ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[レビュー]乙女男子受けで逆体格差! 「王子様」と呼ばれる優等生が、ちびっ子同級生に可愛がられちゃう! 三島一彦『王子様100%』


Category: レビュー コミックス   Tags: 特徴-高校生  受け-成績優秀    受け-コンプレックス持ち  受け-ネクラ  受け-乙女男子  ●マ行-三島一彦  
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(2010/11/01)
三島 一彦

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 花とゆめコミックス『オトメン(乙男)』の大ヒットで、この数年にわかに二次元の世界で市民権を得た感がある“乙女男子”ものですが、BL界での単行本の形での第一号は、『オトメン』に先立つこと数年、2002年にアイスノベルスで発行された砂原糖子先生『ミスター・ロマンチストの恋』でありましょう。

 テニス部のエースで生徒会長も務める優等生な主人公(受)が、じつは少女マンガ大好きで星占いを気にしては可愛いキーホルダーを学生カバンに下げたりする乙女男子で、でも普段はそんな自分を恥じて必死に隠してというお話でした。
 その後、2008年には高月まつり先生の『ロマンティックは裏切らない』というプリズム文庫発行の作品も登場しました。
 こちらの主人公(受)は、コワモテな外見で学校中から恐れられているけれど、じつは電車で隣に座った女子高生たちの会話に心をときめかし、スワロフスキーのキラキラに憧れ、レースのいっぱいついたピンクのお洋服を着てみたいと願う乙女男子(笑)。
 なんと身長は180センチあります。
 なよなよしてるどころか、“男の中の男”といわれるようなコワモテです。

 少女マンガの世界でのオトメンたちが最後は格好良くて男らしいところを見せて女の子とハッピーエンドになるのに比べて、彼らBL界の“乙女男子受け”主人公(受)たちは、まったく違う様相を見せてきました。

 BL界の“乙女男子受け”では、主人公(受)たちは、最後の最後まで「乙女」のままです(笑)。

 『ミスター・ロマンチストの恋』の主人公(受)である生徒会長・千野は、好きになった後輩男子のためにお弁当を作ってきて食べさせてあげたりして、甲斐甲斐しく尽くします。
 『ロマンティックは裏切らない』の主人公(受)であるコワモテ男子・理は、本当に女の子になりたいんじゃ…という勢いで乙女街道をばく進し、最後はセーラー服を着せられて「可愛い」と囁かれながらエッチされちゃってます(笑)。

 2人に共通なのは、彼ら自身は他の男子たちから憧れられるような存在の男子であるにもかかわらず、じつは女の子みたいに自分が愛されたいというメンタリティを持っていて、それがコンプレックスだということでした。
 とくに彼らの劣等感を刺激するのは、自分たちの外見です。
 テニス部のエースだったり、番長と間違えられるようなコワモテだったり。
 なのに、可愛いものが好きだなんて…! と葛藤し、煩悶するところがたまりません。
 BLとしての萌えツボもそこにあったわけです。
 そんな男子が女の子よりも可愛くなり、同じ男子の腕に抱かれて安らいじゃうというその点に強烈な萌えが発生するわけですね!

 ところが、ちーけんはずっと不思議でありました。
 男らしい外見で、でも心は乙女な男子が受けキャラであるならば、そんな設定がもっとも活かされるのは、攻めキャラ男子が対照的にチビッコだったり、花も恥じらう美少年だったり、華奢でいかにも線が細いカワイコちゃんだったりする時だろうと。
 乙女男子たちがコンプレックスとして抱えている“男らしい外見”をもっとも刺激する相手である、まるで女の子みたいに可愛い男子に抱かれちゃうというBLがなぜないのかと。
 つまり、“逆体格差BL”です。
 受けのほうが、攻め男子よりも身体がでかい、身長が高いという。
 そんな受け男子が、チビッコ男子、それも美少年のことを好きになっちゃって、女の子みたいに愛されたりしたら、どんだけ俺の心は萌えるだろう、そんなことをずっと考えていたわけです(笑)。

