ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

[レビュー]身体は小さいけれど、将来の夢ではち切れそうな70年代米国のPCおたくな男の子が主人公! 高田ゆうき『おんぶにだっこにかたぐるま。』


Category: レビュー コミックス   Tags: 特徴-中学生  受け-変人  受け-キモオタ  特徴-海外もの  ●タ行-高田ゆうき  
おんぶにだっこにかたぐるま。 (ミリオンコミックス Hertz Series 55) (ミリオンコミックス  Hertz Series 65)おんぶにだっこにかたぐるま。 (ミリオンコミックス Hertz Series 55) (ミリオンコミックス Hertz Series 65)
(2009/09/26)
高田 ゆうき

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 やっぱりいくらなんでも俺の書く記事は長すぎるだろうということで、呪文のように「手短に手短に」と呟きながらこの記事を書いているブログ主です(涙)。
 ネタバレの程度がどうという問題ではなく、とにかく文章が長すぎる!!! と、この数日で書いた記事を読み返して自分で痛感しました。
 ちくしょー!

 というわけで(?)、今日は初コミックスが2冊同時に発売された高田ゆうき先生のマンガからそのうちの1冊、『おんぶにだっこにかたぐるま。』をご紹介させていただこうと思います。
 手短に!

 これは隔月刊誌『Hertz』で足かけ3年にわたり連載されていたもので、一冊で一つのお話しになってます。
 舞台は70年代初めのアメリカ。

 マイクロソフトの創業者、ビル・ゲイツの少年時代ってこんなんだったのかな~と思わせるような男の子たちが主人公です。
 今やごく普通の市民生活を営もうと思えば絶対に欠かせないものとなったパーソナル・コンピュータは、ちょうどそのころのアメリカで産声を上げていました。
 といっても、まだコンピュータといえば企業や大学にしか設置されておらず、もちろんCD-ROMもDVDもないというか、フロッピーディスクさえまだ普及していないころ。
 今から思えば原始的なコンピュータしか存在していなかったわけですが、そんな当時、すでにコンピュータという“未知なる世界”の可能性に取り付かれて、必死でプログラミングやコンピュータ作りに精を出す若者が、アメリカでは出現し始めていました。
 実際、ビル・ゲイツや、アップル創業者のスティーブ・ジョブズたちは、そんな青春時代を過ごした若者たちだったわけです。

 そんな当時のアメリカの田舎町でのこと。
 コンピュータ大好き少年のトレイは、自分が通う学校のコンピュータクラブに所属して、いっぱしのプログラマーを気取る男の子です。
 日本でいえば中学3年生のトレイは、学校に設置されているコンピュータを使って、初歩的なゲームをプログラミングしては、友達にやらせてクラブの活動資金にしたりしています。
 こう書くとトレイはいかにもマニアという感じの学生とお思いの方も多いと思いますが、見た目はとっても可愛いんです。
 といっても、ビューティフルやプリティ的な意味の「可愛い」じゃなくて、とってもちまっとしてるというか、背が小さめというか、どっからどう見ても小学生にしか見えないという意味で(笑)。
 コンピュータ草創期に、早くも最新技術に目を付けてプログラマーを気取っている気宇壮大(?)な男の子にしては意外な見た目ですが、本人もそんな子供っぽい外見をちょっと気にはしてます。
 トレードマークは金髪にくるくるの巻き毛。
 いわゆる“アホ毛”みたいに、髪の毛の端っこがいくつもくるくるに丸まっては跳ね上がってるんです(上のamazonの表紙の右がトレイ)。
 で、性格もちょっと子供っぽかったり。
 コンピュータの知識は大人並みですが、すぐ怒ったり泣いたり、とっても忙しい男の子。
 見た目は子供みたいだけど、真性コンピュータおたくで、将来の夢ではちきれそうになって毎日を過ごしている男の子だと、トレイのことは思っていただければなーと思います。

 さて、トレイとその相棒・アレンはクラブ活動に励むあまり校則違反を繰り返しすぎ、夏休みの間、学校のコンピュータを触るのを禁止されてしまいます。
 でも、彼らは新しいゲームを完成させたくて、とても家でじっとなんかしていられません。
 そこで近くの大学のコンピュータルームに忍び込んで勝手にテレタイプを打ってはプログラムを完成させようと頑張ります。

 その帰り道。
 トレイは、意地悪そうで調子がよくて、でも何だかカッコイイ同級生・MJに出会います。
 あ、申し遅れましたが、本作ではトレイが受けキャラで、MJが主人公(攻)ですよ~(笑)。
 道端でハイウェーを通る車に声をかけては、1ドルで洗車をしますよと持ちかけ、その口のうまさで次々と契約を取っていたのがMJでした。
 MJは、日本人とアメリカ人のハーフで、じつはいろいろ家庭の事情を抱えている少年ですが(だからこんなバイトもやってお金を稼いでます)、とっても抜け目がなくてお金儲けという行為というか知恵比べが大好きなんですね。
 アレン(トレイたちより年上)が運転するクルマでそこを通りかかったトレイたちにも、MJは「1ドルでクルマ洗ってあげるよ」と持ちかけてきて、そうやって2人は出会ったというわけなのでした。

