ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

スポンサーサイト


Category: スポンサー広告   Tags: ---
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[新刊レビュー]ウブで真面目でガリ勉な優等生が、高校時代に自分を捨てた男と教師になって再会した…! 神江真凪『First Love』


Category: レビュー 小説単行本   Tags: 受け-眼鏡  受け-真面目・カタブツ  受け-ガリ勉  攻め-クラスの人気者  特徴-高校生  受け-教師  ●カ行-神江真凪  特徴-社会人  
First Love (二見シャレード文庫) (二見シャレード文庫 か 6-2)First Love (二見シャレード文庫) (二見シャレード文庫 か 6-2)
(2008/06/23)
神江 真凪

商品詳細を見る


 奥さんいるのに浮気して勝手に家を出て行って、しかもそっちと失敗するや、何事もなかったかのように奥さんのところに舞い戻る。
 こーゆー気持ちなんですかね!
 2週間、何の音沙汰もなく記事を更新できなかったブログ主ですが、何事もなかったかのように帰ってまいりました(笑)。
 いえべつに浮気してたわけではなく、仕事が死ぬほど忙しかっただけなんですけれど。
 おかげで家の中もゴミだらけで惨憺たる有様になってます(笑)。

 さーて、どの本からご紹介していくか…。
 特に理由はありませんが、なかなかグイグイと物語世界に引き込んでくれた一冊、神江真凪先生の最新刊『First Love』からご紹介していきましょう。

 この作家さん、まだ2冊目なんですね。
 たしかに全体的に若書きの味というか、勢いだけでストーリーが進行していくところがなきにしもあらずで、いろいろと「こうだったらもっとよかったのに…!」という点も個人的にはあったのですが、それでもこの出版不況の中、しっかり2冊目を出してもらえただけあって、読者を引きこむ力はなかなかのものです。

 ストーリーは、最近のBLでホントに多い“再会もの”です。
 ブログ主はこの“再会もの”ってのが、じつに嫌いでしてねぇ…。
 やっぱりBLは“初恋の味”“カルピスの味”であってほしいわけですよ、個人的には!(笑)
 …って、BLで“カルピスの味”とかいうと、やにわに生臭い響きを帯びてきて大変よろしくないわけですが、ここでは単純に甘酸っぱい青春の味ということでご理解くださいませ(笑)。

 “再会もの”の何がイヤって、「好きだったのに別れざるを得なかった2人」が社会人になって「偶然再会」してしまい、イヤイヤながらも「飲みに付き合えよ」ということになって、結局焼けぼっくいに火が付いちゃったというこのありきたりなストーリー展開の中に、どこにも恋のときめきがないからですよ!
 この場合、2人の恋心というのは、すでに“一度目の恋”が少年時代に成就しちゃっている以上、前提条件として与えられちゃってるんですよねー。
 あとは、それが再開される条件の問題というか、ストーリーの中で描かれるのは、恋のときめきそのものではなくて、なんだか別のもののような気がするんですよねー。
 つまらん!
 じつにつまらん!
 隣のクラスの不良な少年に恋をしちゃった優等生が、とても自分なんかが受け入れてもらえると思えずに右往左往。
 でも、下校途中に他校の不良に絡まれたところに颯爽と現れたのは件の不良クン。
 そこでなんと恋のミラクルが起きちゃって…! というところにBLの醍醐味はあると思いませんか!(笑)
 これがねー。
 “再会もの”だと、社会人になって思わぬ再会をした2人は、すでに昔に一度付き合ってたわけですからねー。
 萌えないよー。
 とほー。

 というわけで、じつは本作『First Love』もその点は、非常に残念なストーリーになってます。

 …なんて言ったら怒られるかー(笑)。
 もちろん、再会してからの2人を描いたストーリーのメイン部分も、それなりに読ませてくれるんですよ!
 そのあたりは後ほど触れようと思いますが、本作でまず何よりもブログ主の心を捕らえたのは、主人公(受)の高校教師・貝塚聡史(かいづか・さとし)と、攻めキャラの売れっ子モデル・瀬良直幸の“最初の恋”が描かれた部分です。
 …作者さんの狙い通りのところに萌えないでごめんなさいごめんなさいごめんなさい。
 でも、高校時代の2人の恋は、あまりにも素晴らしすぎるんですよー。
 何度も書きますが、再会してからのお話しも面白いんですが、やはり前述のようなブログ主の嗜好からすると、メインストーリーの中で記憶をたどる形で描かれる2人の高校時代のウブい恋のほうが、やっぱり萌え心をそそられざるをえないわけですな!

