ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

[新刊レビュー]不器用で誤解されやすいクールビューティが主人公(受)、嫌いだったはずの同期社員に可愛がられて、超可愛くなっちゃってるんですが! 市村奈央『恋愛たまご―神崎史朗(25)の場合―』


Category: レビュー 小説単行本   Tags: 特徴-社会人  受け-真面目・カタブツ  受け-眼鏡  特徴-ファンタジー  ●ア行-市村奈央  
恋愛たまご―神崎史朗(25)の場合 (B‐PRINCE文庫)恋愛たまご―神崎史朗(25)の場合 (B‐PRINCE文庫)
(2009/08/07)
市村 奈央明神 翼

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 や、やべーぜ…。
 もう眠くなってきたんだぜ…(笑)。
 さっき食べたオリジン弁当の「なすの辛味噌炒め弁当」がよくなかったのか…。
 満腹感が眠気をもたらす…。
 なんとか寝る前にもう一本だけでもレビューを…。

 というわけで、市村奈央先生の最新刊『恋愛たまご―神崎史朗(25)の場合―』をご紹介させていただくとしましょう~。
 これ、もともとはリブレ出版の公式携帯サイト「b-boyモバイル」のオープン記念企画として、サイト上で連載(?)されていたものだそうです。
 BLは紙で読むべきだ原理主義者のブログ主は一切そんな携帯サイトなど見ないので(笑)、今の今までこんな小説が載っていたとは知りませんでしたが…。
 正直なところ、本書の発売前にB-PRINCE文庫のサイトで内容をチェックしたときには、主人公が「禁欲的なクールビューティ」という言葉にちょっと食指が動いたぐらいでした。
 読んでみたらびっくりするくらい“優等生受け”な一作だったというわけです。


 主人公(受)は、いまご紹介したとおり、社内で「禁欲的なクールビューティ」と言われているサラリーマン・神崎史朗(かんざき・しろう)です。
 この言葉は裏表紙の「あらすじ」に書かれているものなんですが、本書の帯にはまた別角度からのキャラ紹介が載ってまして、それによれば「不器用で誤解されやすい」「ツンデレさん」だそう。
 うん、読み終わった感想でいけば、たしかに眼鏡美人ではありますが、クールビューティというよりは、“不器用で誤解されやすいツンデレさん”のほうが実感できる表現ではありました。

 ストーリーは、そんな眼鏡美人・神崎が、ある夢を見るところから始まります。
 それは、同僚のイケメン男子・伊達蒼介(だて・そうすけ)の子供を自分が出産する場面というとんでもないものだったのです。
 「おぎゃーおぎゃー」という産声と、「よく頑張ったな、史朗。でかした!」という夫気取りの伊達の声が聞こえたところで、神崎はハッと目が覚めます。
 じつは、夢に出てきた同僚社員の伊達は、人付き合いの下手な神崎にふだんからマメに声をかけてチョッカイを出してくる、神崎にとっては理解不能、目障りな同期社員でした。
 そんな相手の子供を出産してしまう夢を見て、思いっきり不機嫌に神崎は起床したわけだったのですが…。

 なんと。

 布団の中には、たったいま産み落とされたかのような小さな卵が入っていたのでした。
 いったいこの卵の正体は――。

 これが本作の冒頭ストーリーなんですが、じつはこの卵から“天使”が生まれてくるんです。
 天使は、神崎を「ご主人様」と呼び、神崎の恋を叶えるために来たと話します。
 ねぼけた神崎によって、「たまごろう」と名付けられたこの天使は、身長10センチくらいのとっても可愛い男の子。
 というわけで以後、ストーリーは神崎と伊達、そしてこの「たまごろう」たち“天使”を中心に進められていくんですね。

 本作の基本設定はだいたいそんなところ。
 おっと、重要な設定を忘れてました。
 「たまごろう」たち天使は、飼い主(?)の恋愛がエサなんです。
 恋にドキドキして“ご主人様”の気持ちが高まると、天使たちも成長していきます。
 逆に、ご主人様から恋パワーをもらえないと、天使たちはどんどん衰弱していっちゃうわけですよ。
 そして本作では、ストーリーの冒頭、あっという間に「たまごろう」が弱っていっちゃうんです。
 理由はカンタン。
 人付き合いが下手で不器用な神崎が、“恋”というものにまったく関心を示さないから。
 ええ、神崎は眼鏡でクールビューティな優等生サマですから当然ですね(笑)。
 でも、弱っていく「たまごろう」の姿を見て、神崎は自分の人間としてのダメな部分を突きつけられたような気がして、「たまごろう」に向かって「もう消えてくれ!」なんて酷いことを言っちゃうんです。
 ああっ、神崎に“恋のお相手”はいないの!? と読者はやきもきしてしまうところですが…。

 ま、みなさん、もう予想されてるとは思いますが(笑)、もちろん、“恋のお相手”はちゃんといます。
 最初に出てきたイケメン同期社員・伊達蒼介です。
 会社では、あまり友人もなくクールビューティーで通ってる神崎に、伊達はしきりに接近してくるんですね。

