ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[レビュー]あらすじでは単なる“幼馴染みもの”っぽいが…じつはネクラ眼鏡な大学院生が受けの素晴らしき優等生受け! 弓月あや『ビタースイートロリポップ』


Category: レビュー 小説単行本   Tags: 受け-真面目・カタブツ  受け-成績優秀  受け-ガリ勉  特徴-大学生  特徴-幼馴染み  
ビタースイートロリポップ (クロスノベルス)ビタースイートロリポップ (クロスノベルス)
(2009/09)
弓月 あや

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 本当はこの本は、9月の韓国出張の際に現地で読もうと持参した2冊のうちの1冊でして、日本に帰ったらすぐレビューを書く予定でした…。
 でも忙しさにかまけてついズルズルと…。
 発売から3ヶ月ちかく経ってしまって全然「新刊レビュー」じゃなくなってしまいましたが、すいません、弓月あや先生の新刊『ビタースイートロリポップ』をご紹介させていただこうと思います。

 ――って、いま確認したら、このブログで弓月あや先生の本をご紹介するの、これが初めてだ!!!!!

 ありえない~。
 なぜって、弓月あや先生は“優等生受け”BLを考える上で絶対に外せない大作家さんだからでして、うおー、今まで作品をご紹介したことがなかったなんて不覚です…。
 自分の感覚としては、すでに2、3冊はレビューしてる気分になってました…。
 これから絶対にどしどしご紹介していきたいですが、デビュー作だった『執事の誘惑』なんか、優等生女装受けBLの最高峰ですよ!!!
 とりあえず今回は、新刊『ビタースイートロリポップ』をご紹介させていただきます。

 amazonなどで書かれている「あらすじ」はこんな感じ。

 美海(みうな)が幼い頃に求婚したお人形のような子は、十数年後、精悍な男になっていた。
 その男・檀(まゆみ)は、突然の再会に戸惑う美海に口づけ甘く囁く。

 「かわいい美海、俺が全部教えてあげるから」

 自分がお婿さんのはずなのに、甘く蕩けるような檀の愛撫に、無垢な体は簡単に堕ちてしまう。
 毎日のように抱かれ、淫らに泣き喘ぐ自分。
 このままでは檀無しでは生きられなくなってしまうと怯えた美海は、ある決断をするが…!?
 ビタースイート&プチSMな許嫁ロマンス。

 これを読むかぎりでは、よくある“幼馴染みもの”と思われがちですよねー。
 もちろんそれでハズレではないんです。
 幼いころ、主人公(受)の美海(みうな)は、同じ幼稚園に通う女の子みたいに可愛かったハーフの男の子・檀(まゆみ)を、大事に大事に守ってあげていました。
 同い年の悪ガキ園児たちは、少女のような外見で、まるでビスクドールのように美しかった檀を「オカマ」「オトコオンナ」と囃したて、チョッカイを掛け続けていたからです。
 泣き虫だった檀の前に立ちはだかり、いじめっ子たちから身を挺して守ってあげた美海は、本当に檀のことが可愛くて好きでたまらなかったのでした。

「まゆたん」

「みゆたん」

 こんな風に呼び合っていた2人は、もちろんお互いのことが大好き。
 幼いなりに真剣に、2人は「大きくなったらけっこんしようね」と約束します。

 ところが…。

 国際結婚ということもあってうまくいっていなかった檀の両親の離婚が決まり、檀は母親について米国に渡ることになります。
 泣いて別れを嫌がる2人ですが、もちろんどうしようもありません。

