

 惜しむらくは、そんな理屈っぽい恋愛論、旧制高校生と見まごうような哲学的なセリフが続くマンガだけに、主人公たちが恋に落ちる瞬間――宮下(主人公のひとり。攻めキャラ)でいえば鈴森の求愛をついに受け入れちゃう決心をする場面、門崎兄弟でいえば千歳が千紘を抱こうと決意する場面――においては、そうした理屈の世界から離れた「読者の心にすとんと落ちる瞬間」をマンガとして描いてほしかったなぁとは思います。
 わかりにくいことを言っていますが、マンガというメディアにおいては、○○だから2人はこうして愛し合うことになりました~という論理的な段階を踏んでいくお話よりも、すべてを飛び越えて「理屈ではなく」2人の心が結ばれたという「有無をいわさず読者を納得させちゃう力業」というものがあるべきだと思うからです。
 とくに宮下が鈴森の愛を受け入れる場面については、読んでいて「あら、いつのまに?」と思ってしまったくらい、その意味でのカタルシスがありませんでした。
 ただ、これはあくまで「欲を言えば」というレベルの話であって、本作でも十分にトキメキはあったのですが(笑)。

 例えば、あおいれびん先生のマンガは、そんなカタルシスがあふれまくっていると個人的に思っていますが、ああいう大げさにいえば「そこまでのストーリーなんかまったく関係ないくらいズドンと納得させられちゃう瞬間」が本作にもあればなぁと思いました。

 でも、この作家さんの描くキャラクターはみんなとても魅力的ですね。ひとりひとりが粒立ってますし、お笑い芸人でいう「フラ」があります。
 また、長編が向くタイプの作家さんだとも思いますので、「HertZ」はとても向いているでしょうし、次作は本当に楽しみです。
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