 でも上記2作品では、2人が好きになった相手は、自分よりも背が高くて逞しい男子なんですよ。
 つまり、受けキャラがいかに可愛いハートを持った乙女男子でも、カップルとして出来上がったのは、ふつ~のBLカップルだったというわけです。

 ブログ主は、BLというものを、さまざまな萌え要素、例えば眼鏡受けとか、ツンデレ受けとか、アラブ攻めとか、そーゆー要素が、様々な作家さんたちの努力と発見によって開拓されていく歴史だと思っています。
 ダーウィンの進化論と同じ史観です(笑)。
 突然変異(?)で、新たな萌え要素が登場し、それらが淘汰されて需要のあるものだけが残っていき、さらに新しい物が生み出されていくという。
 その意味で、“乙女男子受け”というジャンルは、砂原糖子先生の『ミスター・ロマンチストの恋』で基本形が打ち出され、高月まつり先生の『ロマンティックは裏切らない』で受け男子がよりコワモテな形に進化して新たな萌えが示され…という形で進化してきたとブログ主は考えています。
 次にこの“乙女男子受け”で新たなものが生まれるとしたら、上記のような“逆体格差”カプだとずっと思っていたのでした。

 そして…!

 高月まつり先生の作品から2年。
 ついにその日はやって来たのでしたー!
 三島一彦先生の新刊『王子様100%』がそれですっ。

 先程のブログ主的な進化論的BL史観からいうと、三島一彦先生は大変重要な作家さんです。
 誰もいない荒野を、たった一人で開拓されてきたからです――“逆体格差”という一筋の道を追い求めて!
 BLの歴史で、この“逆体格差”という萌え要素を追いつづけ、作品として発表してきたのは、三島一彦先生ただ一人といっても過言ではありません(最近は大槻ミゥ先生もその傾向が強いですが)。
 みなさん、三島一彦先生の作品を読まれたことがありますか?
 初期の作品は、今から考えるとびっくりするくらい“普通”なBLなんですが、この数年、BLマンガ家として人気を確立され、ストーリー作りなどでの自由度が増されたのでしょうか、出るマンガ出るマンガすべてが“超年下攻め”だったり“逆体格差”だったり、三島先生の嗜好を強く反映したものになってます。
 とにかく下克上BLなんです。
 小学生×男子高校生だったり、高校生×担任教師だったり、暴れん坊なヤンキーが受けだったり。
 いま改めて、三島一彦先生の初期作品を見ると、「ああー、きっとこの頃から下克上カプを描きたかったのに、『読者がついてこれないから』とか言われて、編集さんに止められたんだろうなー」と思わされてしまう、“普通のBL”の皮をかぶった、でもどこか一味違う作品たちが並んでいますが、この1、2年の作品は、もうタガが外れたように下克上ばっかりです(笑)。

 ところが、三島一彦先生が描かれる下克上BLにおいては、下克上というだけあって、受けキャラがヤンキーな乱暴者だったりツンツン男子だったりすることが多く、乙女男子のような、なよっとした受けキャラが主人公のマンガは、これまでほとんど描かれていませんでした。
 それが今回の新刊『王子様100%』で一変してます。
 なんと、主人公(受)・真田夏彦(さなだ・なつひこ)は、背も高い美男子で、学校では秀才で優等生な“王子様”で通っていますが、じつは可愛いものが大好きな乙女男子という設定なのです。
 うおおおおお。
 み、三島一彦先生のマンガっぽくない…!(笑)

 でも、そうなのです。
 本作の受けキャラ・真田は、砂原糖子先生に始まり、高月まつり先生によって受け継がれた“乙女男子受け”BLの正統を受け継ぐ、「外見は格好良くて男らしいけれど、じつは乙女」という受けキャラそのものなのです。
 冒頭場面をご覧頂きましょう!

