ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[新刊レビュー]いわば野卑な兵隊になぜか惹かれてしまう女王さまとでもいいますか… もろづみすみとも『ねがったりかなったり』


Category: レビュー コミックス   Tags: 受け-美人の優等生  受け-女王さま  特徴-社会人  特徴-年下攻め  ●マ行-もろづみすみとも  
ねがったりかなったり (MARBLE COMICS)ねがったりかなったり (MARBLE COMICS)
(2009/03)
もろづみ すみとも

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 さっきamazonから届いて、あっという間に読み終えた、もろづみすみとも先生の最新刊『ねがったりかなったり』を今日はご紹介させていただこうと思います!
 本作はBLアンソロジー『BGM』のvol.6からvol.10まで計5回連載されていました。
 もちろんブログ主は雑誌掲載時から夢中になって読んでたわけですが…。
 この作品、正直にいえばそんなに“優等生受け”でもないような気がするのですが(笑)、ものすごーく好きな作品なので、無理やり理由を付けて本ブログにてレビューを書かせていただこうと思います。
 いや、でもちゃんと“優等生受け”っぽいテイストはしっかり入ってるので、どうぞみなさまご安心ください(笑)。

 物語の舞台は、都内にあると思しき小さなパティスリーです。

 主人公カップルは、どちらもパティシエ(菓子職人)という設定でして、ブログ主は、こーゆー特殊な世界を舞台にしたBLというのがじつは大嫌いです。
 本作も読み始めた当初はストーリーにハマれるかなぁと、おっかなびっくりの状態だったんですが、完全に杞憂でした。
 菓子職人という特殊な世界を舞台にしているにもかかわらず、過度にその描写にストーリーが偏っておらず、でも恋愛が展開していくうえで、すごくお菓子作りが重要な要素になったりしていて、つまりはラブストーリーとして見た場合に、パティシエ同士の恋という要素が決定的に重要であるにもかかわらず、必要以上に出しゃばってないんです。
 というわけで、ブログ主と同じ“特殊な世界設定のBL”に警戒心を持っている方でも、どうぞ安心して手に取ってみてくださいませ。

 主人公(攻)・綾部啓次(あやべ・けいじ)は弱冠20歳のパティシエ見習いです。
 綾部はまだ子供っぽささえ残っているような、若さいっぱいの青年です。
 嵐のようなパワーを持ち、自分がパティシエとしていつか立派になれる日が来ることを、若者特有の恐れ知らずな前向きさで信じてやみません。
 大きな瞳は、つねに希望でキラキラ輝いています。
 ケーキの修業でも、お客さんの応対でも、とにかく突っ走り、でも単純すぎて失敗しちゃうような、誰からも愛される青年です。

 綾部には悩みがありました。
 職場の先輩パティシエである籾山秋生(もみやま・あきお)が自分に意地悪ばかりしてきて、超苦手なのです。
 籾山は綾部より8歳年上。
 店の主力パティシエとして実力もあり、綾部の教育係を任されているのですが…。

「おーコラ、綾部ぇ、見習いがチコクたー、イイ度胸だなァ? 頭にアリわいてんの?」

「す…すみませ…」(恐ろしくて涙目)

「いーから、早く着替えて仕込みしろよ」

 こんな風に、朝一番から物凄い怖い顔で脅されるなどいつものこと。
 仕事中は、口だけでなく手も足も出てきます。

「テメー、何やってんだ! ボケッ!」(べしっ)
「おせーよ!」(げしっ)


 こんな乱暴な先輩の籾山ですが、行動の粗暴さを裏切るように、ルックスは超美人。
 ファッションセンスもお洒落で、涼しげな目と色素の薄い髪、優しそうな笑顔が特徴で、一目見たら忘れられなさそうな綺麗なお兄さんなのです。
 …なのに、綾部にだけは暴力は振るうわ、暴言は吐くわで、ほとほと綾部は籾山からの攻撃にまいっていたのでした。

 ところが…。

 ある日、店の仲間たちとの飲み会に出た綾部は、酔って記憶をなくしてしまいます。
 気がついたら自分の家の布団に寝ていた綾部は、どうやって家に帰り着いたかすら記憶がありません。
 覚えているのは、飲み会で隣に座っていた籾山に、みんなの前でからかわれたことだけです。
 籾山がいつものような悪そ~な顔で、綾部に顔を近づけるとこんなことを言ってきたのです。

