ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[新刊レビュー]至上の麗人…皇帝よりエライ「聖帝」受け! 橘かおる『天翔る光、翠楼の華』


Category: レビュー 小説単行本   Tags: 受け-王子さま・貴族  特徴-ファンタジー  ●タ行-橘かおる  
天翔る光、翠楼の華 (プラチナ文庫)天翔る光、翠楼の華 (プラチナ文庫)
(2007/09/10)
橘 かおる

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 世界史で覚えましたよね~。
「殷 周 春秋戦国 秦 漢 三国 西晋…」っていう、歴代王朝の名前。
 その中の春秋戦国時代をモデルにしたと思しき歴史ファンタジー小説が、橘かおる先生の新刊でプラチナ文庫から登場しました。
 といっても、ほとんどの人が「春秋戦国」と言われても何のイメージも持てないと思いますが(笑)、わかりやすい例で言えば、孔子の生まれた時代。
 日本でも全国に戦国大名が群雄割拠して天下を争った「戦国時代」がありましたが、中国でもあの広い大陸の各地に諸侯が並び立ち、中華の覇権を競った時代がありました。
 それが「春秋戦国」時代です。

 そんな日本と中国の戦国時代、時代でいうと2千年近い開きがありますが、じつは共通点があります。
 日本の戦国時代には、京都に入り征夷大将軍に任ぜられるべく戦国大名が戦いを繰り返したわけですが、じゃあ戦いを勝ち抜いたとして、誰が将軍に任じてくれるかといえば、京都に「天皇」がいたわけです。
 中国の春秋戦国時代も同じでした(厳密にいうと後半は違いますが)。
 晋、楚、斉、秦などの国が覇権を競って戦いあっていたのですが、じつは名目上は前代の王朝である「周」がまだ残っていたんですね。
 その日本でいえば「天皇」に当たる「周王」が、諸侯の中で抜群に力を持ち他国を圧倒するようになった者を「覇者」と認定して、実際の政治をやらせるという仕組みが事実上できあがっていました。
 日本では天皇-将軍、中国では周王-覇者というわけですね。

 で、今回の『天翔る光、翠楼の華』では、主人公(受)は華王朝「聖帝」という位にある麗人・珠泉(しゅせん)です。

 この「聖帝」とは何かというと、「皇帝」のさらに上の位という設定。
 じつは中国で「皇帝」という名称が出現したのは、春秋戦国時代の次の秦の時代。
 あの有名な、秦の始皇帝その人が、先ほど出てきた「周王」を初めとする「王」の位を上回る中華の支配者の名称をということで創りだしたのが「皇帝」という名前です。

 何が言いたいかというと、今までも「皇帝受け」なBL本っていくつかあったと思うんですが、それよりもエライ「聖帝」ということになると、じつはこの『天翔る光、翠楼の華』の主人公(受)・珠泉は、ボーイズラブ史上、もっとも位が高い受けキャラということになるのではないかと。
 このことが言いたくて、長々と説明してきたわけであります!(笑)

 さて聖帝・珠泉は御年とって22歳。
 この国の聖帝は、前代の聖帝が死ぬと同時に生まれ変わってくるとされる赤ん坊を探し出すことで決められます。
 チベットのダライ・ラマの決め方に似てますね~。
 珠泉も特別な印を持って生まれてきたと認定されて、子供のころから聖帝として“帝王教育”を受けて、きわめて優等生な聖帝として育ってきました。
 
 7年前。
 聖帝・珠泉が15歳で迎えた即位式に、諸侯として参列し、一目見た珠泉の美しさに魂を奪われてしまったのが、主人公(攻)の麟国国王・翔麒(しょうき)でした。
 麟国というのは、他の国々とともに華王朝を構成する国のひとつです。 
 華王朝では、その諸侯の中でもっとも力のある者が、中国の春秋戦国時代同様、「聖帝」から「覇者」と認定されたうえで「皇帝」に任ぜられます。
 政治は、皇帝がすべておこない、聖帝は文字通り聖なる存在として、君臨すれども統治せずなのです。
 でも、聖帝はそれの高貴さゆえに、諸侯といえどもおいそれとは親しく口をきく機会さえありません。