 学校の階段で、真田が誤って同級生たちとぶつかってしまい、危うく怪我をしそうになるという場面ですが、真田は同級生たちに「すっ」と手を差し出すと、凛々しい微笑みを顔にたたえ、声をかけるのです。

「…おケガはありませんか?」

 そして同級生たちの無事を確かめると、礼儀正しく頭を下げるのでした。

「そうですか。良かった。…では失礼します」(微笑)

 その一連の挙措動作は美しすぎて、まるでキラキラと光っているかのよう。
 それを見て、溜め息をついたのが、本作の主人公(攻)である男前なチビッコ同級生・春井だったのでした。

「――王子様って…ホントにいるんだな」(頬を染めながら)

 この攻めキャラ・春井は、文化祭なんかあった日には必ず女装させられそうな可愛い顔と外見を持った美少年です。
 対する夏目が“王子様”の異名を取る秀才優等生とくれば、普通のBLなら、カッコイイ王子様に頬を染める美少年ということで、素直に真田×春井というカプになるところでしょう。

 だがしかし!

 そうです、本作はここから、男前なチビッコ男子・春井が、沈着冷静で礼儀正しく“王子様”と呼ばれるような容姿端麗な優等生・真田に対して、ガツンと攻めキャラっぷりを発揮し、まさに“逆体格差”な“乙女男子受け”ストーリーをぐいぐい展開していってくれるのでした。

 嗚呼!

 本作において、ブログ主が夢見ていた2つの萌え要素の合体はついに成ったのでありました(笑)。
 思えば、“逆体格差”という素材を扱い続けてきたほぼ唯一の作家さんである三島一彦先生にしか、この偉業は達成できなかったと言うべきでありましょう…。
 三島先生が“乙女男子受け”を描こうと決心してくださって、本当によかった!
 BLはここでまた一つ進化したよ…!!!

 それにしても、「おケガはありませんか?」と手を差し出した場面の主人公(受)・真田の格好良さは、特筆すべきものがあります。
 ああー、この場面で三島一彦先生が描かれてる凛々しい真田の絵をみなさんにお見せしたい!
 本当にこれが受けキャラだとは、コミックスを読み終わった今でもまだ信じられないくらい(笑)。
 背も高いし、黒髪と輝く瞳、態度は優雅にして鮮烈。

 でも…。

 だからこそ、攻めキャラチビッコ美少年・春井が、真田という“王子様”に興味を持ち、恋がスタートしたのでありました。

 さて、“乙女男子受け”BLでは受けキャラ男子たちが、内心に抱えるコンプレックスこそが美味しいというお話は先程熱弁を振るわせていただいたとおり。
 本作では、主人公(受)・真田は、ピンクとかリボンとか可愛いウサギのお人形とか大好きだった子供時代、心ない周囲の男子たちから、「オカマが移るから近づくな!」とか言われ、心に傷を負った過去があるという設定です。
 だから、“王子様”と言われるようになった高校生の今でも、真田は自分の少女趣味を必死で隠しています。

(カワイイ物好きなのは、いけないことなんだ)
(本当の自分は隠さないと嫌われちゃう…!)

 だから、誰にも憧れられる存在であるにもかかわらず、心を打ち解けて話せる本当の友達が一人もいないまま、真田はここまで生きてきたのでした。

 そんな真田の前に現れたのが、美少年だけど男前な同級生・春井なのです。
 春井は、みんなから“王子様”と呼ばれる真田の本当にカッコイイ態度を、階段での接触時に目の当たりにし、「こいつ、いいヤツなんだな!」と思うが早いか、真っ直ぐな気持ちで真田に語りかけます。

 「友達になってくれよ!」

 と。
 
 その笑顔に、ドキッとしてしまう真田。
 そりゃそうです。
 本当の真田は、

(オレ、王子じゃなくてお姫さまになりたいのに)

 と心の中で思ってる乙女男子ですから。
 本当の自分を隠して生きてきたために、1人の親友もできないまま生きてきてしまった真田に、初めての“恋”が訪れた瞬間だったのでした。

 え、あくまで「友達になってくれ」って言われただけ?