 なので、本記事ではまず2人の高校時代の恋についてちょこっとご紹介して、本作がいかに“優等生受け”としてそそられる一作かということを提示していこうと思うわけですが、物語の序盤、最大の謎として本作で提示されているのが、“なぜ高校時代の2人は別れざるをえなかったのか”という点です。
 そして、そこで描かれている優等生・聡史の恋の可愛いこと!

 同じクラスの瀬良と話すようになったのは、担任に勉強を教えるよう頼まれたことがきっかけだった。
 大学受験を控えた十月の初め。
 クラス中が受験へ向けぴりぴりとし始める雰囲気の中、推薦で受けた大学の合格がほぼ確定している聡史は、余裕があったためだろう。

 瀬良は理数系は問題ないのだが、文系、特に日本史が壊滅的にひどい状態で、放課後教えてやってくれないかと頼まれたのだ。
 担任も忙しく、この時期にそこまで面倒を見ていられなかったのだろう。

 教えるぐらいは構わないが、瀬良のほうが断ると思っていた。
 親しくもないクラスメートに勉強を教わるのは、面倒だろうから。
 ところが瀬良は断らなかった。

 時間があれば本を読んでいて、友達と呼べる存在のいない聡史とは、瀬良はまったくタイプが違っていた。
 すらりと伸びた長身と長い手足、蜂蜜のような金色の髪はその整った容姿によく似合っていた。
 黙っていれば近寄りがたいほど綺麗な顔立ちにはいつも柔らかな笑みが浮かんでいて、男女を問わず人を引きつけた。
 他人のことに興味のない聡史でも存在を知っているほど、瀬良は有名人だった。

(中略)

 自分とは全然違う世界に生きている瀬良は、学校の往復以外はあまり外にも出ない聡史とは違って、いろいろなことを知っていた。
 交友関係の広い瀬良が話す、さまざまな人との出来事は、聡史が驚き笑い転げるものばかりだった。
 教室で瀬良と話すことはなかった。
 互いに話しかけることもなかった。
 それが、放課後の親密度をより高めたのかも知れない。
 そのうち、勉強会を終えた後も瀬良と一緒にいるようになっていた。

 聡史がカラオケに行ったことがないと知ると連れて行ってくれたり、他にもゲームセンターやダーツバーにも一緒にいき、ビリヤードのやり方も教わった。
 聡史はそのどれもうまくはできなかったが、楽しかった。
 知らない場所に誰かと連れだって行くなんて生まれて初めての経験だった。
 瀬良はどこに行っても知り合いがいるようで、行く先々でよく声をかけられていたけれど、聡史を一人にすることはなかった。

 まるで親を慕うひな鳥のように、瀬良にすべてを預けた。
 それを不思議とも思わずに。

 ぴよぴよ!
 ぴよ!
 ぴよよ!!!
 そうです、「ひな鳥」!
 うーむ、恋を知らない堅物な優等生クンを表現するのに、これほど適切な単語は他にありますまい!(笑)
 昼休みも家から持ってきたぶ厚い本を一人で読むだけで、友達に話しかけられても必要以上の口はきかず、完全にクラスでも浮いていたガリ勉くんの聡史が、初めて作った友達が瀬良だったわけですよ~。
 誰からもモテる瀬良が、こんな世間知らずの自分と2人きりで遊んでくれる。
 聡史はぐんぐん瀬良に心を傾けていってしまうわけですな!
 そして続けられていく2人だけの勉強会。

 ――十一月の半ばを過ぎたその日は、朝から冷え込んでいた。
 暖房も付いていない部屋には、担任から持ち運びのできるヒーターを一つ提供されただけだった。
 足元を暖めるヒーターも役に立っているのかいないのかわからないほど、部屋の中は寒かった。
 瀬良は寒いと言ってきて、聡史が座る椅子の背に体を割りこませ、後ろから腰に手を回して聡史を背中から抱きしめた。
 瀬良はふざけて、よくそんなことをした。
 いきんり眼鏡を奪ったり髪をいじったり、勉強中にふざけられると怒る聡史も、そのときばかりは怒らなかった。
 それぐらい、寒かった。

