ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[新刊レビュー]「お前、女を知らないのか」――誇り高き剣騎警官隊の小隊長が男たちの手に落ち… 『小説ビーボーイ』08年7月号より、紫真晶『甘い陵辱』


Category: レビュー 雑誌   Tags: 受け-真面目・カタブツ  受け-生徒会長・委員長  特徴-軍隊もの  特徴-歴史もの  ●サ行-紫真晶  
小説 b-Boy (ビーボーイ) 2008年 07月号 [雑誌]小説 b-Boy (ビーボーイ) 2008年 07月号 [雑誌]
(2008/06/13)
不明

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 ひっさしぶりに『小説ビーボーイ』を買いました。
 我ながらなんで買ってしまったのかわかりません(笑)。
 もう3年くらいは新刊で買ったことがなかったんですが…。
 魔が差したとしか言いようがないのですが(←ヒドイ)、そのお陰で素晴らしい“優等生受け”と出会うことができました。
 08年7月号に掲載されている、紫真晶先生の最新作『甘い陵辱』です~。

 物語の舞台は、明治の初め頃。
 廃藩置県が断行されたものの、いまだ旧諸侯の勢力が地方では強く、国内の政情が定まらなかったころのお話しです。
 警察組織も作られて間もなかったころですが、警視局(現在の警視庁)の中から、剣術に秀で家柄もよい者だけを集めて作られた「剣騎警官隊」の小隊長を務めているのが、主人公(受)の久賀見直哉(くがみ・なおや)でした。
 直哉は、陸軍卿(=陸軍大臣)である父が妾に産ませた子供でした。
 そのため、父と同じ姓を名乗らず、芸者だった母のもとで育てられたのです。


 直哉は敬愛する父の名を汚さないように…と一生懸命勉強や剣術に励んできました。
 性格は誇り高く高潔。
 今回、剣騎警官隊の小隊長に抜擢され、そのことを父も喜んでくれたことで、直哉の気分は昂揚しています。
 「陸軍卿の息子だから…」というやっかみの声も、直哉の耳には入っていましたが、直哉の人生はそんな嫉妬の声に負けぬよう、人を黙らせるだけの実績を積み上げようと頑張り続けてきたものに他なりませんでした。

 折も折、直哉が率いる剣騎警官隊に特命が下ります。
 密貿易の探索です。
 密輸品らしい大量の荷を積んだ荷駄の列を追い、今も旧藩時代の領主が力を持つ「篠宮領」に、5名の部下と入ったのが2日前のことでした。

 馬に乗り、領内を潜行する直哉の姿は、こく描かれてます。

 涼しい二重の瞳は、先頭で荷駄列を率いている男を、ひた、と鋭く見つめたまま離れない。目指すのは首謀者の逮捕だ。
 逃げていく後ろ姿を目指し、直哉は馬脚を早めた。
 風を受けて制帽の下から黒髪がこぼれ、額に乱れかかる。
 使命感にキリリと引き締まった眉目秀麗な顔。ぴったりとした英国式の濃紺の制服に包まれた身体は細身だが、すっと背を伸ばした前傾姿勢は力強く美しい。


 ところが、気がついたときには、直哉の一隊は武装した男たちに囲まれていました。
 罠だったのです。
 男たちの中から一騎、悠然と出てきたのが、密貿易の首謀者と情報のあった旧領主家の当主、篠宮魁(しのみや・かい)でした。

「東京の警官が、我が領内に何の用だ。二日も前からなにを調べている?」

 男が揺るぎない自信に満ちた声で詰問する。
 男の口ぶりから、自分達の行動派筒抜けになっていたよだ、と直哉は悟った。

「…お前が篠宮魁か?」

 男の質問には答えず、反対に問う。
 すると、男が面白そうに笑ったのだ。

「だとしたらどうする?」

 斬る! と叫ぶなり、直哉は馬首を巡らせ、突進した。

 はい、これが2人のファースト・コンタクト。
 ブログ主的には、こーゆー“男と男の意地がぶつかりあう!”的なBLはじつは好きじゃありませんで(笑)、最初は読むのやめようかと思ったんですが、直哉のキャラ設定に惹かれて読んでいったら、この後の展開が素晴らしすぎました。