 いやいやいやいや。
 真田にとっては、ずっと1人で闇の中を歩いてきたような自分の人生に、初めて現れた太陽がこの春井という同級生なのです。
 有無を言わさず惹きつけられてしまうんですよ。
 これが“恋”でなくてなんだというのでしょう…(照れ)。

 実際、この場面で真田は心の中で泣きそうになりながら、嬉しい気持ちを呟くんです。

(ずっと友達がほしかった…)
(オレみたいなヤツに、こんなに正面から好意を向けてくれるなんてすごく嬉しい!)

 王子様と呼ばれる主人公(受)・真田が、誰かに守ってほしい、愛してほしい、抱いて欲しい(まだそこまで言ってないですが・笑)という自分の弱さ、女性性を自覚したこの瞬間は、読んでいてとっても心が震えます。
 そして、ブログ主的にとても萌えるのが、成績優秀、人格抜群、容姿端麗とすべてを備えた“王子様”である真田が好きになるのが、気持ちのいい男前な美少年ではあるけれど、それ以外は平凡な同級生である春井であるというところです。
 真田にとって、どうしようもない自分(と真田は思ってる)を好きになってくれた春井は、文字通りの“王子様”なんですね!
 自分だけの王子様。
 周囲からは、どんな女の子でも選べると思われてる完璧優等生・真田が、じつは「どんな真田でもいいんだ。そのままのお前が好きなんだ」と言ってくれるただ一人だけの“自分だけの王子様”を探しているという、このパラドックス…!
 みんなの王子様が、本当は誰かに甘えたいと願っていて、やっと見つけたその相手が、ごく普通の一般人、それも外見だけ見たら線の細い平凡な男子だなんて、いやもうこれに萌えずして何に萌えるのでありましょうか(笑)。
 成績優秀な眼鏡カタブツ優等生が、とんでもないヤンキーにぐずぐずにされちゃうのとまったく同じで、ブログ主はこーゆー関係性が大好物なのです。
 だから、“乙女男子受け”にこれほどの情熱を燃やしているのですが…!(メラメラ

 でも、やっぱりデコボコな2人だけあって、ここからの恋路は平坦ではありません。

 真田は、「友達になろう!」と言ってくれた春井にカッコイイところを見せつづけようと、必死で本当の自分を隠し、“王子様”を演じようとするんです。
 でも、本屋に行けば、かわいいウサギが表紙にあしらわれた“編みぐるみ”の本につい目を取られてしまい、ふらふらと近寄って手に取ってしまいます。

(何コレ! カワイイ!!)
(わあ、うさぎ載ってる…これぐらいならオレにも作れるかな…)


 隠そうとしても、どんどんボロが出ちゃうという(笑)。
 そのたびに、(春井君に嫌われちゃう…もう終わりだ!)と泣きそうになる真田は、ボロを隠そうとして変な態度を取ってしまい、春井との間もギスギスしてしまいます。
 でも、じつは春井は、なんだかポロッと表面に出てくる可愛い夏目の姿を見るにつけ、自分より身長も高くて体格もいい真田のことが「可愛い」としか思えなくなっていくんですね。

 うひょーい(笑)。

 そして、決定的な場面が訪れます。

 すっかり、春井に嫌われたと誤解というか、一人でネクラにうじうじと考えこんでしまった真田は、とことんまで落ち込みます。

(もう終わりだ――)
(僕が王子様じゃないの、バレちゃったよ…)


 このあたりの2人のやりとりは、2人がともに“友達になりたい”“仲良くなりたい”という目的を共有しているのに、いや、それだからこそ、真田は本当の自分を隠そうとし、春井は本当の姿を知ろうとするという、とても切ない関係になってます。
 仲良くなるってこんなに難しいことだっけ…と、読者はちょっと泣きたい気持ちになりますよ。

 でも、真田は自分から積極的に行くなんてできないんです。
 いつも待っているだけ。
 それが真田のこれまでの人生だったんです。
 だから今回も、春井と出会い、「この人に好きになってほしい!」――そう願ったにもかかわらず、やっぱり臆病な心が頭をもたげて、真田はあきらめようとしてしまっているわけです。

