ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[新刊レビュー]融通がきかないカタブツ総務部員が弱みを握られて…! 『小説アクア』08年秋の号より、火崎勇『恋人は買わない』


Category: レビュー 雑誌   Tags: 受け-眼鏡  受け-真面目・カタブツ  特徴-社会人  ●ハ行-火崎勇  
小説 アクア 2008年 08月号 [雑誌]小説 アクア 2008年 08月号 [雑誌]
(2008/07/23)
不明

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 ふう。
 2週間ぶりにブログを更新したのはいいものの、どうもペースが掴めません。
 なんだか文章を書いていてもヨレまくっているような…。
 地に足がついてなくて、ふわふわとそのへんを漂いながら記事を書いている感じです。
 楽しいんですけどね、心の叫びを絶叫できて(笑)。

 さて、この雑誌も数年ぶりに買ってしまいました。
 小説アクア。
 いやもしかしたら初めてかも?
 どうも、マンガも小説も、アクア系の作家さんはどうもブログ主の好みに合わないようです。
 なので、今までは敬遠してたんですな~。
 でも先日、池袋のとらのあなをうろついていたら新刊雑誌コーナーにこの本が平積みになっているのを発見。
 「新婚&ハネムーン特集」と書いてある。
 …即購入しました(笑)。
 ええ、ええ、女装少年とか男なのに婚約者とか好きですから(笑)。
 表紙からして、ピンクのエプロンをつけた男新婚夫婦のイラストだったし!

 そしたら、目当ての“新婚もの”の小説にはあまり好みにあったのはなかったのですが(若月京子先生の新刊『花嫁は17歳』の続編はよかった~)、掲載されていた小説で唯一、なぜか特集テーマの“新婚”とまったく関係ないものが載っていて、それが大変な大当たりだったのでした。
 火崎勇先生の小説『恋人は買わない』です!


 恒例の昔話をちょこっとだけさせていただきますが…。
 火崎勇先生の小説を初めて読んだのは、これはもう忘れもしないハードやおい雑誌のハシリだった『モーリス』でありました。
 マンガ中心だったこの雑誌で、ほぼ毎月、小川はるひる先生と火崎勇先生がやおい小説を書かれていて、当時、エロ描写がふんだんに盛り込まれたBL小説なんか他ではなかなか読めなかったので、ブログ主は毎号毎号舐めるように何度も読んでましたよ!(恥)
 なかでも、火崎勇先生の最初の掲載作だったと思いますが、学園ものの小説が素晴らしくてねぇ…(涙)。
 あれは弓道部だったかなぁ、高校生の親友同士の身体から始まる恋愛のお話しで、本当に紙が折れてぺらぺらになるくらい読み返しましたよ!
 イラストは岬ひろし先生でした。
 懐かしい~。
 以来、ブログ主の頭の中では、「火崎勇」といえばBL小説界のトップブランドとして深く刻みつけられたのであります(笑)。
 あれからもう15年くらい?
 今でもBL作家の中でトップの地位を保っておられるんですから、本当にすごい先生ですなぁ。

 でも。

 火崎勇先生は、ほとんど“優等生受け”の類を書かれない作家さんでもあります。
 それが証拠に(?)、本ブログでもこの1年間、火崎勇先生の作品をご紹介したことがありません。
 じつは一冊だけそれっぽいのがあったんですけどね、仕事が忙しくて記事を書けませんでした…。
 それが今回はどういう風の吹き回しか、徹頭徹尾完璧な“優等生受け”を書いてくださったのです。
 うーん、本当に珍しいなぁ。
 これは価値がある。
 で、力のある作家さんの小説だけに、本当にデキがいいですしね。
 でも、このままノベルスとかにならずに埋もれてしまう気もするので、せめて本ブログで詳しくご紹介して後世にその素晴らしさを伝えていこうと思う次第です!