「神崎、今日昼メシ一緒に喰おうぜ」

「断る」

 でも、伊達は昼休みになると神崎に近づいてきては、いつの間にか一緒にいることに成功してます。

「ん? 神崎、トマト嫌いなのか?」

 言いながら伊達が俺の弁当に箸を伸ばしてきたので、蓋でブロックした。

「食えねーんだろ? 食ってやるから」

「人の弁当に気安く箸をつけるな」


 そんな2人の姿を見て、女子社員たちは「最近、仲いいのね」なんてヒソヒソ話をしていますが、神崎は心の底から不本意な時間を過ごしていたのでした。
 このあたりのやりとりは、とっても“優等生受け”な感じが出ていますよね(笑)。
 ツンとしたプライド高い美人にチョッカイを掛ける悪ガキという感じで。

 で、そんな風に昼間の会社で2人の距離が徐々に縮まっていくなか、神崎の前から姿を消していた「たまごろう」が伊達の家にいることがわかり、深夜、神崎は慌てて迎えに行くんです。
 そうです、口では「消えてくれ!」とか言いながら、本当は優しい神崎は「たまごろう」の行方をずっと案じていたんですね。
 会社でのスーツをぴっちり着こなしたクールビューティぶりもどこへやら、部屋着のままで伊達の家に駆けつけた神崎は、「たまごろう」の無事を確認してホッとします。

 ところが…。

 そんな神崎の姿を見て、伊達は何もいわずにキスをしてくるのでした。
 「好きだ」と告白してきたんですね。
 ここで伊達が口にする告白の言葉が、とっても“優等生受け”な感じですので、ご紹介させていただきたいと思います。

「おまえが…」

 低くかすれた声で、伊達が呟く。
 俺は額の触れるような距離が怖くて、震えながら俯いた。

「いつも隙なく完璧なおまえのことが、きれいで目を離せなくて、ずっと、好きだった。おまえは、俺の理想そのものだったんだ」

 明瞭な発音でゆっくりと、伊達が言葉を紡ぎ、俺の左手を取った。

「…だけど、すごい格好でたまごろうを迎えにきたおまえを見たら、もっと好きになった」

 おおう(笑)。
 優等生を好きになる理由が、きわめて簡潔に、しかも十分に述べられてますね!
 完璧なところを好きになったと。
 そして、完璧じゃないところを見せられて、もっと好きになったと。
 この告白は、優等生クンたちにとってはとっても福音なんですよ。
 「こんな僕でも好きになってもらえるんだ」という。
 完璧で好きのない面白みのない自分でもいいんだというのがまず第一。
 そして、そんな完璧さをなくした僕でもいいんだというのが第二。
 両面で優等生クンたちを安心させる“愛の告白”なんですな!
 この場面でも、伊達の告白を聞いた神崎は、こんな描写で描かれてます。

 ギシッと、きしむように胸がうずいた。
 それはまるで、長いことさびついて放ってあった機会を久方ぶりに動かしてみたかのような、鈍さとたしかな手応えだった。

 そして、そんな神崎に追い打ちをかけるように、伊達が言葉を重ねます。

「俺はきっと、どんなおまえでも好きなんだな。本当に、おまえが全部」

 うむ、甘い(笑)。
 どんなお前でもいいんだ――これまで気を張って生きてきたクールビューティ優等生・神崎が、こんな言葉をかけられていったいどうなっちゃったかは、ぜひともご自分で本書を買われてお確かめいただきたいところですが、まあぶっちゃけ頬を赤らめて可愛くなっちゃってますよ。
 可愛い優等生は日本の宝!
 ブログ主は声を大にしてそう言いたいわけですが(笑)、じつはこの後、気持ちが通じあった2人のエッチ場面でですね、とんでもない萌え場面が出てくるのです。
 ちょっとだけ引用させていただきましょう。

「そんなに強ばんな。力、抜いて」

 神崎頼むから、と切羽詰まった声で促され、歯を食いしばっていた顎の力を緩めてみる。
 伊達の先端がわずかに沈むのがわかった。

「ん…っぅん…」

 じんじんと全身が痺れる。

 痛みもあるけれど、それだけじゃない。
 深く自分の中に入ってきている伊達がいて、はじめて自分が欠片なく揃ったように思えた。

「神崎」

 呼ばれて、閉じていた目をそろりと開けた。

「神崎…好きだ」

 その短い一言が、こんなに胸に響いてこんなにうれしいなんて、いままで少しも知らずに生きてきた。

「――ありがとう」

 俺もだ、と早口で付け足すと、グンと伊達の質量が増した。

 (略)

 ゆっくりと伊達が腰を引き、また沈む。
 身体の内を、じっくり味わわれているようだ。

「神崎って…」

「んん…っ?」

「セックスのときだけ、顔が幼くなるのな」

「な…ッ、あっ」

「すごく興奮する…。――史朗」

 ぎゃーーーーーーっ!!!!!!!!!!(爆死!)
 何この決定打!