 でも。

 春井という、高校で出会った太陽のように明るい同級生は、初めてこんな自分に「友達になろう!」と言ってくれた人です。
 それがどんなに真田にとって嬉しかったか。
 だから、真田はちょっとだけ勇気を出したのでした。

 ――体育の時間、春井が脱ぎ捨てていった制服のボタンがほつれているのを見て、誰もいない教室で、得意な縫い物の腕を活かし、ボタンをつけ直してあげようとしたのです。

(最後にこれだけさせてほしい…)
(少しの間だけど仲良くしてくれたの、すごく嬉しかったから)
(お裁縫でなら、春井君の役に立てる…)

 え?
 全然勇気出してないだろって?(笑)
 いやいやいやいや、絶対にこれまでの真田だったら、こんなことすらしなかったんですってば!!!
 どうしても、春井のことだけはあきらめられなかったからこそ、今の自分にできる最大限のこと――そっと春井の制服のボタンを付け直してあげるというチャレンジをしてのけたんですよ!
 いやいや、本当に笑いごとじゃありませんってば(笑)。

 結果的にはこれが功を奏したのでした。
 神さまは真田を見捨てなかったのです。
 天は自ら助くる者を助く、とはよく言ったもので、まさにこの場面の真田のことですよ!

「何してるの?」

「春井君…!」

 なかなか真田が体育の授業に現れないことを気にした春井が、一人で教室に戻ってきて、自分の制服のボタンを付け替えてくれてる真田の姿を見つけたのです。

「あっ…あの…こっ…これは、その――」

「体育来ないから、心配になってさ」

「ごめんなさいっ…! オレ、本当はお裁縫とかカワイイ物好きな、キモい男なんです!」

「ちょっと」

「王子様なんてカッコいい所、カケラもありませんっ! 騙しててすいませんでした!」

「真田!」

「このボタンもすぐ取ります! ただ付け替えてただけなので、変な物は仕込んでないです!」

「ちょっと真田、待っ――」

「オレなんかとお話してくれて、今までどうもありがとうござ…」(涙声)

「ちょっと待てって!!!」


 このあたりの真田の自虐っぷりは、いかにもマンガといえばそれまでの場面なんですが、いやいやどうして、真田がこれまでの人生で味わってきた絶望がいかに深かったのか、“キモイ”自分をどれだけ卑下しているのかがよくわかって、読者の心に大きな悲しみを呼び起こしますよ。
 うん、これぞマンガと言うべき名場面。
 そして、自分で自分を蔑むかのように言葉を連ねる真田を、春井はまさに“王子様”のような颯爽とした姿で受け止め、一喝してくれるのでした。
 は、春井…かっこいい!!!!!(目がハート…もちろんブログ主の)

「オレ、騙されたなんて思ってないよ! むしろ真田の色んな顔見れて、ラッキーって思ってる。裁縫とか好きなんだ? 昨日も編み物の本、見てたよね」

「あ…はい…あみぐるみと言って、毛糸で人形を編むんです。すごくカワイくて大好きなんです」(赤面)

 さあ、春井の決めぜりふが出るよ!

「あれ見てる時の真田の顔、ものすごくカワイかった。オレの前でも、そういう顔しててほしいな」

 うおー!
 春井、かっこええ!!!!!(黄色い声で、きゃーっ!…もちろんブログ主の)
 真田がずっと嫌っていた“女の子な自分”を、どーんと受け止めちまったぜ!!!!!
 そして、そんな男前な台詞を言われた“乙女男子”真田の反応が、これまた激カワ…。

「オレっ…死んじゃうっ…!」(真っ赤になった顔をバッと伏せて)
「だってオレ、春井君といると、すごくドキドキするんです! 顔は熱いし、緊張するし!」(真っ赤っか)


 はぁはぁ…。
 やばい、俺、腐男子とか言いつつそれはマンガとして読む時だけの話で実際の男子とか全然興味なかったけど、なんだか今の真田なら愛せる気がする!!!!!(やや嘘)
 …てなくらい、この場面の真田は可愛いです(笑)。
 図体のでかいイケメンくんが、自分より一回りも二回りも身長が低い美少年に「好き」って言われて嬉しくて、顔を真っ赤にして小さくなっちゃってるという。

 でも…。

 じつはみなさま、“逆体格差”なBLを読む時に、もう一つでっかい楽しみがあるの、気がついてます?
 そうです。
 身体がちっちゃい攻めキャラが、いざそーゆー場面になると、まるで野獣になったかのように“男”になり、自分より身体のでかい受けを「あんあん」言わせちゃうっつーところですよ。

 さあ、2人の気持ちがついに結ばれたこの場面。
 三島一彦先生の筆には神が乗り移ったとしか言いようがありませんよ!!!!!!!!!