「まゆたん、みうのこと、わすれない?」

「わすれないよ。ぜったいぜったい、わすれないよ」

 檀はそう言うと、そっと美海の頬にキスをした。
 美海は不思議そうに、右手で自分の頬に触れてみる。

「みうたんが、まゆをわすれない、おまじない」

「まゆたん…」

「まゆはね、みうたん、すき。だれよりも、だれよりも、すき」

「みうも…みうも、まゆたんがすき」

 その言葉を聞いて、檀が微笑んだ。
 やさしい、包み込むような瞳だった。

「うん」

「まゆたんがすき…っ」

「…うん」

 また檀の唇が、ちゅっ、とキスをしてくれた。
 今度は頬でなく額へのキスだ。

 檀の唇が触れた場所は、何だか熱く火照っているみたいだった。

「ぜったい、わすれないでね…」

 美海の大きな瞳に浮かんでいた涙が、とうとうぽろぽろと頬へと零れてしまう。
 檀はそんな美海を見ても、困ったように微笑むしかできない。

 二人は抱きしめ合い、闇の中で光り輝く月を、いつまでも見続けていた。

 なんとなーく百合っぽい2人の別れの場面(笑)。
 もう一度確認しておきますが、あくまで美海は、可愛くて女の子みたいな檀のことをこれまでも守ってきたし、これからも守ってあげるつもりなんです。
 でも、お別れしないといけないから、「ぜったいわすれないでね」って約束をしてるという。
 とっても可愛い、男の子同士の結婚の約束…。
 まさに“幼馴染みもの”でなくてなんなんだというわけなんですが…。

 じつは、成長した美海は、幼いころの「騎士(ナイト)っぷり」はどこへやら、陰気で本にしか興味のないようなネクラ大学院生になってしまうんです。
 なぜそんなことに…というと、米国に行ってしまった檀に、幼い美海は何度も何度も手紙を書いたんですが、一度も返事が来なかったのです。

(僕はきっと檀に嫌われてしまったんだ)

 絶望に泣き暮らした美海は心に深い痛みを負って成長し、いつしかその慰めを文学の世界に求めるネクラ青年になってしまったのでした。
 本に耽溺し、とくに日本の古典文学に溺れた美海は、今では日本文学の研究者を目指しています。
 研究に没頭し、友達もほとんどいません。

 ここまでご説明すればおわかりかと思いますが…。
 本作は、表面的な“幼馴染みもの”BLに隠されてはいますが、じつは素晴らしき“ネクラ優等生受け”BLになっているんですよ!(笑)
 幼い日に大好きだった男の子に裏切られた経験から人を信じられなくなり、いつしか孤独を愛し、本だけに溺れて生きるようになった大学院生…。
 もちろんダサイ眼鏡をかけてくれてますよん(笑)。

 弓月あや先生による、現在の美海の描写を引用させていただきましょう。

 アイボリーのシャツと、紺色のパンツ。
 ジャストサイズのはずなのに、その服の中で、美海の身体は泳いでいる。

 柔らかい黒髪と、なめらかな顔、それにほっそりとした身体は、美海を年齢よりも幼く見せていた。
 細く長い首筋が、よけいに頼りなさを強調する。
 長い睫毛も、潤んだ瞳も、すべて大きな眼鏡に隠している美海は、今年、大学院に進学した。

 (略)

「お母さん、今度、眼鏡を買い換えてもいいかな。最近、何だか度数が合わないみたい」

 美海がそう言うと、母は小さく溜め息をついた。

「まあ、また暗いところで本を読んでいたんでしょう。美海さんのかわいい顔が、眼鏡の厚いレンズに隠れるのは嫌だわ」

 確かに大きな眼鏡は、美海の顔を隠している。
 それに度数の高いレンズは美海の容姿を損なっていたけれど、二十歳を過ぎた男に、かわいいというのはどうだろう。

 え~、すいません、ブログ主はこーゆーですね、受けキャラが優等生だよーという文章を読むととってもテンションが上がってしまうので長々と引用させていただきましたが、そんなことありませんか?
 でも、まさに当ブログでご紹介するためにあるようなキャラ設定でありましょう~(笑)。

 そして、これと好対照なのが、攻めキャラ・檀の成長っぷりです。
 あらすじにもあったとおり、米国から帰ってきた檀は、幼稚園のころの少女めいた面影はどこへやら、逞しい体躯を持った精悍な青年に育っていたのでした。
 なんせ身長190センチ。
 もともとが美しい顔の少年だっただけに、今では女性の目を惹かずにはいられないような甘いマスクも兼ね備えています。