「俺、気持ちよかったら、相手が男でも別にいーかなー」(からかうように)

「ぶぼっ!」(飲んでた酒を噴き出しちゃう綾部)

「なんか籾山さんが言うと若干説得力ありますよね!」(と騒ぐ女の子たち)

「そう?」(顔色ひとつ変えない籾山)

「センパイ、冗談キツイっスよ!」(吹きだしたビールを拭きながら焦る綾部)

「ホントだぜ? ためしてみるか?」(すごく悪そうな顔で綾部に迫ってくる籾山)

「へ? あ、いや…その…」(得体の知れない籾山の迫力に押される綾部)

「……ジョーダンだよ、バカ。もっとあからさまに嫌がるとかしろよなー。つまんねー」(あっさり身を引く籾山)

 こんな風にみんなの前でからかわれた綾部は、傲慢な先輩に逆らえないのが悔しくて酒を無茶飲みし、結局潰れてしまったというわけなのでした。
 女の子たちに聞くと、結局、籾山が潰れた綾部を背負って送っていったとのこと。
 それを聞いて、一瞬「籾山さんってじつはいい人…?」と思ってしまった綾部なのですが…。

 しかし!

 翌日から、綾部はとんでもない夢を見るようになってしまうのです。

「あっあっ、だめっス…。もー出るっす…センパイ…」

「出しちゃいなよ、大丈夫。夢だから♪」

「あ!!」


 そうなのです。
 あの綺麗な顔の籾山センパイが、自分の股間に顔を埋め、ねっとりとご奉仕してくる夢を見るようになってしまったのです。
 必ず最後は、籾山の舌技で絶頂に導かれてしまったところで、「わあーーー!!!」と目を覚ましてしまいます。
 綾部は大嫌いなハズの意地悪な先輩とのとんでもない夢を見てしまう自分に泣きそうになりますが…。

 うふふふ(笑)。
 さあ、恋の端緒が出てきましたよ。
 しかも結構性的な感じで(笑)。
 いやが上にも盛り上がってくるわけですが、さあ、綾部が酔いつぶれてしまった飲み会の夜、籾山との間にいったい何があったのでしょうね。
 綺麗で意地悪な先輩と、バカで単純で熱血な新人後輩というこのカップリングだけで、ブログ主なんかはかなりヨダレが出てくるわけですが、本作はここからさらに美味しい展開が目白押しになってます。

 まず綾部は、自分がこんな夢を見るようになってしまったのは、籾山が悪いんだと勝手に決めつけて、責任逃れをするんですよ。

(ああああ~!)
(オレがあんな夢を見るのは、籾山さんがあんな風にオレをからかったりしたからだ!)
(鬼だ! 悪魔だ! 人でなしだ!!)
(オレは何にもおかしくない!)
(全部あの人のせいなんだー♪)

 しかも、一応は送ってもらった礼を…と籾山に頭を下げると、籾山はその綺麗な顔を超悪そうに歪めてこう言うのでした。

「あーん? 途中でタクシー拾ったに決まってんじゃん。…お前の金で」

「うわーっ! どーりでなんか財布の中身が少ないと思ったんだ! ひっ、ひとでなしー!!」(泣いて逃げる綾部・笑)

 こうして、綾部の“籾山センパイなんか嫌い”の思いはさらに高まり、でも籾山にエロいことをされる夢を見ちゃうという状態が続くわけです。
 でも、綾部はお馬鹿さんなので、あまりそんな二律背反の自分の状態に疑問を持ってなさそうな感じなんですけどね(笑)。
 ま、いっかー、みたいな(笑)。

 ところがここから事態が急展開するのです。
 すげー笑えるギャグも散りばめられてて、明るいムードで進む本作ですが、ここからは恋愛ストーリーとしては超シリアスで重い展開になっていきます。
 発端は、綾部が仕事を終えて帰宅する際、籾山と自分の携帯電話を取り違えて家に持って帰ってしまったことでした。
 たまたま2人の携帯電話が同じ機種だったのです。
 家に帰り、携帯電話を開いた綾部はビックリしてしまいます。
 その中には、自分の寝顔の写メと、そして酔っぱらって意識のない自分がパンツを脱がされてチンコ丸出しで寝ている姿の写メが収められていたのです…!