 セリフでいうと、ここはぐっちょぐちょにキスをして舌を絡め合う2人が漏らす吐息ぐらいしかないんです。

「んっ」

「………」

「ん…ふっ」


 みたいな(笑)。
 何が凄いって、この場面の絵ですよ、絵!

 春井は、「好きだ」と言われた真田がびっくりしていある間に、速攻で自分より大きな真田の身体を教室の床に押し倒すと、有無をいわさず唇を奪っちゃうんです。
 ちびっ子が“男”になるのは、まさにこの瞬間。
 あれまあ手が早い! と思ってしまうことに、キスをしながら真田を完全にくにゃっとさせた春井は、真田のシャツをまくりあげると手の平でいろんなところを触ったり、揉んだり。
 もう真田は春井にされるがままというか、いやもっとエロいことに、

(なんかすごく――気持ちいい…)

 とか心の中で言いながら、全身で春井にぎゅうっと抱きついて、「もっとして…」とでもいうかのように甘えちゃうんですな!
 うおおおお。
 みんなから“王子様”と呼ばれてる真田が、自分よりも細くて小さい同級生にぎゅって甘えてる…!!!!

 ブログ主はもう頭の血管切れるかと思いました、興奮しすぎて(笑)。
 いやー、本当にこの関係性は萌える!
 真田は、もう春井しか見えなくなっちゃってるんですね!!!
 繰り返しますが、いくらでも女の子なんか選び放題の“王子様”が、よりによって男子、それも自分よりも小さなちびっ子に魂を奪われちゃって、全身で甘えるとか…!!!!!!
 春井にえっちなところを触られて抵抗するどころか、真田にとって春井は“たった1人の王子様”ですから、もう春井のするがまま、完全服従なんです。
 この夢中になってキスして抱きつく真田の顔を、みなさんに、みなさんに見せてあげたい…!(血の涙)

 さて、じつは今回のコミックス『王子様100%』はですね、一冊まるまるこの春井×真田のお話になってます。
 ここまでご紹介してきたお話は、2人の馴れ初め&気持ちを確かめ合うまでを描いた第一話だけなんです。
 ここから残り140ページほどですね、くっついた後の2人のお話が続きます。
 らぶらぶだったり、恋のライバルが現れて2人の間に波乱が巻き起こったり、いろんな2人の姿が見られるんですが、一つだけ言えるのは、真田が可愛すぎて、春井が男前すぎて、読んでて一ミリのブレもないということです(笑)。

 例えば、真田。
 2人の間に誤解が積み重なり、ぎくしゃくしてしまった時、真田が震えて泣きそうになりながら、春井に言うのがこんなセリフ。

「どうすればもっと、春井君に好きになってもらえるでしょうか…」
「何でもいいです。教えてください。少しでも理想に近づくよう、オレ頑張ります」
「どうすればもっと恋人のようにしてもらえますか?」
「どうすればもっと…」
「オレの事、さわってくれますか…?」(真っ赤っか


 ブクブクブクブク…(泡吹いてブログ主卒倒)
 完璧優等生な“王子様”が、「どうすればもっとオレの事、さわってくれますか…?」ですって!!!!!!
 おいおいおいおい、卑屈すぎるだろ!
 いくらでも女の子をよりどりみどりの恵まれた男子が、自分よりも全然普通で平凡な、だけど大好きな彼氏に向かって、土下座せんばかりに愛を乞うって、いやもうネクラ主人公すぎて、こちとらお尻から腸液を発射して土星までも飛んでいってしまいそうなくらい興奮しますがな!