 その“素晴らしい展開”は、また後でゆっくりご説明するとして…。
 じつは、ここで剣を交えた2人は、こういう場合のBLの定番に反して(?)、なんと直哉が勝ってしまうのです。
 さすが剣騎警官隊の小隊長に抜擢されただけはありますが、魁の左手に深手を負わせたものの、人数で負ける直哉たちの一隊は、結局は男たちに囚われてしまうのでした。
 誇り高く腕も立つ美貌の“隊長どの”が、むくつけき男どもに囚われ捕虜としての生活を余儀なくされる――これが本作の基本設定になります。
 で、本作は見事に軸がブレないんですね~。
 高潔で優秀だけど、世間知らずで性というものにもウブな直哉が、自分を捕らえ、屈辱的な目に遭わせる篠宮魁という男に、身も心も奪われていくという。
 父の名を汚さぬようにと頑張ってきた優等生が、初めて自分をさらけ出し、甘えられる相手に出会うお話しというわけです。
 …萌えるっ!(笑)

 今も書きましたが、とにかくこの作品は、初めは魁に反発する直哉が、だんだんその人となりに触れるにつれ、心を許していく過程が読みどころです。
 というと、よくあるBLストーリーという感じですが、だからこそ作家さんの腕の見せ所でもあります。
 本作では、紫真晶先生の筆が冴えまくってます。
 特に、直哉が魁に心惹かれ始めたものの、もともとが優等生クンで人を頼る術を知らず、子猫が恐る恐る人間に近づいては、さっと手を出しては引っ込めてしまうような、もどかしいまでの直哉の心の動きの描き方は秀逸としか言いようがありませんでした。

 捕まった直後、直哉は「伝統の神事」だと言われ、身体に何一つ衣服を着けることを許されない状態で、村の男たちの前に引きずり出されます。
 そこで、“ご神体”を強引に受け入れさせられそうになるんです。
 いやまあ、どこにって、あそこにですが(笑)。
 エリートとしてプライドの塊のような直哉に、衆人環視の前でのそんな行為は、死んだ方がマシというほどの屈辱でした。
 無理を承知で抵抗した直哉は、ご神体を無理やり受け入れさせられたことによって、“恥ずべき場所”に酷い裂傷を負ってしまいます。

 翌日、「手当をしてやる」と言う魁が来て、強引に塗り薬を塗ろうとしますが、心をズタズタにされた直哉は、ここでも抵抗するものの、魁の力の前にねじ伏せられるのでした。

「これは西洋の油薬だ。仏蘭西の花の匂いがつけてある高級品だ。これなら痛くないぞ」

 からかうような声音。伸びがいい薬を指先でぬるぬると塗られるたびに、甘い香りがただよう。魁が真剣な顔で傷を注視しているのが目に入り、直哉はひどく動転してしまった。
 堪えきれない恥ずかしさだ。

「貴様は、…ぁ、私を、愚弄するのかっ」

 言葉が切れたのは逃れようと腰をよじって痛みの波に襲われたためと、痛みの後に卑猥な快さが疼くのを感じてしまったためだ。

「自業自得だろうが。まったくお前は堅いな」

(略)

 魁がささやいた。
 指の付け根が襞口に当たるほど奥まで突き入れられ、ビクンと腰が跳ねる。かろうじて声を噛み殺し、全身を強ばらせて堪えた。
 力を入れて拒めば拒むほど襞がすぼまってしまい、埋まった指が内部を丁寧に探っている様子を、はっきりと感じ取ってしまう。

「思ったより奥まで傷ついてるな」

 指が薬を塗り込めるたびに、熱い痛みが波になって体内に放射する。わななく身体に熱がこもり、甘い匂いに意識が朦朧としてきた。
 この男に無様な様を見せるものか、という意地を頭にこびりつかせて長い時間堪え続け、直哉はなにもわからなくなってしまった。

 いやー、悪戯されちゃって「感じまい」と堪える優等生の姿はそそりますねぇ(笑)。
 さらに翌日。
 「左腕の傷の責任をとってもらおうか」と不敵に笑う魁に、直哉は裸になることを命じられるのですよ。
 さあ、このへんから直哉の頑なな態度がだんだん怪しくなってきますよ(笑)。