 本作は、作品の長さとしてはけっこう短めです。
 決して長い小説ではありません。
 だからというわけでもないんでしょうが、小説は冒頭からサービス満載の(本ブログ的には)クライマックスシーンから始まってます(笑)。

 我が社の総務には、名物男が一人いる。
 それは、神納弘寿(かんの・ひろかず)という男だった。
 真っ黒な髪をオールバックで後ろへ撫でつけ、銀縁眼鏡に厭味なほど丁寧な口調。
 堅物、というのはこういう男のことを言うのだろう。
 総務というのは備品の管理を行う場所で、コピー用紙が切れただの、ボールペンが切れただのとなれば、各部署の人間はみんなそこへ言って新しいものを貰う。
 だが、中には社の備品を掠め取ろうとする者もいた。
 『いた』と過去形になるのは、それが神納が受付に座る前までのことだからだ。
 彼はボールペン一本に至るまで、用途、目的、請求者の部署と名前をチェックし、必要以上のものは絶対に渡さない。
 会社にとってはありがたく、一般社員にとってはケチ鬼と呼ばれるような存在だった。
 俺も、何度かディスクを貰いに行ってはうるさく文句を言われ、口論したこともある。
 その神納が、今は俺の下で身体を震わせていた。

「…ん」

 日焼けなどしたこともないのじゃないかと思うような真っ白な肌。
 背骨の筋はうねりながら腰へ続き、俺と繋がった場所へ伸びる。

「や…」

 肩胛骨の下辺りにどこかへぶつけたのか薄い紫の痣が残っていたが、それもまるで蓮の花の模様にも見えた。
 自分のモノを呑み込んだ内側は熱く、蠢きながら締めつける。
 いつもはぴったりと撫でつけた髪は意外にも長く、乱れて赤く染まった耳を隠す。
 伸ばした腕はしがみつくようにシーツを握りしめていたが、だんだんと身を縮めるように肘を曲げた。

「滝川…、もう…」

 切れ切れの声。
 かすれて色っぽく響く中途半端な自分の名前。

「…だめ…」

 荒い息づかいに合わせて、彼の内側の肉がひくひくと震えた。

「もうちょっと我慢しろ」

「う…」

 彼はわずかに首を横に振った。

「できないか?」

「で…ない…」

 今度は縦だ。
 彼の乱れる姿をもっと堪能していたかったが、仕方がない。
 俺は彼の身体の下へ手を差し込み、濡れた彼のモノを握った。

 多言を要しないですね!
 この冒頭部分を読んでいただいただけで、本作がいかに素晴らしい“優等生受け”か、一発で理解していただけたと思います。
 会社中の人間から「融通が利かない総務部員」と思われてる黒髪眼鏡な真面目クンが、エロいことされて泣きそうになってベッドの上で身体をくねらせているわけですよ。
 BL小説というものの読者を惹きつける要素を、“設定”と“展開”の2要素に分解できるとすれば、われわれ優等生スキーからは、本作の“設定”は百点満点です…!
 ならば、この後の“展開”が、素晴らしく“優等生受け”なこの初期“設定”をうまく活かせるかどうかが大事なわけですが…。

 そのことに触れる前に、もう一人の主人公(攻)のことを紹介しないといけませんね!
 さきほど、受けキャラ・神納に色っぽく名前を呼ばれていた攻めキャラが、神納とは同じ会社の同期入社仲間でもある腕利き営業マンの滝川将(たきがわ・しょう)です。
 営業部でトップの成績を収めているエリートでもある滝川は、真面目で堅物な神納とは正反対の明るくて女にもモテるイケメンキャラ。
 それゆえ、同期入社とはいえ、2人の間にはこれまで何の友人関係も存在しませんでした。
 仕事以外、ほとんど口をきいたこともなかったのです。
 でも、その仕事上の会話が問題でした。
 これまで用事があって滝川が総務部に行くたびに、やれ書類が間違ってるだの、規則違反だのと、滝川は神納にさんざん叱られてきたのでした。
 自分の営業成績が会社を支えているという自負もある滝川からすれば、外回りの苦労も知らない神納にそんなことで叱責されるのは業腹以外の何者でもありません。
 つねづね、滝川は神納には反感を持っていたのでした。

 そんなところにある事件が起きるのです。

 ライバルの先輩社員に翌日の仕事の準備を嫌がらせのように命じられた滝川は、必要な備品をイヤイヤ総務部に取りに行きます。
 すでに定時を過ぎ、総務部にも誰か残っているかどうか、ギリギリの時間帯。
 ダメ元で足を向けた滝川でしたが、そこで見たのは堅物社員・神納の信じられない光景だったのです――。