 そしてもちろん、本作前半最大のクライマックスは、この2人の再会場面です。
 自分の「およめさんになりたい…」と言ってくれてた可愛い男の子が、自分などよりはるかに逞しく、男らしい青年になって目の前に現れたのを見た檀は、自分の眼が信じられません。
 そして、そんな成長した幼馴染み・檀は、美海のことを見つけた途端、ガバッと大きな身体で抱きついてきたのです。
 全身で再会の喜びを表しながら。

「会いたかった。ずっとずっと、きみが思う何倍も会いたかった。きみとの思い出だけが、アメリカでの心の支えだったんだ」

 ちょっとうるっと来ちゃう場面でもあるんですが、これでハッピーエンドだったらBLなんていりません(笑)。
 ネクラ優等生な大学院生に成長(?)した美海は、一度も連絡を寄越さなかった檀に、頑なな態度を崩せないんですな!

 愛の告白に似た熱烈な言葉に、美海は身を捩って逃げようとする。

「美海、逃げないで。ずっと会いたかったんだ」

「会いたかったなんて、うそだ」

「嘘のわけがないだろう? きみがひとつも変わっていなくて、本当に嬉しかった」

「うそ、手紙ひとつくれなかったくせに!」

 そして、こんな表現が…。

「どうして手紙の返事をくれなかったの? どうして電話ひとつ、してくれなかったの? ぼく、ぼくは、ずっと待っていたのに…っ」

 目の前がどんどん熱くなって、涙が滲んでくる。
 何度も瞬きして誤魔化そうとしたが、眼鏡のレンズに涙は溜まってしまう。

 ここですよ、ここ。
 「眼鏡のレンズに涙は溜まってしまう」ですって…。
 いやー、ブログ主はこーゆーですね、いかにも主人公がダサイ眼鏡をかけてて優等生っぽいという描写にとても心がときめいてしまうんですが、ちょっと変態じみてますかねー(笑)。
 ネクラっ子大学院生が、頭では「きっと何か事情があったんだろう」とわかっていても、感情がそれを許さず、つい駄々っ子のように檀の前で泣いてしまうというこの場面、そんな頭でっかちな美海を、檀はぐいっと抱きしめて落ち着かせてくれるんですね。
 このへんが“優等生受け”テイストで大変よろしいです(笑)。
 なぜ一通の返事さえ書けなかったのか…その答えは本書を読んでいただくとして、ここまででですね、まだ本書全体の5分の1くらいです。

 さて、「あらすじ」にもあったとおり、こうしてすっかり立場が逆転した2人ですが、再会した檀は美海を大事に大事に可愛がり、美海はすっかり“お嫁さん”にさせられてしまいます。
 残り5分の4はですね、ここから2人が気持ちを深め合っていくところがたっぷり描かれてまして、すごく読み応えがあります。
 檀に裏切られて以来、すっかり友達も少なくなっていた美海は、もちろん性的にも初心で奥手です。
 女の子と付き合ったこともないし、本だけを相手にして暮らしてきたので。
 そんな美海を、檀はぐずぐずに溶かしていってしまうんです。
 いくつも当ブログ的にご紹介したい場面があるんですが…。

 例えばこんなシーン。

「美海は大学で、谷崎潤一郎の研究をしているんだよね。ああいう官能的な文章を、どんな顔で読んでいるの」

 艶めかしい行為の最中、唐突な質問に美海が戸惑っていると、檀の指が、するりと胸を撫でた。

 その指は胸の突起へと移り、親指の先で押しつぶすようにして、何度も愛撫を加えてくる。

「あ、ああ…っ」

「答えて。美海はどうして谷崎の研究をしようと思ったの?」

「た、谷崎は思想がない官能文学だって人もいるけれど、あの美意識と一貫した耽美主義は…あ、あぁ、」

 思わず口についてしまった文学論を封じ込めるように、檀の舌が美海の乳首を舐め、噛み始めた。
 そのとたん、美海の体が反り返る。

 (略)