 そこへ息を切らして飛び込んできたのが籾山本人でした。
 いつもの余裕いっぱいの悪い先輩顔もどこへやら、息を切らして超焦ってます。

「あやべーーーー!!! わーっ! テメー、何見てんだ! さわんなって言っただろーが!」

 そう言って携帯を奪い返した籾山は、そこに映し出されていた画像を見て、携帯の中身がバレてしまったことを悟り、凍り付きます。
 そのまま、顔を真っ赤にしてうずくまってしまう籾山。
 そこには、いつもの偉そうな姿はありません。
 酔っぱらった後輩の、しかも同性の後輩の性器丸出しの写真を撮っていたことがバレちゃったわけですから、無理もありませんが…。

「これ、オレですか…?」

「………」(うずくまったまま顔を上げられない籾山)


 さあ、ここまでくれば、当然みなさんこう思いますよね。
 ああ、籾山ってツンツンしてるけど、じつは綾部のこと好きでこんなことしちゃったのか――と。
 でも、綾部はバカなので、ここで全然見当外れのことを言い出します。

「言えばいいじゃないすか…。オレのこと嫌いなら嫌いって! こんなオレの恥ずかしい写真なんか撮って、女の子にバラまこーとか思ってたんすか!? そんな人だとは思わなかった――」

 つまり、籾山が自分のことを嫌っていて、嫌がらせでこんなことをしたと思ってるんですね、綾部は。
 これに対して、籾山が“告白”を始めるんですが、その内容がなかなか凄いです(笑)。

「ちがう! 違うんだ。オレはただ、おまえのち…ちんこにさわりたくて…。写真だってすぐ消すつもりだったのに…」

「は?」


 えー、今のセリフを、とっても美人でいつもはツンツンしてて、後輩には悪そうな顔をして暴言を吐く意地悪先輩が泣きそうな顔で言うところを想像してみてください(笑)。
 実際に、籾山はもう打ちのめされたような感じで告白してるんです、今のセリフを。
 そうなのです。
 綾部が夢で見るようになってしまった、籾山の“ご奉仕”は夢じゃなくて現実にあったことだったんですね!

「うるせえ! 好きなやつのちんぽをしゃぶって何がわりーんだよ!」(泣きそう)

 ヤケになった籾山はさらないとんでもないことを言ってますが、ここでついにポロリと涙をこぼすと、後悔に満ちた顔でこう言います。

「ああもうくそ…。バレたらこうなるってわかってたのに、何であんな事しちゃったんだろ…。ちくしょう…(涙)」

 美人が泣くと凄い迫力とはよく言われることですが、この場面がまさにそう。
 やってること(他人のちんこの写真撮る)も言ってること(開き直り)もとんでもない籾山ですが、ポロリと涙をこぼしたこの場面、やっぱり美人さんで可哀想で読者もホロリとしてしまいますよ。

 で、じつはホロリとしてしまったのは、主人公(攻)である綾部もだったのでした。
 涙を流して後悔する籾山を見て、なぜか綾部は籾山を抱きしめると、そっとキスをしてしまうのです。

「へ?」

「あ…」


 キスされたほうも自分がなんで今の流れでキスされたのかまったくわからないし、キスした当人はもっとわからないのですが、とにかく綾部は泣いている籾山を抱きしめてキスしてしまったのですよ。
 いったいこのキスにはどんな意味が…?
 このまま2人はくっついちゃうという理解でいいの…?

 というところで、これが第一話のエンディングシーンになってます。
 とんでもない行為がバレちゃって後悔する意地悪な先輩と、それを見てわけもわからずキスしてしまったお馬鹿ちゃんな後輩。
 さあ、この2人の関係はどう転がっていくのか――。

 で、このあと4話かけて、じっくり2人の“その後”が描かれていくわけです。
 あらかじめ言っておくと、もちろんですがこのままくっついて即ハッピーエンド! なんてことはありません(笑)。
 じつは、本書の「あとがき」で、もろづみすみとも先生自身が書かれているんですが、本作の最大のテーマは、「ツンけなげ」という新ジャンルを書きたかったということにあるそうなんです。
 もちろん「ツンけなげ」とは籾山のこと。
 そうなのです。
 第一話ではツンツンというか、綾部を虐めて悪い顔を見せてばかりだった籾山は、じつはすっごく健気で可愛い性格をした受けキャラなんですよ…!