「あの美しい聖帝・珠泉を我が腕に抱きしめたい」――強い思いにとらわれた翔麒は、唯一、聖帝に並び立てる存在である皇帝になるべく、弱小国に過ぎなかった麟国で富国強兵を達成し、他国を圧倒する存在となります。
 そしてついにこの日、翔麒は「覇者」と認められ、珠泉から皇帝に任ぜられるべく、華王朝の都・臨陽に華々しい行列とともに到着したのでした。

 むふふふ。
 美人な優等生に憧れて、彼を手に入れるべく男の中の男になろうと頑張りつづけ、ついに望みを達成した偉丈夫×小さい頃から宮中奥深く聖人となるべく育てられ、恋も愛も知らず、でも性格はとても優しく国中から敬愛されている麗人というカップリングですよ。
 とれびあーん(笑)。

 汞りょうさんのイラストがまた素晴らしいのです。
 聖帝・珠泉が、髪の長いちょっと女の子めいた美貌を誇るクラス委員長っぽくてイイ!(笑)
 また珠泉が、箱入り息子によくありがちな、性格もいいし、頭もいいのに、外の世界をまったく知らずに育ったという子なので、翔麒の熱烈な求愛を全部スルーしてしまうところが可愛いのです。

 翔麒は、これはもう一種ダメな子です(笑)。
 だって、珠泉に近づきたいためだけに、周りの国と戦って天下を取った男ですからね。
 ついに念願かなって面会した2人。
 珠泉は、ついに自分の治世に現れた覇者である翔麒を皇帝に任じることができて、嬉しくてたまりません。
 自分に代わって民をいたわり導いてくれる存在になってくれる男、それが翔麒だと信じているので。
 でも、翔麒は「自分の愛を告白したい」「この腕に抱きしめたい」「きっと聖帝は俺の愛に応えてくれるはずだ」「そしたら2人であんなことやこんなことを…」というやましい考えしか持ってないので、これはもう完全にすれ違いです(笑)。

 だから、ぽややん優等生な聖帝は、珠泉好き好き皇帝に、いきなり抱きしめられても、何の危機感も持ちません。
 危機感ゼロなので、こんなことをしちゃいます。

 おずおずと、両手を光烈王(=翔麒のことです)の背中に回してみたりする。さわりと撫でると、硬い筋肉の感触がある。服の下に充実した身体があることを想像させられた。
 自分にはとてもこんな筋肉はない。剣の修行も、形ばかりしかさせてもらえなかった。
 (略)
 そんなことを思いながら光烈王の背を手のひらでなぞっていると、ときおり、ぴくりと彼の身体が震える。どうしてだろうと、訝りながら背中をつーっと撫で下ろすと、
「珠泉、わたしを挑発しておられるのか…」
 なんだか苦しそうな声で、光烈王が言った。耳元で聞こえたそれは声量豊かな男らしい声で、それがくぐもって聞こえるところは、背筋がぞくりとするような艶があった。
「挑発?」
 意味がわからないので聞き返しながら、珠泉は光烈王の肩に手を置いて身体を離し、顔を覗き込もうとした。
「光烈?」


 そしてこのまま「聖帝が私に心を許してくれたのだ!」と勝手に感激して勘違いした翔麒は、そのまま勢いで珠泉のことを手込めにしてしまうのです(笑)。

 最近は、ここから受けが嫌がりまくって、そこを攻めが身体で言うこと聞かせちゃうみたいな重苦しいボーイズラブが多いですが、本作は基本明るめテイストなので、こんなところも少しコミカル。
 結局、珠泉は訳がわからないままに、翔麒の手に感じてしまい、恥ずかしい絶頂を極めてしまうのでした。
 えー、ここのエロシーンは、すごくページ数としても長いです(笑)。