「セックスのときだけ、顔が幼くなるのな」

 ですってよ、奥さん!!!!(笑)

 いやー、このセリフはBLで初めて見ました!
 これは市村奈央先生の今回の使用が史上初じゃないですかねぇ。
 意外にエッチ真っ最中のセリフって、どの作家さんもバリエーションが少ないものですが、この爆発力満点のセリフは、今後、さまざまに変化してBLの中で使われていくのではないかという気がする画期的なセリフです。
 昼間の会社ではスーツをぴっちり着こんだ優等生な眼鏡サラリーマンに向かって、「セックスのときだけ、顔が幼くなるのな」って…。
 なんつー恥ずかしくも甘いセリフでしょう(笑)。
 いやーまいった、こりゃまいった!
 そんなこと言われた優等生のほうは、ベッドの中でどうすりゃいいんだという。
 恥ずかしいでしょうねぇ。
 でも、顔を隠すことも許されずに、思いっきり可愛がられてしまうわけですな!!!!
 これは鼻息が荒くなる妄想がとてもとても広がります(笑)。
 実際のところ、直後の場面で、神崎はこんな吐露をしていますよ。

「きもち…よくて、こわい。どう、なっちゃうのか…、ひあっ」

 えろ~(笑)。
 これが物語の冒頭では、恋も知らず、天使に向かって「消えてくれ!」なんて頑ななことを言ってた優等生クンの変化後の姿ですからねぇ。
 そして、こーゆー変化こそが、“優等生受け”BLの醍醐味でもあるわけですな!
 いったん気持ちを許しちゃうと、とことん甘えちゃうという…。
 もっと時間が経ってからの2人にもこんなシーンがあります。

「神崎」

「なんだ」

「キスしていい?」

 (略)

 伊達…と神崎が困ったような声で呟いた。
 見ると、うつむいた神崎の白い膚がうっすらと桃色に染まっている。

 なんかもう…どうしてくれよう。
 抱きつぶして、息が止まるまで口づけたい。

 (略)

 はじめて身体を重ねてから三ヶ月。
 いつまでも初々しい距離感にも、なんというか…慣れた。
 言い換えれば、それもまた、かわいくて萌える。

 あばたもえくぼとはよく言ったものだ。
 神崎にあばたはないけど。

 なめらかな白い頬を指でくすぐると、神崎は戸惑うように視線を泳がせてから、きゅっと目をつぶった。

 神崎がなにをしてもなにを言っても、それが全部いとしいと思える。

 ハハハハハ…(乾いた笑い)。
 もうラブラブすぎて笑うしか(笑)。
 完全バカップルですが、神崎が優等生っぽいおぼこいところを残してるのが最高です。
 そして…。

 身体中を隅から隅まで舌と指で探って、恥じらう身体を押さえつけて腰が崩れるまで蕾を慣らす。

「いや…、だ、落ちちゃ…う」

 快楽に意識まで蕩けだすと、神崎は急に幼くなる。
 表情も言葉も、ひたすら甘いだけに塗り変わる瞬間は、何度見てもぞくぞくした。

「落ちちゃう? どこに」

「わからな…、っンア」

 しがみついてくる身体がいとしくていとしくてまたわけがわからなくなった俺は、ひどく図々しい態度に出た。

「な、そろそろ入れても気持ちいいと思うよ? 自分で入れてみる?」

 はふー(笑)。
 いやー、優等生のエッチ場面としては理想的でしょう、これ。
 別にセックス中なんだから、勝手に落ちちゃえばいいのにねぇ、などとブログ主は思いますが(笑)、それをいちいち申告する真面目さ、ふだんの仮面をかなぐりすてたウブな可愛さ…。
 ぬあー、萌えますねぇ。
 し・か・も…♪

「自分で入れてみる?」

 と言われた神崎は、なんと驚愕の行動に出るのです。
 ええ、さすがにそれはもうご自分で本書をお買い求めのうえ、自分の眼でお確かめいただきたいところですが…(笑)。

 そして、まだですね、この後に約100ページまだお話しが続いてるんです。
 もうベタベタ甘甘(笑)。
 ちょっと波乱があったりして。
 そこではですね、やはり“優等生受け”はこれがないと治まらない、神崎が優等生っぽいネクラさを発揮して、「こんな僕なんか…」という迷い道に落ち込んでいったりしてます。
 こんなに愛されてるのに、なんでわかんないんですかねぇ。
 ま、そこで勝手に一人でズタズタになったところを、伊達が格好良く登場して神崎をかっ攫っていくのがまた格好いいんですが…(笑)。

 というわけで、本書はですね、出版社サイトの企画もの発とは思えない、充実した“優等生受け”BLとして、自信を持ってオススメできる一冊です。
 これは拾いものでした~。
 ストーリーの原案を作られただけあって、イラストの明神翼先生がまたピッタリなんですね。
 ぜひ御一読をお勧めします!!!

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