 そして、春井。
 今の真田の言葉に「自分からあんな事言っといて、今さらダメだなんて言わせない」と、まるで命令するように言って自分より大きな身体の真田を押し倒す、その姿がすでに男前すぎるんですが、ここからのセリフはもう神です。
 ここは、女の子のように可愛がられちゃう真田の喘ぎ声付きで、ちょっとだけご紹介させていただきましょう。

「あ んっ や 待って…春井くん…」

「ダメだよ、真田。顔見せて。もっと乱れたお前が見たい」(真田の指をいやらしくねろっと舐め上げながら不敵な顔で)

「あっ …ん んんっ ~~~~~ はっ あっ」

「真田、イク時、オレの名前呼んで」(なんかすごいところを舐めながら命令)

「あ あ はるいくっ…春井くん――」


 本当に今回のレビューでは同じことを何度も繰り返しているブログ主ですが、女装が似合っちゃうような美少年の春井が、真田を組み敷いたときにはまさに獣!!!
 もう男の顔になって、真田を責めまくるんです。
 いやー、えろす。
 しかもこの場面、ブログ主的には大変萌えるのですが、春井に言いように感じさせられてる真田が、

(嘘…嘘…)
(春井君の手がっ…!)
(ヤダ、はずかしい!)


 なんて、本当にお前は女子か! というような喘ぎを心の中でしているんですな!
 いやこれは大好物…。
 お百姓さんじゃないや、三島一彦先生のご苦労に思いを致し、脳内でよく88回噛みしめて味わわせていただきましたよ。
 いやー、本当はですね、もっとエロい場面、いっぱいあるんです(笑)。
 真田が初めて春井を受け入れたときのエッチ場面とか、中出しされたときの心の中の呟きとか…。
 …って、いまコミックス読み返したけど、本当にこの場面、セリフも絵も、そして何よりあまりに“乙女男子”すぎる真田の思考も、すべてがものすげえエロいですな(笑)。
 いやー、中出しされた真田が呟いた、あまりに乙女すぎる言葉を、もう本当にここで10センチ角ぐらいの大きな字でみなさんに教えてさしあげたい!!!
 まあ、そうもいかないので自重しますが…。

 というわけで、本コミックスはとってもとってもオススメな一冊です。
 作家さんが、本当に自分で描きたいものを描かれると、こんなにすごいパワーが爆発するのかとビックリしますよ。
 後書きを拝見したら、

「受けの方が背が高いのは譲れません(笑)」
「マイナーだって気にしない」
「そのまま突き進むよ」


 という三島一彦先生のお言葉が書かれてました。
 その意気や良し!!!!!!!
 てか、惚れた!!!!!!
 三島先生、抱いてぇぇええええええええええええ!!!!(なんでだ

 それにしても、三島一彦先生の功績というから偉大さは、言葉では表し尽くせないものがあります。
 なぜBLでこれまで、“乙女男子受け”が主に小説の形でしか出ていなかったかといえば、これをビジュアルとして表現することがとても困難だったからでありましょう。
 それを、さらに“逆体格差”という要素までくわえて、ちびっこが自分より身体の大きい乙女男子な受けキャラに乗っかるというストーリーで描ききった三島一彦先生のお力!!!
 本作は、間違いなく構成のBL研究学者たちが重要視する一冊にして、永遠に腐女子&腐男子たちに萌えを提供し続けてくれるはずです…。
 うっとり…。

 さて。

 毎度本当に読むのに苦労する長いブログ記事ですいませんが、今回の記事はもう少しだけ続きます。

 三島先生が後書きで書かれたとおり、“逆体格差”なBLはとてもマイナーで、好きな人でもなかなか作品に出会えなくて苦労されていると思うわけですが、じつは『王子様100%』とほぼ同時に、別レーベルから“逆体格差”BLなマンガが出ていたのですな!
 当ブログで一個前の記事でレビューを書かせていただいた、彩景でりこ先生の『純愛えろ期』がそれです。