 さあ、でも“一戦”終わったあとの聖帝陛下・珠泉の怒ること!
「男の私をこんな目に…」「なぜあんなことを…」と怒りまくります。
 いやー、そりゃびっくりしたでしょうね。
 箱入り息子の優等生な美人さんが、いきなり偉丈夫に抱きすくめられて無体なことされちゃったんですから(笑)。
 一種、成り上がり番長×美貌のクラス委員長の愛あり無理矢理初体験、みたいな感じです。
 で、性の知識もないのに、やっぱり身体は感じちゃう珠泉がこれまた可愛いのです(笑)。

 ところが、事ここに及んでも、翔麒のほうはのんきなもの。
「聖帝陛下は私に完全に心を許してくださった…」と感動にひたっていますが、珠泉の怒りを聞いて驚きます。
 謝りまくる翔麒。これでも皇帝です(笑)。
 結局、珠泉の許可なく彼の身体には二度と触れないということで、何とか珠泉の怒りも収まりました。

 ところが…。
 少し話がさかのぼります。
 じつは、皇帝に任ぜられる際、珠泉の側近官僚たちに「皇帝といえども、好きなときに聖帝陛下に拝謁できるわけではない! 控えおろう!」と罵倒され、「それじゃ話が違う…」と怒りに震えた翔麒は、それでは何のために皇帝になったのかわからない、とばかりに、ある仰天の計画を家臣たちと立てたのです。
 それは「聖帝誘拐計画」(笑)。
 珠泉を箱に入れて宮廷の外に連れ出し、自分の国元に持ち帰ってしまおう(荷物じゃないんだから…)というプランです。
 さすが覇者になるほどの男ですから、この計画はまんまと成功。
 ところが聖帝がいないことに気づいた宮廷は大騒ぎ(当然)。
「聖帝陛下を取り戻せ!」と、麟国以外の国々が息巻いて、国際情勢は大変なことに…。
 しかも珠泉と翔麒の気持ちもすれ違ったままで、さあ結末はいったいどうなるんだ! というのが、この後の展開です。

 でも、ここまで読むとわかると思うんですが、結局、珠泉も翔麒のことを好きは好きなわけですよ。
 宮廷という束縛の中から自分を外へと連れだしてくれた圧倒的な力を持つ男が翔麒というわけなのですから。
 だから翔麒が危ない場面で、女の子みたいに可愛い麗人である珠泉が、身体を張って翔麒を助けちゃったりするんです。
 そんな場面で、翔麒のもとへ駆けつける珠泉の描写が可愛いのですよ~。
 イラストも長い髪をたなびかせる珠泉のシーンがあったりして、もう言うことなしです。

 H場面でも、聖帝陛下だけあって、こんな命令形の言葉づかいです(笑)。

「やめよ、光烈、そこは汚い…」

「何を言われる。あなたの身体で汚いところなどない。ここも鮮やかに熟れて、わたしを誘っているというのに」

「ち、違う、誘ってなど」

「したい、いけませんか?」

 伸び上がるようにして視線を合わせた光烈王を見て、珠泉の抵抗が弱まった。

「でも…」

(略)

「ここまでに、しますか?」

「……、挿れないのか」

「まだ無理です」

 珠泉の吐息のような声が聞こえた。聞き取れなかったので尋ね返すと、ぽすぽすと肩を叩かれた。叩いた手は、すぐにまた顔を覆ってしまう。光烈王が表情を見る隙もない。

「続けろ、と言った。何度も言わせるな」

 顔を押さえたままだから、声はくぐもって聞こえる。どんな顔で言ったのか見たい、と痛切に思ったが、いま手を引き剥がせば、癇癪を起こしそうだ。激しい羞恥と、その先へ進みたい欲求が、珠泉の中でせめぎあっているのが伝わってくる。

(略)

「光烈、なにか、来る…」

 つたない言葉で達しそうだと告げてくる。もじもじと腰は動き、切なく揺れていた形のよい昂ぶりからは蜜が伝わっていた。


 というわけで、優等生受けがお好きな方なら、結構ハマれると思う本作、ぜひ物語の続きはご自分の目でご確認を。
 何てったって、BL史上もっとも位が高い受キャラのお話ですから(笑)。
 性格はやさしいけど、気位の高い美人が、格好いい攻めに結局はめろめろになっちゃうお話が好きな方には最高だと思います。
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