ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[レビュー]俺のこと覚えてなかったくせに…鈴木ツタ『あかないとびら』より『みにくいアヒルと王子様』


Category: レビュー コミックス   Tags: 受け-ネクラ  受け-真面目・カタブツ  受け-不細工・ダサい  特徴-大学生  攻め-クラスの人気者  ●サ行-鈴木ツタ  
あかないとびら (バンブー・コミックス 麗人セレクション)あかないとびら (バンブー・コミックス 麗人セレクション)
(2007/06/27)
鈴木 ツタ

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 いまグングン来てるマンガ家さんの1人、鈴木ツタ先生のセカンドコミックスから“ネクラBOY”受けな一品をご紹介します~。
 6月に発売された麗人コミックス『あかないとびら』所収の『みにくいアヒルと王子様』です!

 どうですか、このタイトル。すでにして“優等生受け”の本質ここにあり! という素晴らしいタイトルではないですか。
 優等生なんてのは、だいたいがみんな“みにくいアヒル”なんです。みんなが僕のことを見てくれない…僕はここにいるのに…。
 そんな気持ちが屈折した自己実現として結実しているのが、世に言う“優等生”という存在なわけですよ。
 そんな“みにくいアヒル”を、「君はみにくいアヒルなんかじゃない。本当は、美しい白鳥なんだ――そう、僕だけの!」(恥)というセリフとともに“僕だけのお姫さま”として白馬の上からさらっていってくれるのが“王子様”です。
『みにくいアヒルと王子様』――なんという素晴らしいタイトルでありましょうか。

 春も夏も秋も そして冬も終わろうかという時 俺に気付かなかった人が今 俺に気付いた

「あれ? あれ? えーと君 ひょっとして滝高の人?」

「……はあ」

 同じ大学でずっと同じ教室にいたよ こっちは入学する前から知ってたよ というか 覚えてないの?

 ストーリーは、“みにくいアヒル”である田山のこんな独白から始まります。
 同じ高校から同じ大学に入って1年近く。今まで自分の存在に気づきもしなかった“王子様”立花から突然、大学の構内で声をかけられたのです。

 1ページ目、いきなり大ゴマでのアップで登場する田山のルックスは、野暮ったいコートに黒い襟巻きを無造作に巻き、髪の毛もボサボサ。
 しかも目つきは三白眼という、まったくBLの受け子ちゃんらしくないネクラな出で立ちで、ここを読んだだけでti-kenの優等生アンテナはもうビンビンでありました~(笑)

 声をかけてきた(しかも女連れ)立花は、高校時代から目立つ存在でした。
 スポーツ万能、成績優秀、背は高く性格もやさしいから女にモテる。そのキラキラしたルックスと相まって、ついたあだ名は「王子様」。
 じつは大学合格の報告に担任のもとに出向いた田山は、同じ大学に行くということで立花をその場で紹介されたのですが、覚えていたのは田山だけ。
 王子様はまったく記憶の隅にも“みにくいアヒル”のことなど覚えていなかったのです。
 それが冒頭のモノローグの意味なわけですね。

 さて、立花が連れていた女から「なに、このダサイ奴」という視線で無遠慮にねめつけられた田山は、きびすを返して立花の前から消えようとしますが、わざわざ追いかけてきて「ごめんな 今の――」と謝る王子様に呼び止められます。

「なに? さっきの女のことなら お前趣味最悪」

「…大丈夫 別に付き合ってないから…」

「あっそ」 

「なーなー 俺 この後 フリーになったの。おまえ この後ヒマ?」

「え?」

「東京砂漠で折角地元の奴と出会ったんだしさ 二人で語り合おうよ~♪」

 いきなりこんな誘われ方をして、無愛想を装っているけれど、じつは“赤面症”な田山は、“ぼん!”と顔を真っ赤にしてしまいます。
 またここの絵が可愛いんですわ~。
 いきなり“王子様”から友だちづきあいを誘われて真っ赤になりながら、

「何で急に顔赤くすんの? 今さら人見知り? なあなあ お前って結構面白い奴?」

「…うるさいな」

 なんて、ぶっきらぼうに返すところとか!
 ボサボサ頭で、しかも「今時そんなマフラーの巻き方してる奴いねーよ」と突っ込みたくなってしまう“みにくいアヒル”が、思わず真っ赤になってしまうこの瞬間は、ホントたまりません!

