ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[新刊レビュー]意外な作家さんが“優等生受け”を描いてくれたよ! しかも“窒息フェチ”という見慣れぬモチーフも… 『花音DX』vol.9より、上川きち『秘密の花園』


Category: レビュー 雑誌   Tags: 受け-眼鏡  受け-真面目・カタブツ  受け-生徒会長・委員長  特徴-高校生  ●ア行-上川きち  
花音DX VOL.9 (9) (花音コミックス)花音DX VOL.9 (9) (花音コミックス)
(2008/10)
不明

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 前記事に続き、『花音DX』vol.9からもう一作ご紹介いたしましょう。
 上川きち先生の『秘密の花園』です。
 これはちょっとした誤算です。
 まったく“優等生受け”を描かれる予感のなかったマンガ家さんなので。
 だいたい、“優等生受け”をいつも描かれないマンガ家さんが急にこの種のマンガを描くと、妙にテーマが上滑りしたりして、ちょっと痛々しい感じになってしまうことも多いんですが、本作は最初から最後まで軸がぶれずに、“優等生受け”としても一定の成功を収めていますよ!

 主人公(受)・安久陸生(あく・りくお)は、融通がきかず、他人に厳しいことで知られる生徒会長です。
 眼鏡にブレザータイプの制服をきっちり着こんだ、いかにも優等生という姿の安久ですが、予算獲得交渉に来た柔道部の猛者たち相手にも一歩も引きません。

「そんな、無茶苦茶だぞ!」

「何の成果も出さずに部費だけ要求するのと、どちらが無茶苦茶かな」

「それは…」

「今日から柔道部は同好会に格下げだ。部に戻りたかったら、今月末の大会で成績を残すように。以上!」


 こんな態度で周囲からは嫌われている生徒会長の安久ですが、本人はそんな自分に不満はありません。
 無茶ばかり言ってくるヤツらが悪いと思ってます。

 ところが、そんな生徒会長サマにある事件が起こります。

 柔道部同様、実績を残せていないために廃部にさせた美術部がちゃんと部室を引き払ったかどうか、美術準備室まで確認に赴いた安久の目の前に、一人の生徒が飛び込んできたのです。
 飛び込んできたのは、スポーツ万能であらゆる運動部から「入部してくれ」と追いかけられている新入生・三芳(みよし)でした。
 この日も、運動部連中から追いかけられていた三芳は、追っ手を逃れて美術準備室に逃げ込んできたというわけです。

「かくまってくれ!」

 そう言って部屋に飛び込んできた三芳は、たまたま部屋にいた安久を見つけると、“声を出すな!”とでもいうように安久の口をその大きな手で覆い、強引に安久を部屋の隅っこに連れて行くと2人で身を潜めます。
 驚いたのは、安久のほうです。
 いきなり飛び込んできた大男に口を塞がれたかと思うと、有無を言わさずに押さえ込まれたのですから。

「ん…ん゛…んぐ…んん…んっ…ん~~」

「…大人しくして」(小声)

 口を押さえられた安久は苦しくて仕方ありません。
 三芳の大きな手は、口どころか安久の鼻まで覆い、息を自由にさせてくれないのです。

「ん゛~~~」

 苦しそうに抗議の声を挙げる安久ですが、三芳の手の力は強まるばかりです。

(この馬鹿力! 息が…っ! 早く息を…っ やばいもう…苦しくて…)

 ところが…!!!!!

 なんとお堅い生徒会長サマであるはずの安久は、後輩に押さえつけられて満足に呼吸もさせてもらえないこの状況に、あろうことか“感じて”しまったのでした。

 後ろから抱きかかえられ、口と鼻を覆われて息ができない状況で、安久は股間を固くしてしまったのです。

(なにこれ…? 俺、感じて…? 立ってられない…)

 ようやく運動部の追っ手が去り、三芳の手が離れたとたん、安久は立っていられずにその場にへたり込んでしまいます。
 股間のものを大きくしたままで…。

「会長、どうかした?」

 そう声をかけてきた三芳に応えることもできず、安久は呆然と座り込んでいたのでした。

 さて、こうして安久の目の前に、まったく新しい世界が開けてしまったのでした。
 あの日以来、安久は一人で美術準備室を訪れては、“あの時”のことを思い出しては、一人で自慰に耽ってしまうのです。

(どうしてこんなことをするようになってしまったんだろう…)

 そう自問しつつ、どうしても美術準備室での秘め事をやめることができない安久。
 一人でズボンを下ろし、床に座り込んではあの日のことを思い出し、恥ずかしい行為に耽ってしまいます。
 その姿は、ごても切れ者生徒会長には見えません。

 さらには、安久にはもう一つ困ったことがありました。
 あの事件以来、すっかり親しくなった三芳と会うと、困った気持ちになってしまうのです。

「会長、生徒会忙しいんじゃない?」

「まあな」

「だったらさ、俺ここの掃除やっとくよ?」

「いい」

 そんな日常会話も交わすようになった2人ですが、話してみると三芳はスポーツ万能なことをひけらしたりもしない、とてもいいヤツだったのでした。
 三芳と話していると心が軽くなる安久は、ふだんのお堅い生徒会長の顔を崩して、時には笑顔を見せるようにもなります。