「や、やだ、檀…こんな格好、やだ…っ」

「大丈夫。俺しか見ていないんだから。それよりもっと谷崎の話をしようよ。彼と三島由紀夫は、よく比較されるけれど、美海はどう思う?」

 淫らに開いた美海の足を檀は軽々と持ち上げて、その内腿に舌を這わせた。
 とたんに靴下を穿いたままの、美海の足指が反り返る。

「ああっ、い、いや…っ」

「いや? そう。ここが嫌なら、もっといいところを探そうね」

「やめて、やめ、まゆみ、やだ」

「俺は『春琴抄』での被虐性に、とても心惹かれた。献身を通り越したあのマゾヒズムは、まさに谷崎の真骨頂だよね。こんな官能的な文学に耽溺している美海は、もしかして、そういう嗜好が強いのかな」

「ち、違う、ちが…っ」

 な、なななな、なんというインテリいじめ(笑)。
 自分が真面目に研究している日本文学のことを、エッチの最中に無理やり語らせるという。
 そしてさらにブログ主の心を震わせたのは、この最後の部分。

「や、ぁ、あっ、くる、や、くる、きちゃう…っ」

 わけが分からなくなってそう泣きじゃくると、檀がふふっと笑った。

「女の子みたいだね。普通、男はイクって言うけど。美海、美海、かわいい」

 甘ったるく囁かれて、体が震える。
 その刺激も手伝って檀の硬い腹筋に擦られていた美海の性器が弾け、また白濁が飛び散った。

「ひ、…っ、ああ、あっ」

 不意打ちのように訪れた突然の射精に、美海は怖くなって檀の体にしがみつく。
 その間も彼はゆっくりと抽挿を続け、敏感な体をえぐり続けた。
 初めて男を受け入れて震えている美海を、檀は何度も愛おしそうに撫でている。

「誰にも渡さないよ。…ああ、二十年近くも美海と離れていて、頭がおかしくなりそうだった。やっとだ。やっと手に入れた。誰にも渡さない」

「まゆちゃ、まゆちゃん…っ!」

 うーむ(笑)。
 我ながら自分の変態性を告白するようでアレなんですが、ブログ主はですね、弓月あや先生の「女の子みたいになっちゃう受けキャラ」を描く筆力は、数あるBL作家さんの中でもトップだと思ってます。
 そして、ブログ主はですね、普段はツンとしてる優等生とかが、そんな風になっちゃうのを見るのが大変好きなので(笑)、この作家さんにはとてつもない魅力を感じるんですな!
 いま引用させていただいた部分にも、弓月あや先生のその良いところが現れていると思います。
 最後の、思わず出ちゃった子供のころの呼び方も、“幼馴染みもの”BLテイストを強めてくれることとあわせて、可愛くなっちゃう受けキャラの表現法として、とってもよろしいかと。
 最初のほうで名前を出しましたが、弓月あや先生のデビュー作『執事の誘惑』でも、主人公(受)の可愛くなりっぷりというか、女の子になっちゃうっぷりとったら凄いものがありましたが、本作でもそれが爆発してますな!

 じつはこの後、2人の仲には大きな波乱が起こります。
 それが本作後半のクライマックスを形成していますが、それを乗り切るために、美海は陰気で世間知らずの大学院生から脱しようと頑張るんですな。
 そして、ラストシーンで出てくる2人のエッチ場面といったら…(笑)。
 上で書きました、ブログ主の考える弓月あや先生の美点が大爆発! といった感じのエロシーンになってまして、むははは、ブログ主は大堪能させていただきました。

 それにしても、街子マドカ先生の挿絵がハマっていること…。
 こちらも素晴らしい仕事っぷりです。
 表紙では可愛く描かれてる美海ですが、中の挿絵では、ダサイ眼鏡をかけたなかなかの優等生っぷりで表現されていますよ(笑)。

 はあ~。
 気がついたら、本書の後に、すでに弓月あや先生の新刊ってもう2、3冊出ちゃってますね。
 レビューが遅くてすいません…。
 とりあえず、ブログ主からですね、「弓月あや先生の“お嫁さんもの”にハズレなし!」の格言をここに高らかに提唱しまして、幕とさせていただきます(笑)。

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