 このことをきっかけに、親しくなる田山と立花。
 でも、じつは高校時代、田山が好きだった女の子が憧れていたのが学校の“王子様”立花だったのでした。
 親しくなるにつれ、田山の胸にはこんな思いが去来します。

 それから俺たちは急に仲良くなった 周囲は不思議に思ったろう 俺の中では何故か日に日に罪悪感が大きくなり よくわからない感情を持てあますたび 俺はあの子たちを思い出した そこにあるのはきっと優越感 比べているものは――

 そう、“王子様”と仲良くなるにつれ、田山は好きだった女の子と自分を比べて優越感を感じる自分を見つけてとまどいます。

 ほんと俺って どっかおかしいな すっげーキモイ

 
甘くもなく何か自嘲気味に響く田山のこんなモノローグで、物語は進んでいきます。
 なにかこの諦めた感じというか、仲良くはしてるけど所詮あいつは王子様で俺は一般人という投げやりな感じが、読んでいて田山のネクラな性格を浮き出させてきて、読んでるこちらももうたまりません。

 そしてついには、自宅のアパートに立花を呼んで手料理まで振る舞うようになった田山。そう、何のかんの言って、ちゃんと仲良くなってるんです。

 でも、ここで事件(?)が起こります。

「いいよ 礼なんて。いっぱいあって困ってるから ちょうどいいし(ニコッ)」

「初めて笑った顔見た!」

「えっ!?」

「イメージちがう!」

「へーへー 笑うと全然キャラちがくね?」

「う…うるさい 見るな」

「ていうか 田山ってかわいい顔してんだな 仏頂面で今まで気付かなかった」

「(赤面)! 王子様に言われたくないね!」

 そしてそのまま、いつの間にか寝てしまった立花。
 そのカッコイイ寝顔を見て、またもや田山のモノローグが始まります。

「きれいな顔」
「なんで立花は俺のこと友達だなんて思ってくれたんだろう」(どきん どきん)
「こんなにきれいな顔が目の前で眠っている」
「信じられない」
「だって俺は――」

「だって俺は 立花のこと、ずっと」

 そのまま吸い寄せられるように立花の唇にキスをする田山! だがしかし!!!

「――ふちびる やあらかいね たやま」

「!!」

「はーいだめ 逃がしません」

「チューされて起きちゃった なんか王子様っぽくない?」

「はな…は…離して…」

 立花の寝顔を見て、自分の思いの正体に気付いてしまった田山。
 事ここに至っても「なんで俺なんかと友達に…」という“みにくいアヒル”っぷりが泣かせるじゃありませんか!
 で、キスした瞬間、起きあがった立花に捕まってしまうのです。
 真っ青になる田山。絶対絶命っ!

「俺は『やられたら倍返し』が信条なの あと『来る者拒まず』も」

「――――ッ」

「田山かわいいから 抱いてあげるね」

 ぐはぁっ! 覚醒した王子様!
 しかもぶるぶると真っ青になって震える田山を言葉でなぶるようなこのドSっぷり!
 そのまま裸に剥かれた田山は、豹変した王子様にいやらしくいじめ抜かれるのでした。

「これご奉仕してくんないかなぁ」

「あ…や…なんれ…っ むぐッ!」

「なんでって さっきも言ったでしょ 田山はかわいいよ ほらちゃんと動かして」

「ん…!」

「笑った顔もいいけど泣いた顔もかわいいんだもの だから下手だけど許してあげる」

 ここですよ、このHシーンがもう最大の読みどころですよ。
 なんで田山が結局は立花の暴虐に従っているかといえば、もちろん立花のことを好きと気付いたのが最大の理由ですが、何より「田山はかわいいよ」と、“みにくい王子様”の自分を、“王子様”が「君は僕だけのお姫さま」と認定してくれたことが大きいわけですよ! 

“みにくいアヒル”だった自分を見つけて“お姫さまだよ”と言ってくれる“王子様”。
 田山はそれに出会ってしまったわけです。
 どんなに表面上はツンツン嫌がっていても、田山の心はもうふにゃふにゃにされてます。
 嗚呼、ネクラ優等生受けの醍醐味、ここにあり!!!!

「あは…田山って ほんとにかわいいね… 俺のになっちゃいなよ ね?」

 この後もずーっと「かわいい」「かわいい」言い続ける立花ですが、翌朝、目を覚ました田山はまたもネクラにモノローグに耽ります。

「あ、悪夢…?」
「王子様が無邪気にドSだった…」
「信じられない…こんなきれいな顔して」
「起きたらいつもの立花かな…ねぇ立花 忘れてないよね」
「僕は本当におまえのものになっていいの…?」

 なんという可愛い告白!
 しかもこれを髪ボサボサのネクラBOYがそっと寝ている“王子様”の手に指を絡めながら、ひとりごちているんですよ。うはぁ!

 じつは以上で本作はストーリー終了です。
 おいおい、全部紹介しちゃっていいのかよとお思いの向きもおありでしょうが、じつはすぐ後に、本作の続編『王子様の恋人は』が載っています。
 ハッキリ言って、こちらの続編こそがストーリー上は本編です。
 前作の最後の場面、初Hを終えた翌朝のシーンから、続けてストーリーが始まります。ところがここで立花の口から驚愕のひと言が!