 まず、綾部のことを好きになったのだって、綾部が「パティシエになりたいんです!」と店に飛び込んできたその瞬間からだったのでした。
 その時、店に飛び込んで店長に「雇ってください!」と懇願した綾部は、いかにも若者らしいちょっと長めのお洒落な髪型をしていました。
 それを見て、店長が言うんです。

「うちはね、まがりなりにも食べ物を扱ってるから、そんな髪をしている子は雇えないよ」

 その途端!
 綾部は店長からハサミを借りると、

「すみませんっ! トイレ借ります!」

 と言って便所に飛び込み、ジョキジョキっと自分の髪を惜しげもなく切ると、もう一度店長に懇願するのでした。

「無理を承知でお願いします! オレ、どうしてもこの仕事やりたいんす!」

 それを物陰から見ていたのが籾山だったのでした。
 まるで嵐のような勢いを持つ8歳年下の無茶青年に、その瞬間心を奪われてしまった籾山は、それ以来、表面上は意地悪な顔をしながら、一心に綾部のことを思っていて、それが行きすぎて飲み会の夜のようなことに至ってしまったというわけなのでした。

 そして第2話以後は、なぜかキスされてしまったことで、つい(ノンケなはずの)綾部に対して“望み”を持ってしまう健気な籾山と、なぜか籾山にキスしてしまったけれど、全然自分の気持ちがわからず、でも籾山が気になってしょうがない綾部とのすれ違いや恋のゆっくりした進行ぶりが描かれていきます。
 てか、籾山が綾部のことを好きなのは終始一貫変わらないわけで、それに対して、まだまだ子供で自分自身の気持ちすらよくわからない綾部が、だんだんと成長していき、自分自身の本当の気持ちに気づいていく過程が見物です。

 こう書くと、なんかよくある「先輩、オレやっと自分の気持ちがわかったよ!」みたいな単純なストーリーを想像されてしまうかもしれませんが、それはまったく違います。
 ここからの2人の恋の進み方は、山あり谷ありまた山ありみたいな感じで、たぶんみなさんが想像してるどんな形よりももっとぐちゃぐちゃです。
 すごく読者の胸が痛いシーンもたくさん出てきます。
 身体だけつながったものの、お互いに気持ちは重ならないままの2人や、綾部のパティシエとしての将来を考えて身を引こうとする籾山…。
 ブログ主は、こーゆー主人公たちが苦しんだり泣いたりするタイプのBLは、本当は触るのもイヤなんですが、本作に限ってはその根底にしっかりしたラブがあるのがどのページをめくっても実感できるので、安心して最後まで読めました。
 かなりやきもきさせられましたけど。

 で、最後は本当に見違えるように綾部が成長していくんです。
 籾山が自分にしてくれたことの意味をしっかりと受け止め、第一話の冒頭ではあれほど子供っぽかった綾部が、最終話ではもちろんキラキラした瞳や、突進あるのみ…という若さはそのままで、でもどこか成長した顔で読者の前に登場してきます。
 そう、これが男になるということなのだ、とでもいうように…。
 綾部が見違えるように大人になったその姿を見る読者の胸は、不思議にすーっとしてしまうと思います。
 なんだか自分まで綾部と一緒に成長できたような気になって。
 ここでは詳細は控えますが、ラストシーンの直前で、綾部が鎌倉まで行き、あることをする場面があるのですが、あそこでさっと身を隠す綾部の姿は、一人前の男になろうとぐっと涙をこらえちゃう若者の青臭さと、もうすでに大人になりかかっているそんな若者の男らしさが滲み出ていて、ブログ主なんかも胸がきゅーんとしてしまいました。
 そして雪崩れ込むラストシーン。
 綾部は8歳年上の籾山を受け止められる大人の男として描かれてますよね。
 子供っぽさは確実に残っているのに、どこか面構えが違うという。
 最後はもちろんハッピーエンドです。

 さて、長々とストーリーをご紹介してきまして、これだけで十分本作の素晴らしさは伝わったかと思うのですが、蛇足ではありますが、ブログ主の感想をちょこっと記録として残させていただこうと思います。

 じつは籾山という受けキャラは、上ではご紹介しませんでしたが、すごく実力があるのに、ある理由から街のパティシエで働いているという設定のキャラになってます。
 本当はこんなとこにいる人じゃないんだ…というヤツですね(笑)。
 一種の貴種流離譚であり、つまりは「本当はすごい人なんだ、あの人は!」という設定になっている点で、本作はまずもってとっても“優等生受け”な一作になってるんですね。