 というところで、いつもの本ブログならもう少し詳しく書くところですが、うーん、今回はやめておきましょう。
 短い小説なので、ぜひみなさんに読む楽しみを残しておきたいので…。
 ただ、多くの方のご想像どおり、ここで神納はある“秘密”を滝川に握られ、言うことを聞かざるを得なくなります。
 そして滝川は、今までの意趣返しをするかのように、“秘密”を楯に取って、神納にこう命じるのでした。

「俺と寝ろよ」

 でもここが重要!
 最初、滝川は本当に神納を抱くつもりはなかったんです。
 悪辣な顔をして神納を脅しながら、内心では滝川はこんなことを思っていました。

 今まで、こいつにはさんざん叱責されてきたのだ。
 それくらいの憂さ晴らしは許されるだろう。
 確かにちょっとその
気になる雰囲気はあったが、こんな堅物に勃つはずもないし、ここで謝ったら許してやってもいい。

 ところが、神納は取り乱すこともなく、頑なな態度を崩さないのでした。
 滝川も意地になります。
 神納を従えると、ラブホテル街へ向かい、そのうちの一軒へ神納を連れてチェックインする滝川。
 ところが…。

 神納は、黙って付いてきた。
 俺がフロントでキーを貰っても、エレベーターに乗っても、扉を開け、部屋へ入っても、彼は黙って従った。

「シャワー浴びてこい」

 と言ったときも、彼は黙って言うとおりにした。
 …もういいか。
 彼も反省してるようだし、こんな気分のまま抱いても面白くもないだろうし。

 だがそんな気持ちは、風呂から上がって来た彼の姿を見たとき、消し飛んだ。
 スーツを脱いで、備え付けのバスローブに身を包んだ神納の身体は普段より細く見え、布から出た手も足も体毛が薄く白い。
 オールバックに固めていた髪は濡れて乱れ、彼を別人にさせていた。

 その途端、自分の中のオスが舌なめずりを始めたのがわかった。
 身の置き所がないというように自分の両腕で自分の身体を抱きしめ、俺の視線を意識しながら目を合わせようとはせず足元だけを見つめる。
 罪悪感が彼を弱々しくさせていた。
 その弱々しさが色気を漂わせている。
 さっきまで、逃げてもいいと思っていたのに、逃がしたくないと思った。

 なんとー!
 真面目でガリ勉できっと誰とも身体をかわしたことなどないだろう堅物クンの清冽な色気に、すっかり滝川はやられてしまうのでありました(笑)。
 わかる!
 わかるよ、滝川!(笑)

 で、ここからが本作の素晴らしいところ。
 先ほど、“設定”としては、黒髪眼鏡な堅物クンがエロいことをされちゃう本作は“優等生受け”として言うことナシだと言いましたが、それを本作のBL上のハード面での成功要因とすれば、それをいかにうまく“展開”していくかという、いわばソフト面の成果がここからは問われるわけですよ。
 ほら、設定だけはガリ勉クンが主人公でも、そのあとは全然“優等生受け”じゃないBLって世の中にたくさんあるわけじゃないですか(特に名前は秘す)。
 設定だけじゃダメなんです。
 重要なのはソフト面。
 ガリ勉クンをどう動かしていくかが大事なわけですよ。

 で、本作では、滝川に身体を差しだそうと震える神納が、珠玉のセリフをたくさん口にしてくれるんです!

「俺なんかで…、その気になるのか?」

 出た~~~~!!!!
 “優等生受け”BLの必須アイテム、「俺なんか」!!!!(笑)
 日本料理におだしのお味が欠かせないように、これがない“優等生受け”なんか考えられませんな!
 エッチの間中も、神納は滝川に顔やいろんなところを見られることを恥ずかしがって、両手で顔を覆ってるんです。
 そしてさらに出てくるこんなセリフ…!