「洗ってかなーい? おにーさん(=アレンのこと)。あのくるくるの子もきれーな車の方が好きだよ、きっと」(にっこり)

 くるくるの子、ってのはトレイのことですよ、念のため(笑)。
 このセリフでわかるよーに、初対面のとき、MJはトレイのことを女の子だと思ってるっぽいんですね(はっきりそうは描かれてませんが…)。
 で、車を運転しているアレンに向かって、助手席の可愛い子もきれーな車の方が好きでしょ? なんて誘ってるわけですよ。
 ところが、ここでビシッとMJに刃向かってきたのが、その助手席のくるくるの子、トレイその人だったのでした。

「待ってよッ、高いよ!!! 平均より3.8セント高いよッ! 口車にだまされないからねッ」

 さすが理系コンピュータ少年、道沿いにたくさん並ぶ他の洗車屋の料金を全部見ていたトレイは、瞬時にその平均価格を頭の中で出していたんですね。
 で、MJの言う値段はそれより高いじゃないか! と文句をつけてるんです。
 いかにも安そうなこといってぼったくろうとしても絶対に騙されないぞ! と。
 子供みたいな顔と体で、すんごく鋭い指摘を浴びせてきます(笑)。
 でも、言われたMJは余裕綽々。
 というか、たぶんこの時点で、トレイが可愛い女の子じゃなくて生意気な男の子だと気づいたと思うんですが、そんなことはおくびにも出さず、にっこり笑ってトレイに言い返すんです。

「別にだましてねーし。本当にだますならもっとうまくだますよ」

 そして、小さな身体でふんぞり返り、への字口でMJに文句を言うトレイの前にしゃがむと、すごーく意地悪そうというか腹に一物ありそうな笑顔で、つまりはトレイのことを馬鹿にしたような笑顔なんですが、いかにもとってつけたようなおべんちゃらを言うんです。
 ま、こんくらい言っておきゃ、怒りも静まるんだろ? みたいな感じで。

「ごきげんななめなこんな顔、かわいーのにもったいねー」(顔だけはニコッ)

 そして、まるでおもちゃにでもするように、トレイのおでこに指をつんと立てると、ぐりぐりぐりぐり突っついてきたりします。

「さささ…さッ、さわんないでよッ」

 からかわれて怒るトレイを、なおもぐりぐりぐりぐりいじくるMJ。
 その顔は、なんだかとっても楽しそうですよ(笑)。
 かくして、まったく気の合わない者同士として出会ってしまったトレイとMJですが、はたしてここから恋の花が咲いちゃったりすることはあるのでしょーか!

 さてさて、今の2人の出会いのシーンまでのもろもろには、本作の萌え要素がぎゅぎゅっと詰まってるんですね。
 まずは、受けキャラ・トレイがコンピュータ命! な理系おたく少年だというところ。
 見た目こそ可愛いちまっとした男の子ですが、中身は相当ディープなマニアです。
 そーゆー恋なんか一生縁がなさそうな男の子が恋に落ちちゃうお話しが大好きな当ブログとしては、大変食指が動く物件なんですね、本作は(笑)。
 そして、自分の商売に文句をつけてきたトレイをぐりぐり突っついたりして(子供か!・笑)、ちゃっかり復讐を遂げちゃってるMJですが、でもファースト・コンタクトの際のセリフ、「くるくるな子」や「かわいーのにもったいねー」でもわかるとおり、じつはそんなちまっとして元気のいいトレイにちょっと惹かれちゃってるんですね!
 だから、指でぐりぐり突っついたりしてる場面は、すでにして“好きな子いじめ”な感じも出てたりして、ブログ主としては相当萌えます。
 そして、こんな意地悪をしつつ、瞬時に他の洗車屋の平均価格を計算して論理的に反抗してくるトレイの頭の良さには、じつはMJも内心驚いてる感じなんですね。
 子供っぽくて、コンピュータおたくで、あんまり世間とか周りのことに関心がなさそうなトレイという男の子相手に、ずっと切れ者で世間ずれしてて抜け目のないMJのような少年が、そんな気持ちを抱いちゃう関係性がとっても“優等生受け”でして、ここがブログ主のもっともお気に入りなポイントです。