 第2話以後の、綾部と籾山がくっついたり離れたりする中でも、籾山に有名ホテルから引き抜きがかかったりして、それを知った綾部が「先輩がいなくなっちゃう…!」みたいに動揺したりするんですが、そんな風に本当はパティシエ界のエリートで、しかも美人で、表面上は意地悪だけど本当はけなげで…という優等生キャラな籾山が、わざわざ綾部のようなお馬鹿さんで、あるのは若さと勢いだけで…という攻めキャラのことを大好きになってしまうというところに、本作の“優等生受け”としてのアピールポイントがもっとも現れているとブログ主は思います。
 なんでしょうか、野卑な兵隊になぜか惹かれてしまう女王さまとでもいいますか(笑)、ともかくこの対照的なカップリングが本作を“優等生受け”としてもすごくいいものにしてくれてるんです。

 で、ブログ主が一番ヤラれてしまったのは、本書の177ページに描かれている綾部の顔ですよ。
 じつは今回のコミックスには、書き下ろしの後日談がオマケでついてるんです。
 雑誌掲載時の最終回は、ハッピーエンドではあったんですが、あまりその後の2人のラブラブな日々とかは描かれておらず、ブログ主は正直不満に思っていました。
 それが今回のコミックスでは書き下ろしで結構長いページをとって描かれているんです。
 最終回からちょっと後と思しき時間設定で、すっかりもう恋人同士として付き合っている2人が、初めて一緒の旅行に行くことになり、その準備に励む中で、他の女の子からプレゼントをもらった綾部に籾山が猛烈にヤキモチを焼いちゃって…という、まあある意味ゲロを吐きそうに甘い後日談になってるんですが(笑)、ブログ主がやられてしまった綾部の顔というのは、この書き下ろしの中で登場してきます。

 綾部の荷物の中に、他の女の子からもらったプレゼントの包みを見つけてしまった籾山はヤキモチを焼いてしまって、綾部にちょっと変な態度を取ってしまうのですが、そんな籾山を見て、綾部は逆にツンツンした態度を可愛く思っちゃって、後ろからそっと抱きしめるんです。
 綾部は、こんな甘いセリフを籾山に向かって囁きます。

「ごめん、アキさんと会えなかったから、ずっとこーしたかった」

 で!!!!

 このセリフを言う綾部の顔にですね、ブログ主はやられてしまったわけです。
 何というんでしょうね、ちょっとオッサンぽくも見える、日に焼けた感じに頬を紅潮させた綾部の顔が描かれてるんですが…。

 先ほども書いたとおり、ストーリーの中で、主人公(攻)の綾部は第一話のころの若さだけ、勢いだけの子供っぽいキャラから成長し、8歳年上の籾山をしっかりと受け止められるまでに大きくなってるわけです。
 でも、少なくとも絵的には、つまりはキャラのルックスとしては、最初から最後まであまり変わっておらず、20歳という設定に合った、ちょっと子供っぽくも見える、瞳がキラキラした自分の将来の可能性を無限に信じている若者という感じでずっと描かれてるんですが、この177ページで登場する綾部の顔は、何だか違うんです。
 この場面、綾部の顔は、籾山目線の構図で描かれており、ド正面からアップになってます。
 そして、そこに映る綾部の顔は、このコマだけ、絵としても子供っぽさを完全に卒業し、すごく大人っぽいというか、成長した男の面構えとして描かれてるんですよ…!

 これはどういうことなのでしょう。
 ブログ主は、このコマを見た瞬間、「あっ、これが“籾山の目に映ってる”綾部の顔なんだな!」と勝手に理解させていただきました(笑)。
 つまり、読者の目にはずっと綾部は子供っぽい感じを残したキャラとして映ってきましたし、実際のところ、ストーリーの中でも時間的には大して経過していないので、そんな急に綾部の面構えが変わってしまうはずもないんですが、でも第2話以後のさまざまな籾山との恋のやりとりを経て、綾部は人間的には大きく成長しているわけですよ。
 そして、籾山の目には、すっかり8歳年上の自分を受け止めてくれるまでに成長した綾部という好きで好きでたまらない男の顔が、「こう見えている」というコマなのだと、ブログ主はこの177ページに描かれた綾部の顔を理解したわけです。
 …勝手な解釈ですいません(笑)。