 指で会陰を撫で上げられて息を呑む。今までとは全然違う濃密な感触だった。
 その手で、ピクリ、と震えた腰の付け根の茂みごと男根を覆われ、さらに驚愕する。

「華奢だが、よく鍛えられている綺麗な体だ」

「や…、やめろ。よせ、離せっ」

 強く腰をねじり、両手で魁の腕をつかむ。

「なにをそんなに必死になっている。…まさかと思うが、お前は女を知らないのか?」

「……」

「美貌の相だ。さぞ女にもてはやされているだろう。女はこういう綺麗な顔を好む」

 息を詰まらせて男の顔を見るしかできない。ふっと笑い、界が握った手に力をこめる。
 それだけで快く張り詰め、先端がじわっと熱く潤むのを感じて、直哉は思わずこぼれた声を両手で封じた。感じたことが恥ずかしい。

「こんなに美しい顔をしているくせに、無垢のままとは驚きだ。高潔な警官殿に快楽のなんたるかを教えて差し上げねばな。そろそろ大人になってもらおうか」

 もちろん2人はエロいことばかりしてるわけではないので念のため(笑)。
 昼間は、「仕事を手伝え」と言われて魁に引っ張り出された直哉は、倉庫で生糸と反物の商品管理を手伝わされたりして、根が真面目なだけに直哉は一生懸命働いてしまいます。

「お前の仕事ぶりはたいしたものだ。真面目で手が早いし、一度も間違わなかった」

 仕事を終えて倉を出る前に魁が言う。
 思いがけない言葉に驚く。きちんと仕事をしたことを、魁はみていてくれたのだ。
 子供の頃から、勉学でも剣術でもできて当然であり、褒めてもらえるどころか、。少しでも間違えれば母に厳しく叱責された。父の本妻の子に負けないように、という母の気持ちはわかっていたが…。
 胸にじんわりとあたたかいものが湧いてくる。褒められて嬉しく思ってしまった自分に、直哉は戸惑った。

 ところが、夜になるとやはり豹変し、自らの体を好きなように扱う(でもホントは優しい)魁に、直哉はどういう態度を取ればいいか迷うわけですよ。
 で、ここで紫真晶先生は“優等生受け”の神髄がわかってらっしゃるなぁ~という場面が登場します!

「まったく生娘のような潔癖さだな。だが、お前は俺の手で悦ぶんだ。残念だな」

 まだ敏感に震えている股間を再び握られ、思うさましごかれてしまう。一度極めた後では、濡れた手がどう動いても快いばかりだ。

(略)

「まだ逆らうのか? お前が俺にかなわないのは、身に沁みたはずだろうが」

 深い声。精悍な面構え。強靱な体躯。
 篠宮魁…初めて自分を負かした男。こんな恥知らずなやり方で――でも、どうしても勝てない相手。
 認めたくなくて閉じた目に、熱い涙が湧き出た。つうっと目尻を伝い落ちていく。
 突然、弾力あるものに激しく唇を塞がれ、驚いて直哉はとっさに唇を引き結んだ。

「口を開けろ」

(略)

(口を吸うなど、互いに思い合った男と女がする秘め事だ。それをなぜ…?)

 どーですか!
「初めて自分を負かした男」――でもどうしても勝てない相手。
 これまで自分が一番だと、少なくても努力では誰にも負けないと思っていた直哉は、生まれて初めて自分より圧倒的な存在に出会って、屈辱に震えるわけですよ。
 何たる萌える関係性!
 これこそが“優等生受け”の醍醐味なのでありまする~~~。

 しかもほんの微妙な味ですが、微妙に直哉の心の頑なさがなくなりつつある様子が、紫真晶先生の文章の行間からは読み取れるわけです。
 これが素晴らしい。

 で、前半の山場に物語は到達します。
 すっかり日常となった倉庫での仕事を魁といっしょに片付けていた直哉は、ふと匂ってきた香水の匂いに、魁との秘め事を思い出し、欲情してしまうのです。

(あっ!)