「貝塚、手冷たくない?」

 シャーペンを持つ手に、瀬良は後ろから手を重ねてきた。
 冷たい。
 聡史は瀬良のおかげで温かいが、瀬良は寒いのだろうか。

「寒いか? ヒーターをもう一台…」

 借りてこようか。
 振り向いて、そう告げようとした唇に何かが触れた。
 声も出なかった。
 触れるだけですぐに離れたのは、瀬良の唇だった。
 間近でかわす瀬良の視線は、いつもと同じ柔らかな笑みを浮かべていた。
 何をされたのか、頭では理解していたが意味がわからなかった。

「目、つぶって」

 優しい声だった。
 聡史はその言葉のとおり、瞳を閉じた。
 今でもわからない。なぜ、あのとき、目をつぶってしまったのか。
 冗談はやめろと押しのけていれば。
 それともきっかけはなんであれ、思いはそちらへ傾くように決められていたのだろうか。
 あの頃の自分にもし会えたとしても、今の自分の忠告を聞くとも思えない。
 キスをされてもそれを重ねてエスカレートしていく何もかもが、少しも嫌じゃなかった。
 とてつもないスピードばかりを感じて、何一つ振り返る余裕はなかった。
 夢中だった。

 ところがこの2人は、前述のとおり、卒業を待たずして、ある事件により疎遠になってしまうのです。
 この”謎”の部分については、ここではご紹介しませんが、優等生スキーがその場面を読むと、聡史が可哀想すぎてホロリと来てしまうということだけここでは書いておきましょう(笑)。
 ええ。
 ネクラな優等生クンがもっとネクラになっちゃうようなとっても心躍る可哀想な場面なんですよ!

 で、お互いに別々の大学に進み、もう二度と会うこともないだろう――少なくとも、瀬良との別れで心に深い傷を負った聡史は心にそう決め、成り行きで高校教師になった今も、その高校時代のトラウマを引きずるような、真面目だけれど何の面白みもない生活を送っていたのでした。

 そして本作のストーリーは、聡史が勤める高校に、売れっ子モデルになった瀬良が講演会のゲストとして招かれたことから始まります。
 再会したくなかった瀬良の姿を思わぬ場所、自分の勤める高校で目にすることになってしまった聡史は激しく動揺し、瀬良に見つからないようにとその場所から逃げ出します。
 でも、そんな聡史を追いかけてくる瀬良。
 そうです。
 瀬良は、この高校に聡史が勤めていることを知った上で、この仕事を受けたのです。
 一言申し添えておけば、攻めキャラである瀬良は、売れっ子モデルではありますが、チャラチャラしたタイプではなく、とっても落ち着いた、でもちょっと激情家でもある聡史に一途な男です。
 というわけで、本作はネクラで「自分なんか…」という卑屈な心でいっぱいの優等生な高校教師が、超売れっ子のイケメンモデルくんに嫌というほど追いかけられるお話しになってるんですな!
 うん。
 この点は“再会もの”といえども、大きく評価できる点でありましょう(笑)。

 講演会の日、ついに聡史を捕まえた瀬良は、戸惑う聡史に、こんなことを言うのです。

「俺たち、付き合おうよ?」

「…は?」

 ツキアウ? 何を突き合う? 一瞬、意味がわからなかった。

「俺の恋人になって。大事にするから」

 ――事件など、何も起こらない平穏な日常。人によってはそんなのはつまらないと言うだろう。でも、それが望んだものだった。
 恋はしたくなかった。
 たった一度だけした恋の結末は惨めなもので、これが恋ならもうしたくないと、本機で思った。
 人との距離をうまく測れない聡史にとってのたった一度の恋は、いつのまにか始まっていて、自覚したときにはもう終わっていた。
 それ以来、一度も誰とも、恋をしなかった。
 立ち直れていないのだ。
 たぶん、今でも。
 そんなふうにしたのは、目の前の男だった。
 あの頃と同じ柔らかな笑みを浮かべるその顔を、信じられない思いで見つめた。
 少しも塞がっていなかった傷から、じわりと血が滲むのを感じながら。