 でも、それぐらいここでの綾部の顔は、とても20歳には見えないというか、男になった顔として描かれてます。
 ええ、ちょっとブログ主も惚れてしまいそうにカッコイイです(笑)。
 で、籾山の目にはこんな風に綾部のことが見えてるんだぁという勝手な解釈をしてもう一度本作を読み直すと、いやー、籾山がじつはどれだけ綾部のことを大好きなのか、それゆえにこんな風に格好良く見えてしまっているのかとか、脳内で萌えを拡大再生産できるんですよ!
 エリートで女王さまな籾山が、じつは好きな男のことをこんな風にちょっと男臭い感じに見ているのかという。
 しかも…。
 この後の場面、そんな風に男臭く格好良く描かれた綾部に、籾山はぎゅーっと抱きしめられて超幸福な時間を過ごしてしまうわけです。

「あ、あ、あ~っ!」

「なんか…今日…、はっ、アキさんの中、スゲーよ…」(と言いつつ腰を振る綾部)

「啓二…」

「アキさんはオレのもんだ…」


 綾部にそう言って抱きしめられた籾山は、目まいのするような幸福感でいっぱいになっちゃうわけです。
 ああ、こう書いていても甘い…(笑)。

 いまブログ主は自分の思いこみに従いまして、コミックス177ページに描かれた綾部の顔に勝手な解釈をくわえたわけですが、じつは本作は、そんな読者の勝手な分析というか解釈をいろいろ楽しめそうな仕掛けが随所にあるように思います。
 例えば、各話の扉絵のイラストもいろいろ解釈できそうですし、また各話のタイトルの言葉についても、さまざまな分析ができそうです。
 もちろん、いろんな場面での、綾部や籾山の表情のひとつひとつについても、読者が勝手にいろいろと解釈を楽しめそうなコマがたくさんあります。

 それというのも、もろづみすみとも先生のお話し作りが緻密で、絵やストーリーのどんな細部であっても、それが必然的な表現として描かれているので、ちょっとした他のコマとの違いやセリフひとつとっても、読者が「これはこういう理由でこういう風に描かれてるに違いない!」と思いこめるんですよね、このマンガは。
 その意味で、ブログ主自身、まだまだ何度も読み返して楽しめそうですし、ぜひみなさんにも読んでいただきたいなぁと思う作品になってます。

 もろづみすみとも先生って、同人活動はされてないんでしょうか。
 前回のコミックスを読んでファンになったときから、ずっと探してるんですが…。
 ご存じの方がいらっしゃったら、ぜひ教えてください!

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Comments

 
http://homepage2.nifty.com/hoct/e.html
これを読むかぎりでは同人活動されているようですが・・
P4=ペルソナ4です。
 
大好き!^^ 
こんちわ~!

もろづみさんの新刊、もうでてるんですね。買わなきゃ!


私はテニス再録?の「庭球するこころ」という300P(すごい厚さ!)近い本を持ってます。2004年発行。実験的な小品がぎっしりみっちり。
商業アンソロの「プリンスオブレボリューション①」では表紙も描かれてましたよね、確か。

他にもゲーム系の本を多数?出してらっしゃるみたいなのに
なかなかお目にかかれないです。
(古本でしか買えない境遇ですので><)



 
Re: 大好き!^^ 
> こんちわ~!
>
> もろづみさんの新刊、もうでてるんですね。買わなきゃ!
>
>
> 私はテニス再録?の「庭球するこころ」という300P(すごい厚さ!)近い本を持ってます。2004年発行。実験的な小品がぎっしりみっちり。
> 商業アンソロの「プリンスオブレボリューション①」では表紙も描かれてましたよね、確か。
>
> 他にもゲーム系の本を多数?出してらっしゃるみたいなのに
> なかなかお目にかかれないです。
> (古本でしか買えない境遇ですので><)

 ちよこさん、いつもコメントいただき本当にありがとうございます。
 大変励みになってます!
 いただいたこのコメントを見て、早速中古女性向け同人誌のサイトを漁って、もろづみすみとも先生のテニプリ再録の分厚い本をゲットしました!!!!!
 明日あたりに自宅に届く予定です。
 いい情報を教えていただいて感謝です。
 読むのがすげー楽しみなんですが…!!!
 ぜひ今後もいろいろ教えてください~。

 他の記事にいただいたコメントで「軽井沢シンドローム」のことを書かれてましたが、えらい懐かしい名前ですね(笑
 たがみよしひさ先生ですよね。
 そう言われると、たしかに山中ヒコ先生のマンガの味と似たところがありますね。
 あのデフォルメとか省略の手法とか。
 なんとなく同年代の匂いをちよこさんから感じました(笑

 どうぞ今後ともお立ち寄りいただければ幸いです!
 
