ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[新刊レビュー]クラスでも孤立する優等生…「図書室の主」を落とす賭けから始まった傷つけ合う2人の関係は―― 『BGM』vol.8より、門井はがち『サイレント』


Category: レビュー 雑誌   Tags: 受け-高潔な優等生  受け-真面目・カタブツ  特徴-高校生  ●カ行-門井はがち  
BGM VOL.8 (MARBLE COMICS)BGM VOL.8 (MARBLE COMICS)
(2008/09/12)
不明

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 いやー、困る。
 レビューを書くときにこういうお話しがいちばん困る。
 台詞が少なくて、キャラクターの表情やちょっとした仕草で彼らの感情が表現され、そんな小さな積み重ねでストーリーが進んでいくような、淡いタッチの詩のようなマンガ。
 BLアンソロジー『BGM』の最新刊vol.8に掲載されている門井はがち先生の短編マンガ『サイレント』は、そんなマンガです。
 …って、今気付いたけど、タイトルからして『サイレント』なんて題名だったのか!
 そりゃ台詞も少なくて当然ですな!(笑)

 世の中には、“優等生受け”と組み合わせるととっても美味しくなるBL素材というのがいくつかありますが、本作では「お堅い美人を誰が落とせるか、不良どもが賭をする」というとびっきりの味付けがされておりました。
 やべー。
 本ブログ的には味の素の128万倍ともいわれる“うまみ”を含んだ美味成分です…。
 ええ、もちろん数字に意味はありません(笑)。

 主人公(受)の生天目(なまため)は「図書室の主」と呼ばれる、クラスでも孤立した雰囲気を持つ高校生。
 成績優秀ですが、いつも冷たい瞳に無表情な生天目は、めったに感情を表に出すこともなく、自分のクラスにはほとんどいません。
 イジメられているというわけではなく、生天目自身が友達を作らない高校生活を選択し、毎日を図書室で過ごす日々を送っているのです。

 ところが最近、そんな彼の図書室での静かな時間が変わりつつありました。
 同級生の鈴木(すずき)が、足繁く図書室を訪れ、何をするというわけでもないのに、生天目の横に座り、一緒の時間を過ごすようになっていたのです。

(鈴木ははじめから妙なやつだった)
(無愛想な俺を気にするでもなく、かといって無視するでもなく)
(でも本にさほど興味があるとも思えず)
(正直不思議でならない)
(俺といても楽しくないだろうに)


 いやー、まずこの独白でブログ主などはグググッとお話しに惹きつけられてしまいましたよ!(笑)
 自ら選んだ孤立の道なのに、なぜか近寄ってくる同級生に対して、「俺といても楽しくないだろうに」なんて独りごちちゃう優等生。
 ええ、もちろんその言葉の裏には、「なのに、なんで俺といてくれるの?」という優等生の哀しい心の叫びが隠されているわけですよ(笑)。
 やばい、このマンガにはあちこちに大量の味の素が埋め込まれている…!

 そんな複雑な生天目の気持ちを見透かすかのように、鈴木は聞いてきます。

「…俺がいたら邪魔か?」

「……」

「だったらそう言ってくれていいんだぜ?」


 なかなか男っぽい物言いの鈴木ですが、よく高校生にいる感じのちょっと悪ぶった硬派な男の子という感じのキャラクター。
 もちろん彼が攻めキャラです(笑)。

 そして聞かれた生天目も、鈴木を拒みません。

「別に……好きにしたらいい」

 こうして図書室の中だけの、2人の奇妙な共存関係がスタートしたのでありました。

 ああ~、このあたりで「さあ、この2人はどうなっちゃうの?」てな感じで記事を終わらせれば、いつも長い記事にならなくて済むのになぁ(笑)。
 でも、“優等生受け”な素晴らしい作品をしっかりと記録に残しておくため、俺は頑張って記事を書くよ!(自己陶酔)

 閑話休題。

 永遠に続くかと思われた鈴木との図書室での日々ですが、変化が起こります。
 ある日、本を読んでいて、窓から射し込む太陽の光がまぶしく感じた生天目は、カーテンを閉めようと席を立ちます。
 ところがどこかに引っかかっているのか、いくら引っ張ってもカーテンが閉まりません。
 その時。
 つと立ち上がった鈴木が近づくと、カーテンと格闘する生天目の後ろに立ち、まるで抱きしめるような態勢になって一緒にカーテンを引っ張ってくれたのです。
 カーテンが閉まるのを確認すると、「先、帰るわ」と図書室を出て行く鈴木。
 残された生天目は、思いもよらぬ鈴木との接触に動揺するかのように、一人頬を赤らめてしまうのです。