 いやー、いったい瀬良は何を考えて“二度目の恋”を聡史に申し出たんでしょうね!
 そして追われる聡史の、意地っ張りで可愛いこと!
 こんな場面があります。
 気分が悪くなり、瀬良の自宅に担ぎ込まれた聡史が目を覚まし、瀬良の手料理をご馳走になる場面。
 フォークが一本しかなく、2人は同じフォークで食事をすることになります。
 でも、あまり他人というものに関心がないガリ勉くんの聡史は、まったくそのことを気に留めずに食事していたのですが…。
 瀬良にこんなことを言われて、真っ赤になってしまうのですな!

「間接キスだし」

 小さく眉を上げて告げた口調は、からかい交じりのものだった。冗談だとわかっているのに、その言葉を聞いた途端、顔に一気に熱が上がった。
 口元を手のひらで覆って、俯いた。
 真っ赤になった顔を見られたくなかった。

「…もういい」

「貝塚?」

「お前が全部食べろ」

「顔、真っ赤だよ?」

「うるさい」

 瀬良のほうなど、見られなかった。
 聡史は寝室へと逃げ込んだ。
 あんまり居心地がよすぎて、何も考えられなかった。
 瀬良と再会してからのとげとげしかった空気とは違う、優しい時間。
 和やかにかわす会話が楽しかった。

 はっと我に返ると、いったい何をしているのかと情けなかった。
 ――違う。恥ずかしかった。簡単に舞い上がってしまう自分が。
 ベッドに腰を下ろす。
 顔に手を当てると、まだ熱かった。
 瀬良といると、いつもこんなふうになる。
 あの頃もそうだった。
 日が経つごとに、どんどんおかしくなっていった。
 どきどきして、自分の動作一つ一つがぎこちなくなって、けれどそばにいたくて。
 簡単に、あの頃の自分に戻ってしまう。

 どーですか、この可愛い生き物(笑)。
 でも、意地っ張りで真面目で優等生な聡史は、再会してから自分の中に湧き起こる瀬良への恋心をまだ認められないんですな!
 ストーリーは、そんな意地っ張りな聡史が、ついに瀬良に心を再び預けてしまうまでをもちろん描いてくれるのですが、そこに聡史の教師としてのある事件なども絡んできて、ここはなかなか読ませてくれます。

 じつは本作は、文庫本一冊の中に、2つお話しが入ってまして、前半が『First Love』の本編で、今回ご紹介したとおりの再会した2人がくっつくまでのお話し、後半が『Last Love』と題された続編で、ラブラブになってからの2人のその後のお話しになってます。
 この続編がまた優等生スキーにはなかなかたまらないお話しになってまして、優等生すぎてとっても不器用な聡史が、相変わらず優しくて一途な瀬良に思いっきり愛されまくってるんですなー!
 そしてまた、なぜ高校時代に、人気者だった瀬良が地味な聡史のことを好きになったのか、それが瀬良視点のストーリーのなかで明かされていったりします。
 というわけで、これはかなりお勧めな一冊です。

 この本、扉をめくったところにあるカラー口絵に、高校時代の2人が描かれてるんですが、野暮ったい眼鏡をかけた聡史が、瀬良に抱っこされてるこの絵の可愛いこと!
 この絵を見るにつけ、この2人の高校時代のお話しだけで一冊まるまる読みたかったという気持ちを、正直抑えられません(笑)。
 いや、何度も書きますが、“再会もの”としては、十分ブログ主でも楽しめた素晴らしいデキなんですけど!
 それにしてもこの神江真凪先生、本作でブログ主は初めて知りましたが、1年半前に出たというデビュー作はどんな小説なんだろー?
 もしかしてそっちも“優等生受け”…なんてことはないよなぁ。
関連記事


Comments

Leave a Comment



04 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -

03

05


 
FC2カウンタ
 
プロフィール

ちーけん

Author:ちーけん
FC2ブログへようこそ!

 
最新つぶやき5件

Twitter < > Reload

 
最近のコメント
データ取得中...
 
 
 
 
Lc.ツリーカテゴリー
 
Lc.ツリータグリスト
 


Archive   RSS   Login

債務整理太陽光発電
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。