 直哉の脳裏に昨夜の行為が閃いた。
 同じ匂いかどうかはわからない…が、濃密な花の匂いに鼓動が乱れ、その時の快感が甦って体がカッと熱くなる。ドクンと湧き上がってきた甘い衝動に狼狽え、息を呑んだ。

(略)

「どうしたんだ、急に」

 留め金をかけ、香水瓶を棚に戻した魁が怪訝そうな顔つきで覗き込んでくる。

「…っ、私に触るな」

「お前――」

 言葉を飲み込んで、ふいに低まった魁の声。

(知られてしまった)

 自身が欲情していることを。
 思わず魁の顔を見つめ、凝視している黒い瞳に、痛いほど強く鼓動が跳ねた。
 魁も今、同じ事を考えたのだ、と悟って。
 魁が用心深く腕を伸ばし、ビクッと身じろいだ直哉の肩をそっと抱いてくる。
 昨夜、この手に…。
 でも動けない――逃げられない。
 艶やかに潤んで揺れ動く直哉の瞳に惹かれるように、魁の瞳が真摯なものになる。
 息を呑んだ。優しく愛おしむような、こんなに切ない眼差しは初めて見る。
 近づく瞳をひたすら見つめた直哉の胸が、きゅっと甘く狭まって、トクン、トクン、と切なく高まっていく。
 魁の顔が角度を変えた。唇が寄せられてくる。ゆるやかに伏せられていく黒い双眸。
 口づけられてしまう…。
 口づけを待っているように、戸惑うように、直哉の唇が切れ切れの厚い息を吐き出す。
 このまま…。
 こうしていれば。
 ふっと重い目蓋を閉じ、その動きにハッと我に返って直哉はとっさに顔を背けていた。

(とんでもない。私はなんということを)

 ぐいっとあごをつかまれ、唇を強く引き結んだ顔を、魁に強引に上向かされてしまう。

「口づけられるとでも思ったか?」

(略)

 口づけてほしいと思ったなど、私はどうかしていたのだ。…あんな匂いがしたから。
 いつのまにか心まで支配されたようだ…。
 直哉はきつく唇を噛みしめて己の油断を悔い、もう二度と魁に気を許さないと決意した。
 その夜、魁の訪れはなかった。

 この場面の魅力は説明などなくてもおわかりいただけると思うわけですが、これこそまさに、子猫がこわごわ近寄っていったけど、ピュンと逃げ去っていくような場面でありましょう(笑)。
 キスされることを待ってしまう直哉の心の動きの可愛いこと!
 最後には優等生らしさが発動されて、ツンツンになっちゃうという。
 でも、確実に心は魁に近づいていってるわけですよ。
 この少しずつ少しずつ直哉の心が魁の手に落ちていく様子の描き方が、本当に本作は絶品なんですなー!
 最近、アラブものを中心に、監禁ネタが流行っているBL界ですが、はっきり言って、最初から最後まで受けキャラが「やめて!」と繰り返してるだけの同じようなエッチを何度も繰り返しているだけの作品が多い中、こうして優等生のというか受けキャラの心が少しずつ溶けていく様子を活写したものは、そんなにありません。
 その点こそが、監禁ものBLに一番必要な部分だと思うんですけどねぇ…。

 さーて、以後の2人がどうなってしまうかは、ぜひ『小説ビーボーイ』をご購入いただくか、ノベルスになるまでお待ち下さいませ~(笑)。
 てか、これノベルスにしないなんてことはないだろーなぁ。
 最近の監禁ものの中では出色のデキだと思うんですが。
 お話しも充実してるんですよ。
 もちろん2人の恋愛が中心テーマであることはまったく最後までブレないんですが、なぜ直哉があっさりと罠に落ちてしまったのか、魁の正体は、というあたりが、思った以上にしっかり描かれていて、説得力があります。
 松本清張が『日本の黒い霧』で描いていたような、陸軍の機密費問題を思わせるリアリティも十分に備えてますし、BLのサイドストーリーとしては立派なものです。
 で、そのへんがしっかりしてるので、権力組織の中で潔癖に生きようとしてきた直哉というキャラクターがストーリーの中でしっかりと二本脚で立っている感じがあり、嘘っぽくなりません。
 そんな直哉がこんなに可愛く…という方向でも、すごく良い効果をもたらしてくれるのですな~(笑)。

 ちなみに、紹介したところより後でも、充実したエッチ場面が少なくとも4カ所はまだありますので、エロ好きなみなさまにもきっと歓迎されるはずです(笑)。
 あ、最後に一つだけ…。
 本作の挿絵は天野塊先生なんですが、直哉が結構逞しく描かれていて、も、もう少しだけで良かったので、華奢に優等生っぽく描いてくださったら…と思いました(笑)。
 いえ、天野塊先生のマンガは大好きで、コミックスも持ってるんですが、本作ではもっと神経質そうで線も細そうな直哉が陵辱されちゃう…という絵を見たかったので(笑)。
 ぜーたく言ってすいませんっ!

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