 冷たく取り澄ましていた優等生に突然訪れた級友との触れあい。
 そして心のときめき。
 生天目は、毎日自分のところを訪れてくれる鈴木に心が傾いていってしまうのを自覚するのですが――。

 このまま2人が気持ちを確かめ合って…という展開ならば、美しくも儚い青春時代の恋物語で完結するのでしょうが、これから! というところで事件が起こります(笑)。

 翌日。
 生天目は何気なく通りかかった教室の前で、鈴木たちの会話を立ち聞きしてしまうのです。

「鈴木ー」

「あ?」

「どうよ、賭けの調子は?」


 それを聞き、「賭け?」と訝しむ生天目の耳に信じられない会話が聞こえてきます。

「図書室の主のことだよ

 自分のこと? と驚く生天目。

「ああ…思ったよりガードが固くてな」

「ええー、たのむよー。俺、お前に賭けてんだからさ」

「それにあいつ、代議士の孫だか何だか知らねぇけど、お高くとまっちゃってムカつくんだよな。見下しやがって。それが男に惚れて捨てられてみろ! いい面の皮だろ」

「……」

「まあそういうことだから、期待してるよ、色男!」

「……」


 すべてを聞いた生天目は、哀しそうな瞳で「そういうことか…」と呟きます。
 えーん、可哀想な生天目くん!(涙)
 でも、その日の放課後も、いつものように鈴木は図書室の生天目のもとを訪れてきたのでした。
 さあ、ドキドキしてまいりました!

 昨日の頬を赤らめていた生天目はどこへやら、もとどおりの冷たい顔に戻った生天目は、トゲのある言葉で鈴木を迎えます。

「ガードの固い俺のことを落としたいんだろ?」

「……。聞いてたのか」


「うまく近づけたと思った? 陰で俺のこと笑ってた? 俺のこと騙せると思ってた?」

 “嘘”を暴かれた鈴木ですが、生天目に事実を突きつけられても、少なくとも表面上は平然としています。
 大人びているというかふてぶてしいというか…。
 でも、どこかギリギリに生天目と対している感じがコマの一つ一つからビシビシ伝わってきて、それがやっぱり高校生な2人の精一杯な感じというか、心ならずもお互いを傷つけ合ういっぱいいっぱいな感じが伝わってきて、このあたりを読んでいると胸がキュンキュンしてきますですよ!

 でも、生天目が怒るのは当然ですよね。
 純情な優等生の心が弄ばれたわけですから!(そこかよ)
 怒りに震える生天目は、自分の傷ついた心を隠すかのように、鈴木に厳しい言葉を浴びせます。

「わかってた…わかってたさ…それなのに…俺…もうたくさんだ…。出て行けよ。おまえなんか大嫌いだ…」

 ところが…。

 鈴木は引き下がりませんでした。
 それどころか、ぐいっと一歩近づくと本棚の隅に生天目を追いつめ、思わぬ鈴木の行動に驚く生天目を睨め付けると、こんなことを言うのです。

「…なんだ。そういう顔もするんだな」

 日頃、冷たく取り澄ました顔しか見せない生天目が、感情も露わに怒りをぶちまけたことを言っているのでしょう。
 「馬鹿にして…」と怒る生天目に、鈴木は追い打ちをかけるのです。

「…でも。今のお前は面白いよ」

 そういうと、生天目の襟首を掴んだ鈴木は顔を近づけ、無理やりキスをしてくるのでした。
 うーむ。
 なんという青春活劇でありましょう(笑)。
 そして…。

 傷つけ合った2人は、まるでそうなることが必然でもあったかのように、身体を重ねてしまうのです。
 少なくとも表面上は、鈴木による生天目へのレイプという形で。

 少なくとも、と書きましたが、うーん、このあたりの展開は理屈を超越しているというか、若い2人のほとばしりというか(笑)、あまりにも急展開! という感じで、2人が身体をつなげてしまうシーンへと雪崩れ込んでいきます。
 最初に書いたように、2人の細かい表情とか仕草とか、実際の誌面で絵を追っていると、この展開もするるっと頭に入ってきてくれるんですけどね!
 ブログ主の拙いあらすじ紹介で読んでいると、あまりにも急な展開と思われるかもしれませんが(すいません)。
 でも、若い2人が毛を逆立てたヤマアラシのようになってお互いを傷つけ合ったら、こうなってしまうのは当然かもというストーリー展開なんですね、このへんは。

