ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[レビュー]クラスで孤立する変わり者が美しい花を咲かせていくのをゆっくりじっとり凝視するマンガ(笑) ハヤカワノジコ『えんどうくんの観察日記』


Category: レビュー コミックス   Tags: 受け-眼鏡  受け-ネクラ  受け-変人  特徴-高校生  ●ハ行-ハヤカワノジコ  
 いつもは「ですます」調の「お前は『しんぶん赤旗』か!」という文体でお送りしております本サイトのBL本レビューですが(笑)、今回はワケあってまったく違う文体でお届けします。
 お知り合いの方に頼まれて感想を書いたのですが、せっかく書いたんだしブログにも載っけちゃえ…という経緯でこうなりました。
 読みにくいと思いますが、どーもすいません。
 でも、いつもウチのレビューは長すぎると自分で思ってたので、このくらいの短いレビューのほうがいいのかなぁ。
 それでは、どうぞよろしくお願いいたします。

*************

えんどうくんの観察日記 (ミリオンコミックス  Hertz Series 110)えんどうくんの観察日記 (ミリオンコミックス Hertz Series 110)
(2011/10/01)
ハヤカワ ノジコ

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 「優等生受け」BLの系譜に、新たな傑作が加わったと思う。
 ヒロイン(?)の遠藤に勉強ができるという描写があるわけではないけれど、“クラスで孤立する変わり者”というモチーフをここまで描きこんだ作品は、BLの長い歴史の中でも少ない。

 ストーリーとしては、特段のオリジナリティがあるわけではない。
 主人公に関心を示さない(ように見える)ヒロインと、なのに心が惹かれていくのを止められない主人公と。
 これはBLに限らず恋愛マンガの一典型で、新味はない。

 主人公・津田は、前の席に座ってまったく後ろを振り向こうとせず、小憎らしい態度を見せる遠藤に悔しさを覚える。
 何とかして関心を惹こうと遠藤の髪の毛をわしゃわしゃする。
 無理やり話しかける。ところがその数少ない接触で、津田は遠藤という外見すら可愛げのない同級生に仕草や表情に、知らず胸が高鳴るのを覚える。

 本作がBLマンガとして優れているのは、ここだ。

遠藤という、“クラスで孤立”して、ボサボサの黒髪に大きな眼鏡という外見ですら他人を拒むような男子が、ふとした瞬間に見せる「色気」。
 この表現が尋常ではない。
 主人公・津田が、何度も手を伸ばして妄想の中で遠藤を抱き締めそうになるのもむべなるかな。

 「内面からにじみ出る」という表現があるけれど、遠藤が見せる「色気」は凶悪だ。
 突然立ちのぼる得も言われぬ「香り」。
 津田も、われわれ読者も、それを嗅いだ瞬間に、遠藤の心の中の嵐に引きずり込まれる。
 ふだん仏頂面しか見せない男子が、愛想のない外面に反して、いまどんなに物狂おしいことになっているのか想像してしまう。

「遠藤って、生え際にもホクロ、あんだな」

 こんなことを津田に言われた遠藤が、髪の毛をくしゃりと掻き上げられる印象的な場面がある。
 ここでの彼は、それまで津田に取っていた険のある態度そのままに、表情をまったく変えない。
 だが、耳たぶだけが赤い。
 それも尋常でなく。
 遠藤の心の中でいま何が起きているのか、想像するだけでいやらしいのだが、この場面には一度見たら忘れられない力がある。
 本作は、この手の遠藤が発する「色気」を満喫するマンガなのだ。

 そして全作中の白眉が、コミックスの中程にある。

 遠藤に惹かれていく自分が怖ろしく、彼から離れよう見ないようにしようと努力する津田だったが、偶然、通学途中の駅で遠藤と目を合わせてしまう。
 いつも自分にチョッカイを出していた津田の豹変にも物言わず、我関せずを貫いていた遠藤が、ここで津田に対して思いもよらぬ行動に出る。

 本作のクライマックスともいえるここからの数ページは、今年読んだBLの中で、私がもっとも心を奪われた場面の一つだ。

 目を閉じても、コマのひとつひとつをまざまざと思い浮かべることができる。
 変わり者で、つっけんどんで、いつもしかめっ面をしていた遠藤が、突然狂い咲く。
 秘めていた津田への思いを爆発させる。
 表情、姿態、視線…肉体で表現しうるすべての手段を駆使して、遠藤は津田への思いを全身から噴き出させる。
 2人は駅のホームで人目も気にせずに長いキスを交わす。
 ここでちらりと描かれる、だらしなく緩んだ遠藤の口の中からのぞく真っ赤な舌のいやらしさ。
 絡まった唾液が糸を引き、焦点を失った遠藤の目は見たことがない色に染まっている。

 だが、遠藤が開花させた花びらはあくまで硬質だ。
 それは鋭い鋼鉄の刃でできているかのように美しい。
 ほとんどセリフらしいセリフが出てこないこの場面で、読者はその奥に潜む遠藤の可愛さにようやくたどり着く。

 個人的には、これだけの場面を描けたのならば、作者はもう何も思い残すことはないだろうと思う。
 それほどのシーンである。
 だが、読者の心残りはある。
 2人の「その後」がもう少し見たかった。
 作者が本作の美しさに自ら心奪われて綺麗に終わらせようとしたのならば、それは少しく残念ではある。
 本作のような特異な設定の物語は、往々にして商業性から離れたところで成立するものだが、そこに“読者サービス”という名の商業性のスパイスを少し振りかけても、作品の価値が落ちることは全然ないと思うのだけれど。
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