Re: タイトルなし 
> http://homepage2.nifty.com/hoct/e.html
> これを読むかぎりでは同人活動されているようですが・・
> P4=ペルソナ4です。

 全さん、こんにちは!
 情報ありがとうございます。
 早速、ヤフオクでもろづみすみとも先生のペルソナ4の同人誌を発見して落札しました(笑)。
 教えていただき感謝です!
 明日ぐらいには家に届くはずなので、読むのが今から超楽しみなのですが…。
 今後とも有益な情報があったら、ぜひ教えてください!!!!!
 
レスありがとう♪ 
トルコ行き直前なのにお返事ありがとうです^^

こんな情報でもお役にたててよかったです。

きのうブッコフでアンソロジー「プリンス・キッズ」のシリーズを見たら
もろずみさん・さかい麻乃さん・山田酉子さん・SHOOWAさん・さいけはしこ(彩景でりこ)さんなどなどがたくさん載っててうひょー!でした。^^

同人系は手をだすと大変なことになりそうなので
長らく禁じていたのですが
こんなに花開いていたんだなあ・・・と感慨深かったです。
(おかげさまで大変なことになってます^^)





ちーけんさんのブログは特色があってとても楽しいですが
よく考えたら私は男らしい受けの方が好きなので
(逆カプ派が多いの><。
ゾロサンよりサンゾロ
ロイエドよりエドロイとか。)
優等生受け?はそんなにときめかないので
あんま見当違いを書き込んだら迷惑かしら?と心配してました。




ぶっちゃけ腐男子コラムがとてもおもしろかったです。^^

正直、腐男子って空想上のイキモノだと思ってたので^^
その生態(性癖?)に興味アリアリです。

私はBLって攻め目線で見てるので
結果的に少数派?になっちゃうのかな??って思うのですが
腐男子さんやショタ好き男子さんは
受け目線で「愛されちゃう僕☆」的に楽しんでるのかしら?と思ってましたが
やっぱりそれぞれなんでせうね><。




あ、質問を一つ。

メガネでキモオタといえば野比のび太くんだと思いますが(断定)
ちーけんさんなら誰とカップリングしますか?

ジャイアン?スネ夫?出来杉?・・ドラちゃん?
・・・・・・まさか総受け?キャー!!!^^
(アタマ湧いてるばあさんですいません><)
 
Re: レスありがとう♪ 
 ちよこさん、こんにちは~!
 先日、ヤフオクで落札したもろづみすみとも先生の同人誌、すんごく分厚いのが届きました(笑)。
 これはたしかにすごい厚さですね!
 まだ中味を読んでいないんですが、ちよこさんの仰るとおり、実験的なマンガが山盛りになってるのはパッと見でわかりました。
 いやー、これは読むのが相当楽しみです。

> ちーけんさんのブログは特色があってとても楽しいですが
> よく考えたら私は男らしい受けの方が好きなので
> (逆カプ派が多いの><。
> ゾロサンよりサンゾロ
> ロイエドよりエドロイとか。)
> 優等生受け?はそんなにときめかないので
> あんま見当違いを書き込んだら迷惑かしら?と心配してました。

 全然そんなお気遣いは無用ですよ~。
 たしかに僕はまったくサンゾロもエドロイもときめきませんが(笑)、全然知らないカップリングの話でも、他人様がそのどこに萌えてるのかとか聞くのは大好きなので、語っていただいて大歓迎です。
 なかなか自分の興味のないカップリングのことって見たり読んだり調べたりすぐ機会がなく触れることがないのですが、機会があったら読んでみたいという気は満々なので、教えていただくとすごくありがたいです。

> 私はBLって攻め目線で見てるので
> 結果的に少数派?になっちゃうのかな??って思うのですが
> 腐男子さんやショタ好き男子さんは
> 受け目線で「愛されちゃう僕☆」的に楽しんでるのかしら?と思ってましたが
> やっぱりそれぞれなんでせうね><。

 これは自分でもつねづね不思議に思っていたことですが、やっぱり人それぞれっぽいですねぇ。
 このへんはそのうちブログでも書きたいなーと思っているんですが、なかなか難しいテーマです…!
 それでは、僭越ながら、いただいたご質問にお答えをば…。

> メガネでキモオタといえば野比のび太くんだと思いますが(断定)
> ちーけんさんなら誰とカップリングしますか?
> ジャイアン?スネ夫?出来杉?・・ドラちゃん?
> ・・・・・・まさか総受け?キャー!!!^^
> (アタマ湧いてるばあさんですいません><)

 まず書いておきますと、じつは「ドラ○もん」のキャラだと、ブログ主は昔から出来杉くん受けの同人誌を探し続けてますが、一冊も、文字通り一冊も見たことがありません(笑)。
 どこかでご存じないですか、出来杉くん受けの同人誌を…!