「田山は大事な友達なのに うっかり やっちゃった。ごめんね? もうしないから」
「敢えて 君がとても残念そうな顔をするのが見たくて わざとそんな言葉を言ってみた」
「初めて君のことを抱いて 君は多分 男相手に生まれて初めていやらしいことをして その相手に『なかったことにしようね』って言われたんだから 多少なりとも傷つくかな。田山は少し戸惑っている風で そのあとやっぱり傷ついてる顔をしてた」

 ガーン!

 前作のラストシーンで「僕は本当におまえのものになっていいの…?」と言っていた“みにくいアヒル”にこの仕打ち! ヒドイ!
 お前はやっぱりお姫さまじゃなかったんだよ、そう冷たく告げたわけですよ。王子様が!
 さあ、真っ青に泣かんばかりになった田山と、さすがドS、それを心の中で楽しむ“王子様”立花の恋の行方はどうなるのか。

 奥さん、この先を読まなきゃ、どうにもなりませんよ!
 ぜひ買って読んでみてください。まだまだ書店で売ってますから。

 もうこの続編の中には、書き出したい珠玉のセリフが山盛りなんですが、もうグッとこらえて書かないようにします。
 で、で、で、でもですね、もう物語の最後で2人が睦言で交わし合うセリフのやりとりは、わたしゃ今年読んだBL全部の中で、そのキュンキュンさに一番胸を揺さぶられました。
 あのネクラ優等生・田山がこんなセリフを! げふぅッ(吐血)という、もうものすごい衝撃力のあるセリフが載ってるんですよ!


 とにかくすぐにコミックスを買って読んでいただきたい一作です。
 ネクラ少年が王子様に出会い、“お姫さま”にしてもらって――こう書くと簡単ですが、そこは鈴木ツタ先生。
 もう素晴らしい心理描写の粋を尽くしたセリフ回しで、読んだら胸がキュンキュンすること間違いありません。
 あんまり多くの人がキュンキュン揺さぶられすぎて、東海大地震の発生源になるんじゃないかというくらいに胸をキュンキュンさせられます。
 はぁ~、いいもん読ませていただきました!
 あ、コミックスの最後のオマケ漫画も最高ですよ!

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Comments

思わず 
速攻で買いに走ってしまいましたよ!
ものすごい衝撃のセリフでした~~
いやぁ、あれは堪りませんね!
こういうセリフ、言わせてみたいっ・・・(!?)
と一瞬自分を見失うところでした(笑)

最後のオマケ漫画も笑えました~

 
 
ともじさん、こんにちは~。

おお、同志!(笑)
あのセリフの場面、よかったでしょう!(><)
去年読んだBLの中で、もしかしたらTOP1かもというくらいに、僕的にはたまらないシーンでしたw
オマケマンガも、いいところで終わってますがw、あの後をもう2ページでいいから、鈴木ツタ先生に書いてほしかったー!

…ともじさんからコメントいただいて、この記事、久しぶりに読み返したら、なんか全然ストーリーとかうまく説明できてませんね…(暗)
がくっ。
それでも、ともじさんに本作の良さがなんとか伝わって、感動していただけたようで、本当によかったーー!!
 
ベストカップルですね。 
   この人の描く受けと攻めは、外見がキツネとタヌキという感じで対照的だなと思いました。                             立花は爽やかでいい人、BLでは普通のタイプだとばかり考えいたら、腹の方は真っ黒けでなんて野郎だと本気でむかつきました。     でもその歪んだ理由が本当の自分を誰も好きになってくれないから なので、田山は暗くてネクラな自分を、立花は捻くれている自分を、ありのままを愛してくれる人を見つけられてよかったねとおもいました。  田山も自分を卑下し続けるより、少々性格が…でも自分自身を受け入れてくれる、いい?人に出会えて幸せじゃんと感じました。       それと例のあのセリフには私もやられました。田山かわいい、かわいすぎると気づいたら声に出してました。気をつけます。     
 
Re: ベストカップルですね。 
沙来さん、こんにちは~。
立花×田山、気に入っていただけたようで何よりです。
ブログ主は、つい受けキャラに目がいってしまうので、田山が幸せになってよかったよかったと思ってましたが、沙来さんの感想を見て、そうか、立花も救われたのかと気づきました。
たしかにベストカップルですね(笑

それにしても、沙来さんの感想は、いつもストレートで読んでいて気持ちがいいです(笑)。

> 立花は爽やかでいい人、BLでは普通のタイプだとばかり考えいたら、
> 腹の方は真っ黒けでなんて野郎だと本気でむかつきました。

 とか、

> 田山かわいい、かわいすぎると気づいたら声に出してました。気をつけます。

 とか。
 沙来さんは日常生活も何だか面白そうな人ですねぇ(笑)。
 
 

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