 無理やり鈴木に服を脱がされ、図書室の床に仰向けにされて犯されてしまった生天目は、この場面、ぽろぽろと涙をこぼしています。
 それはどうみてもこの行為を嫌がっているし、先ほどの台詞どおり、鈴木のことを大嫌いと思っているようにしか見えないのですが…。

「や あっ はっ はあ」

「……泣くなよ。確かに殴ったけど、その後は優しくしてやったろ」

「あ うっ…」

「そんなに痛い? 苦しい?」

 ところがですよ。
 こう聞かれた生天目は先ほどまでの態度はどこへやら、「鈴木…っ」と声を絞り出すと、まるですがりつくように自分を犯す鈴木に抱きつき、その唇にキスをするのです。

 うひゃー!

 うーむ、わからん!
 若い2人の考えることはわからん!
 生天目は鈴木のことを「大嫌い」じゃなかったの?
 なのに、なんで自分を犯している相手にキスなんかしちゃうの? 
 それも切なそうな瞳で…。

 読者の心にはそんな叫びがきっとこだまするわけですが、本作はこの後、こんなふうに傷つけ合うように身体を重ねる生天目と鈴木の姿がずーっと描かれていくんです。
 決して、2人は「好きだ」とか言ったりしないんですね。
 でも毎日、放課後の図書室に来ては、2人は半分レイプのような激しさで身体をつなげあい、抱きしめ合うのです。

「…毎日ノコノコやってくるなんて、俺のこと好きなのかよ?」

「好きじゃ…ないっ!」

「それなのにわざわざこうして抱かれに来るのか?」

「あっ…ちがっ…」

「好きっていえよ」

「いや…あっ」

「好きっていえよ!」

「いや…だ、言わ、ない」

「言え!」


 なんというぶつかり合い!
 同じ言葉ばかり何度も使ってますが、「若い2人」としか言いようのない生天目と鈴木ですよ。
 でも、決して2人は自分から「好きだ」とは言いません。
 この場面、絵的にも2人のセックスには甘い様子など微塵もなく、まるで喧嘩のような、レイプのような激しさで身体をつなぐ2人が描かれています。
 まさに傷つけ合ってるんです。

 ところが…。
 ところがですよ!

 先ほどの最初のエッチシーンでも印象的なエピソードとして使われていた2人のキス。
 まるで傷つけ合うように痛々しいセックスをする2人ですが、なぜか、なぜかそのさなかに交わす口づけだけは、とても甘い雰囲気を漂わせ、2人が没頭しているかのように描かれているんですな!
 そう、まるで「好きだ」と口に出せないことの代償でもあるかのように…。
 本作では、このようにキスがとても印象的なものとして扱われています。
 それがとっても哀しいというか、そんなに夢中になってキスをするなら、なんでお互いに気持ちを認め合っちゃわないのかという思いに、きっと読者は囚われてしまいます。
 結局は「若い2人だから」というしょーもない結論に達するわけですが(笑)、読者にそう思わせる時点で、高校生同士の、気持ちだけではどうにもならないヤキモキした恋愛を描こうとされたであろう門井はがち先生の意図は、十二分に達成されているような気がいたしましたですよ!
 だってもう甘酸っぱすぎてヤバイくらいなんですもん(笑)。

 さあ注目のラストシーンですが、もちろんそれはご自分の目でご覧になってみてください。
 ブログ主としては、読まれた方の感想をお聞きしたいところです。
 いろいろ思うところがあったので。

 今号の『BGM』も、これまでの勢いそのままにとっても楽しませてもらいました。
 決して“優等生受け”じゃないですが、すでに連載3回目(だったよな…)に突入した、もろづみすみとも先生の『ねがったりかなったり』も、これは本当に毎号読むのが楽しみなんですが、これまた次回に後をひく終わり方で、また2ヶ月待たされるのが苦痛でなりません!
 この『ねがったりかなったり』は、いまBL雑誌の中で連載されているであろう数多くの作品の中でも、間違いなくTOP5に入る面白さですよ!
 間違いなくコミックスになると思いますが、もしお金に余裕のある方は、『BGM』のバックナンバーを買ってでもお読みになることをオススメします(笑)。
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