 そして、お話しが進むにつれ、全然コンピュータのことなんかわからなくて、それより変なバイトや商売でお金を稼ぐ方が全然楽しいのにと思ってるMJと、プログラミングさえやれていれば満足なトレイとは、本当は水と油の2人のはずなんですが、毎日ぎゃーすぎゃーす言い合いながら、次第に“仲間”として認め合っていくんですね。
 トレイとアレンが所属するコンピュータクラブで作ったソフトを、商才のあるMJが周りの学校や企業に売りに行ったりして。
 そして、コンピュータをいじっていればご満悦で、周りの人間なんかどうでもよかったトレイが、いっつも意地悪だけどじつは優しいMJの素顔を知るにつれ、ゆっくりゆっくり惹かれていくのが、本書のストーリーの最大の盛り上がりどころ。
 学校から制作を頼まれた「科目登録ソフト」の仕上げの追い込みのときには、アレンもトレイもMJもコンピュータクラブに泊まり込んで修羅場を迎えますが、先に撃沈してソファでぐーすかいびきをかくMJの寝顔を見て、何度も繰り返しますが、コンピュータさえいじってれば満足だった子供っぽいトレイが、こんなことを呟くんですよ。

「ち、ちかくに寝ちゃおうかな…」(ちょっと赤面)

 トレイはちまっとして可愛い男の子ですが、時たま潰れ大福みたいな、言い換えるとパタリロみたいな顔で描かれたりしてるんですが(笑)、そんな理系おたくな男の子がこんなことを呟いて頬を赤らめたりしてるだけで、ブログ主的には興奮ものです(笑)。
 かわいーんだ、これが!

 そして、そんなところで起きる事件。
 なんとMJが母親の国・日本へ帰るというのです。
 このまま2人は離ればなれになってしまうのか――。

 というところで、はい、以下はご自分でコミックスをお買いになってどーぞ(笑)。
 うん、結構手短にまとめられたぞ!
 え、まだ長い?
 すいません…(涙)。

 さて、ひとつだけみなさんに注意しておくとすれば…。
 本作では1バイトもエロが出てきません(笑)。
 うーむ、ブログ主は作者・高田ゆうき先生のことは、『Hertz』でしか知らないんですが、エロはまったく描かれない作家さんなんでしょーか。
 コミケでは壁サークルとして大手でいらっしゃるようですが、同人誌でもそうなのかしらん?
 最近珍しいですよね、ここまでエロを描かない作家さんって。
 むかーしの花音創刊時、今ではバリバリにHシーンも描かれる南野ましろ先生が、意地になってるかのよーにエロを描いておられなかった記憶がありますが(笑)、高田ゆうき先生もそーゆータイプの作家さんなんでしょうか。
 でも、その代わりにラブがほんのり詰まってますよ(笑)。
 MJはふだん、意地悪ついでにトレイのことを「おじょーさま」って呼ぶんです。
 そんな風に言われるとトレイが嫌がるのが楽しくて。
 トレイはそんなMJのことが「大嫌い!」なんですが、なんだか構って欲しそうにいつも近くにいるんですね。
 そんな2人をニマニマしながら眺める一作になっておりますですよ。

 ちなみに同時発売されたもう一冊『なずな先生と神田くん』も、主人公(受)はコンピュータおたくの大学講師になってまして、こちらは年下攻めな、やっぱりほんのりラブなBLになってます。
 こっちも早くレビューしたいなぁ。
 まずはこちらの『おんぶにだっこにかたぐるま。』、かなりのオススメな一冊になってますので、ぜひぜひ皆さま読んでみていただいて、感想など交換いたしましょう~。
 それにしてもトレイ、可愛いなぁ(笑)。

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Comments

 
ちーけんさん、こんばんは。
お仕事大変そうですね。どうもお疲れ様です。
ちーけんさんのレビューは、私が普段目を向けていない方角に導いて下さるので、いつもとても参考になります。

この本も、このレビューを読んですごく気になって、でも表紙絵の妖精みたいな子が受けってどういうことなんだろうとしばらく様子を窺っていたのですが、先日ついに読んでしまいました。
いやぁ、すごくよかったですね。
頭でっかちで未成熟なトレイがはじめて意識する恋の萌芽的な部分が何ともかわいくて良かったです。

で、のめり込みついでに、高田さんの同人誌まで一気に買いあさってしまいました。
ちーけんさんご推測の通り、この本の登場人物には実在のモデルが居ります。
トレイ=ビル・ゲイツ(トレイという名前は、三世つまり、祖父も父も同じ名前のため実際ビル・ゲイツがトレイと呼ばれていることに由来)、MJ=スティーブ・ジョブズ(SJ、アップルのCEO)、パール・アレン=ポール・アレン(マイクロソフトの共同創業者)などほとんどのキャラがそうで、キャラ設定やエピソードにも実話由来のものがいくつも織り込まれているようです。
高田さんの同人誌は実際のエピソードの紹介にほのかにBLテイストをにおわせる感じで、このコミックス以上にラブは少ないですが、とにかく次々と本作の裏がとれるところが非常に面白かったです。
 

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