「何だ、人の顔じろじろ見て」

「会長って…笑うんだな」

「お前失礼だな。俺のことなんだと思ってるんだ」

「だってさ、いっつもこーんな顔しておっかないじゃん」

「悪かったな」

「拗ねない拗ねない」

 そう言って、安久の頭を撫でてくる三芳。
 何でもない先輩と後輩の触れあいの場面ですが、その瞬間、安久はカッと身体を火照らせてしまうのです。

(大きな手に不覚にもあの時を思い出して…)
(また口を塞いで欲しいとか、俺はどうかしてる…)

 そして放課後になると、そんな三芳の手を思い出しながら、美術準備室にこもり自慰に耽ってしまう安久。
 ところがある日、美術準備室でいつものように安久が快感の声を挙げていると、突然、扉が開けられて…。

 ――というのが、本作のだいたいのストーリーですよ。
 なかなか萌えるでしょう(笑)。
 つねづねここで書いてますとおり、ブログ主が考える「良い“優等生受け”」というのは、ふだんは真面目でお堅い優等生クンが、攻めキャラとの関係性において、コンプレックスに思っている恥ずかしいことを暴露されたりしてプライドをズタズタにされて、“優等生”の地位から真っ逆さまに転落させられちゃったあげく、パニックになってわんわん泣いてる優等生クンを攻めキャラが優しく抱きしめてあげて優しくいただいちゃうというものですが(笑)、最初にも書きましたとおり、本作はその軸が最初から最後までブレていません。
 後輩に口を押さえられて感じてしまった生徒会長さまが、その快感をもう一度味わいたくて、“思い出の場所”を一人訪れては自慰に耽ってしまう。
 そして、何よりも重要なことに、生徒会長さまはそんな自分を恥ずかしく嫌悪している――。
 これですよ、これ(笑)。
 しっかりと“優等生受け”の様式美に則ったお話作りになってるんですね!

 で、みなさまお気づきかと思いますが、そこに味わいを添えているのが、「窒息フェチ」というあまりBLではこれまで見かけなかったモチーフです。
 パッと思いつきませんね、このモチーフを扱ったBLって。
 小説で1、2作ぐらいあった気がするんですが、すぐに思い出せません。
 でも、本作を読んで、いよいよBLもこういう時代になってきたんだなぁと思いました。
 普通の(?)ラブストーリーから一歩進んで、そこにこれまでだったら“マニアックすぎる”として敬遠されてきたような類のモチーフが盛り込まれるという時代に。
 すでに、『コミックJUNE』や『ボーイズピアス』などのJUNE系BL雑誌では、この傾向が見えてはいましたが、花音のような、歴史もあってある意味保守的なBLレーベルでもこーゆーのが扱われる時代になってきたんですね~。
 この点、10年以上前から普通の男女もののエロマンガ界が進んできた道をBL界が後追いしているようで、ブログ主は大変興味深く思います。
 普通のエロマンガ界がその後どうなったかといえば、結構この道は袋小路でしたからね…。
 でも、いままでのような“普通のBL”では読者の細分化した好みに適応しきれない時代に、BLも突入しつつあるということなんでしょうね。
 ある意味、BLの大衆化にともなう歴史の必然というか。
 かつてのBL界には(90年代後半ぐらい)、七瀬かい先生とか水島忍先生とかどの雑誌を見てもお名前が出ているような“誰もが楽しめるBL”全盛の時代、言い換えれば“大家(たいか)たちの時代”があったわけですが、いまではそんな作家さんはもう見あたりません。
 10数年の時を経て、BL界はいま曲がり角にあるのでありましょう。
 今回の上川きち先生のマンガに登場した「窒息フェチ」という受けキャラのモチーフを見て、ブログ主はそんなことを思ったのでありました。

 ただ、そんな歴史的意味(?)は措いておくと、本作ではこの「窒息フェチ」というモチーフは大変効いてます(笑)。
 お堅い生徒会長サマに全然似つかわしくない“変態的性癖”であるからです。
 ここで下手な作家さんですと、この「窒息フェチ」を詳細に描くほうにストーリーの軸がズレていったりしてしまうわけですが、本作ではあくまで最後まで「窒息フェチ」というモチーフは、“生徒会長・安久が恥ずかしがる変態性癖”という枠を飛び出ることなく、その範囲内で描かれています。
 ここが本作の“優等生受け”としてしっかりしている所以。
 で、上のストーリー紹介では書きませんでしたが、そんな“自分を恥じている優等生”が、その原因を作った後輩である三芳に、しっかりと受け入れられ、めためたに愛されちゃうという“ストーリー上の解決”がしっかりなされており、読者の胸に渦巻く欲求不満もしっかり昇華されるんですね!
 最後のエッチシーンでこんな安久のセリフがあります。

「あん、あんっ、みよし、くち塞いで…!」

「会長、いっちゃってるな」

「みよしぃ…っ」

 恥ずかしい自分の性癖をすべて晒して救いを求める優等生!!!
 うう~む、デリシャス(笑)。
 前半、嫌みっぽい生徒会長ぶりが強調されてただけに尚更です。

 本作は、もう少しこの屈折した優等生の心情を深くえぐってほしいなぁというところもなきにしもあらずですが、全体で見るととてもよくできた“優等生受け”になっていると思います。
 でも、上川きち先生はなんで急にこんな生徒会長を受けにしたマンガを描いてくださったんでしょう。
 嬉しいけど、何とも不思議なことでありますね!

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