 でも、もちろんのび太くん受けも大ありです。
 ブログ主の好みとしては、ジャイアン攻めです(笑)。
 やっぱり、ガキ大将×キモオタというのは、ブログ主の心の中の鉄板ですね!!!
 ちよこさんはご存じのような気がしますが、のびたくん受けの同人誌は、時雨かのこさんという作家さんが活発に今も本を出されてまして、出来杉×のび太というカップリングになってます。
 いやー、のび太くん受けということでこの作家さんのご本はほとんど買っているんですが、この出来杉くん攻めというところだけがブログ主的には受け入れられず…(笑)。
 やっぱり、攻めキャラはジャイアンでいっていただきたいのです、ブログ主としては!
 というわけで、もし世の中でジャイアン×のび太の同人誌があったら、これもぜひ教えてください~(笑)。
 
わは~い♪ 
>全然そんなお気遣いは無用ですよ~。
↑言質をとったので^^これからは遠慮ナシに書き込んじゃいますわよ!

時雨かのこさん・・たしか出来杉×のび太のを一冊だけ読んだような・・?
あまり二次でやる意味を感じませんでした><
特徴も捉えてないし・・


やっぱり、よくよく考えたら私はカプに対するこだわりとか
あんまり無いような気がしてきました。(すいませ・・!)

サンゾロは渦炎さん
エドロイは供えガイ(ルネッサンス吉田)
ロイハボはまちょ(スエカネクミコ/むとべりょう)
カカイルはのぉすだこださんとか。

好きな作家さんが好きなカプというか
ステキなお話を紡いでくださるとその世界に惹かれるというだけのことで。
(恥)原作未読率高いし。

主体性がナッシング><。
つうかこだわりもエニシングなので性懲りも無く^^。







ところでブログタイトル?に初めから違和感があったのですが・・・

だってキモオタかつ優等生ってありえなくね?
つうか受けって愛されてる時点でキモくないから愛されてるんでね?とか。


そいで、ちーけんさんには出来杉>のび太ということは
優等生>キモオタということ?


つうか、「僕なんかキモオタだし・・・っ!」なんて勝手に思い込んでるネクラタイプの優等生?

つか、優等生と言ってもガリ勉しなくてもイイ成績の天才タイプじゃなくて
ガリガリ勉強しかしてなくても一位になれないタイプの秀才クンのことかしら?



キモオタがキモイのは世間つうか他人のことを気にしないからなんじゃないかと思うので
このブログにおけるキモオタはオドオドいじめっこ不良攻め^^とかの顔色を伺ってる時点で真性のキモオタとは言えないと思います。(←結論)

きっと(自称)とか(仮性)とかがつくんじゃないかと推理。




・・・・キモオタと聞くとあの臭いが脳内で甦ってしまうんです!><
そう、本屋とかで立ち読みしてたりすると時々臭うあのニホヒ・・・
洗濯の生乾きのような、牛乳を拭いて一週間後のぞうきんのような・・・・・

アレが充満してるという噂で
即売会に参加できないアテクシです><。。。。


かわいい受けがキモオタ臭だなんて許せません!
フローラルでお願いします!!
・・攻めは海鮮風味でも可。^^










あ、そうそう話を振っておいてのび受け本とかほとんど知らないので
期待さしたらごめんなさいです。

サザエさんなら中島受けとかも守備範囲では?^^
イクラ(高校生)×タラオ(大学生)なら昔読んだっス。(ちょっぴりノリスケ×マスオ)
タラちゃんの敬語(「ダメでしゅよ~!」とか)がモエました。きみよしさんの作でした。最近久しぶりに見かけたらマッチョな絵になっててびっくり。昔はショタ系だったのに。


あ、また太古の昔話を。



・・・つうか自分がキモオタなんじゃん!><(ぷ~んv-294
風呂入って出直します(反省)


 

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