「や…、滝川…」

 指で感じる場所を探す必要もなかった。
 どこに触れても、彼は快感を覚えるらしい。
 指を脚の間に差し入れ、屹立した場所を避けて奥を探る。
 襞は硬く、指の侵入を拒んだ。
 それでも、注意深くもみほぐしている間に、爪の先が入り込む。
 枕元に用意されているローションを取って、そこを濡らすと、彼の目が助けを求めるようにこちらを見た。

「大丈夫だ、初めてなら酷くはしない」

「本当に…、俺を抱くのか…?」

「ここまで来て冗談だって言うと思うか? 男ならわかるだろう」

「俺なんかにその気になるなんて…、滝川はおかしい…」

 すごい、すごいよ、「俺なんか…」の競演だよ!
 まるで隅田川の花火大会のように何万発もの「俺なんか…」が真夏の夜空を彩ってるよ…!(意味不明)

 閑話休題(笑)。
 こうして神納を手に入れることに成功した滝川は、その後も神納を呼び出して身体をつなげます。
 一緒に食事をしてから帰宅したり、すっかり恋人のように2人は接近していきますが…。

「滝川は変わってる…」

「俺が? 変わってるとキライか?」

「そういうことを言ってるんじゃない。俺のようなつまらない男に声をかけるなんて変わってると言ってるだけだ」

 最初は脅迫から始まった関係ですが、じつはこの時点で、だんだんと一緒の時間を過ごしてくれるようになった神納に、滝川のほうはすっかり恋人気分で付き合ってます。
 対して、神納のほうは、少しはほぐれたとはいえ、最初と同じ頑なで真面目な態度を崩しません。
 それがベッドの中では、恥じらいながら乱れるだけに、余計に滝川は神納にひかれるものを感じているわけですが…。
 本作は、こんな風に「俺なんか…」と常に卑屈なことを言ってる真面目クン・神納と、そんな神納をすっかり自分のものにしたつもりのイケメン・滝川のスレ違いというか、気持ちのズレというか、そんなところが埋まっていくようすをこのあとたっぷりと描いてくれるわけです。

 とにかく本作を貫いているのは、堅物くんな受けキャラ・神納の「俺なんか…」という卑屈な心!
 そして、滝川はエッチのたびに口癖のように神納が呟くこのセリフを、最初のうちは気に留めていませんでしたが、ある出来事を境に、「俺なんか…」と独白する神納の屈折した気持ちに気づき、それを包み込んでやろうとするんですよ…!
 いやー、なんたる“優等生受け”!
 真面目で融通のきかない眼鏡クンが、そんな自分がみんなに好かれないことをわかってて、誰とも恋なんかするつもりもなかったのに、会社きってのエリートイケメンからメタメタに愛されるようになり、いつしかそれにすがってしまうという…。
 あー、“優等生受け”!
 もーたまんないよ、本当に!

 そんな本作ですが、いったいどんな結末になるんでしょうねぇ。
 最初のH場面でも出てきましたが、じつは本作では、神納の身体にはいくつもの痣があり、これが後のクライマックスシーンでの重要な伏線になってます。
 アッと驚くその結末を乗り越えて、もちろん2人は気持ちを確かめ合いハッピーエンドに雪崩れ込むわけですが、そこは読んでのお楽しみ。
 ここでは最後に、是が非でもその場面を読みたくなるように、意地っ張りな神納が滝川に自分をすべて預ける決心をするまでの超超超超胸がキュンとするセリフをひとつだけご紹介して、レビューを終えるといたしましょう。
 ほんの一瞬しかご紹介しませんからね(笑)。
 ぜったいにお見逃しなく!

「遊びでも、お前は優しかったし…。一度も好きだと言われなくても、滝川は俺によくしてくれたから…。これ以上優しくされると…、誤解する」

 俯いた彼の目から再び涙がこぼれる。
 俺はそれを見逃さなかった。

 ハイ、おしまい!(笑)
 どうです、最後の最後まで神納は卑屈でしょう!!!
 そんな「俺なんか…好きになってもらえるはずが…」とずーっっと思ってる優等生クンが、このあと滝川の大きな愛に包まれて、ついに幸せな結末を手に入れるわけですよ!
 読みたいでしょー。
 断言しますが、本作は絶対に外しませんよ。
 優等生受けが大好きな人であれば、この一冊のためだけに『小説アクア』08年秋の号を買ってもいいと、ブログ主は思うです。

 …って、うーん、うまく本作の魅力が伝わっているといいんだけど…。
 イラストは日の出ハイム先生です。
 これもちょっと珍しい気がしますね!
 で、長めの髪をオールバックで押さえつけた神納が、日の出ハイム先生の手で描かれると、これがもう超絶に色っぽいんですわ!!!
 極楽ぅ~。
 まだまだ続く暑い夏ですが、クーラーを効かせた室内で胸をキュンキュンさせながら読むのに最適の一作だと思います!(笑)

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