 といっても、残念ながら(?)、『純愛えろ期』のメインカップルの2人(表紙の2人)は、普通に身体が大きい攻め×それよりは小さい受けというカップリングになってまして、“逆体格差”ではありません。
 全部で3カプ出てくるこのコミックスの、残り2つのカプが“逆体格差”要素ありのストーリーになっているのです。

 1カプ目。
 ツンツン頭のアホ男子(高校1年生)が攻めキャラで、年上の超美人ヤンキー先輩が受けキャラとなってまして、身長でいうと、推定160センチのアホ後輩×175センチの美人ヤンキー先輩という組み合わせになってるんですな!
 じつは、この美人ヤンキーな先輩は、向かうところ敵無しというぐらいに喧嘩が強かったりするんですが、ちょっとぽややんとしていて、自分より喧嘩も弱いし、身体も小さいツンツン頭のアホ後輩が、身を挺して自分のことを守ってくれようとしてくれたのを見て、好きになっちゃうんです。
 うむ、ここでも男前なちびっ子×乙女な先輩という感じのカプが出てきてますな。
 この美人ヤンキー先輩は、本当に美人なうえに、めちゃくちゃ喧嘩が強いのにちびっ子後輩に抱かれるときだけは、まるで女の子みたいに可愛くなっちゃうというキャラでして、『王子様100%』が気に入った方なら、間違いなくそそられるタイプの受けかと。

 2カプ目。
 こっちはじつはリバなんですよ~。
 最初に出てきたときは、幼馴染みの男子同士のカプで、普通にむさい男子×可愛い男子というカップリングなんですが、なんと最後、これが逆転してエッチする場面が出てくるのです。
 可愛い男子×むさい男子という組み合わせでのエロが描かれてるんですな!
 なので、こちらは受け付けない人は全然受け付けないかも…。

 『純愛えろ期』の詳しい内容が知りたい方は、お手数ですが当ブログの前記事をご参照いただきたいところですが、今日ご紹介した“逆体格差”な2カプが出てくるマンガだけでも、コミックスの3分の1ぐらいは入ってます。
 なので、“逆体格差”BLが好きだけど、どうしてもそんなマンガが見つからないよー! という人には、『王子様100%』とともに大変オススメです。

 ふう、ここまでこの記事読んでくれた方、はたしているのかしらん…。
 いいんだ、好きで書いてるんだから…。
 読んでくれる人なんかいなくても…(涙)。

 あ、ちなみにですね、最初のほうでご紹介した砂原糖子先生の『ミスター・ロマンチストの恋』ならびに、高月まつり先生の『ロマンティックは裏切らない』の2作についても、当ブログでは以前レビューを書いておりますので、もし内容が知りたい方は、こちらこちらの記事をご参照ください。
 こちらもオススメの“乙女男子受け”BLですよ!

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Comments

 
ちーけんさん、こんばんは。

この『王子様100%』、つい2~3日前に読んで、読み終えた瞬間「あぁ、いいもの読んだ・・・!」と思わず声に出してしまったばかりでしたので、ちーけんさんのレビューを拝見して、我慢できずに久々にコメントすることにしました。

ここ数年、私にとっての2大萌えポイントは『蚤の夫婦(体格が攻め<受け)』と『オヤジ受け(あるいはそこまで行かずとも年上受け)』なので、三島一彦さんは非常に重要な作家さんとして位置づけしてきました。

ちーけんさんのレビューには、私が三島作品に対して考えていること、そして本作を読みながら感じたことに、殆ど余すところなく触れられていて、こんなに共感できたことはかつてないのではないかと思ってしまうほどでした。
これからも、大事にしていきたい作品、そして作家さんです。

ついでですが、本レビューの前記事を読んで、『純愛エロ期』も買いました。
レビューであれだけ詳細が語られているにも関わらず、やっぱり面白かったです。

ちーけんさんのレビューを読むたびに「愛されたいのに愛される資格がないと思いこんでいる」受け達は、何と愛おしい存在なのだろうと思い知らされる今日この頃です。
 

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