ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[新刊レビュー]ストーリー前半は本年度最高の“優等生受け”! 同性との恋に憧れる優等生に、ちょいワル同級生が“悪い誘い”をかけてきて… 楠田雅紀『君に捧ぐ恋の証』


Category: レビュー 小説単行本   Tags: 受け-成績優秀  受け-真面目・カタブツ  特徴-高校生  攻め-クラスの人気者  ●カ行-楠田雅紀  
君に捧ぐ恋の証 (二見シャレード文庫)君に捧ぐ恋の証 (二見シャレード文庫)
(2008/06/23)
楠田 雅紀

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 この本は、読み始めて3分の1くらいまでは、「うわー、超すごい小説に出会っちゃったよ! ブログでどういう記事を書こう…」なんてドキドキしてしまいました。
 もちろん後半も面白いんですよ。
 でも…。
 “優等生受け”という点に絞ってみると、物語の半ばを過ぎたあたりから、ちょっと読者側のテンションが落ちるんです。
 惜しい…!
 そんなヤキモキ感も含めて、シャレード文庫の最新刊『君に捧ぐ恋の証』をご紹介しようと思います。

 前半、何に引っ張られちゃうかというと、まずは主人公2人のキャラ設定です。
 主人公(受)は、高校3年生の高橋秀(たかはし・すぐる)。
 優しげに整った顔立ち、学年でもトップクラスの成績、テニス部でも活躍するスポーツマン。
 そんな秀は、学校で女の子の人気も高く、告白されることもたびたびですが、一度もそれに応えたことはありませんでした。
 冒頭シーンは、秀がそんな女の子からの告白をすげなく振るシーンから始まっています。
 秀は同性しか好きになれない自分を、すでに中学のころから自覚しており、女の子の告白には、相手に未練を残させないためにも、あえて冷たい態度をとることにしていたのでした。

 で、いきなりここで優等生スキーな読者を萌えさせてくれるんですが、そんな秀は内心、切ないまでのこんな思いを抱えているんです。

 恋人が欲しいと思う。
 誰かと思いを寄せ合って、抱き合ったりキスしたりしたかった。互いの耳元で蕩けるように好きだと囁きあってみたかった。好きな相手に思い切り抱きしめられてみたかった。

 女の子からの告白をすげなく断る秀の態度があまりにも冷たく描かれているだけに、“じつは…”という形でその直後に描かれるこの秀の内心の切ない気持ちは、とっても読者の心に突き刺さります。
 優等生としてみんなから特別視され、女の子にもモテる秀才クンが、内心では「好きな相手に思い切り抱きしめられてみたい」なんて可愛いことを思ってるのかというところで。
 単に「恋人がほしい…」という淡い想いではなく、自分のことを好きだと言ってくれる相手に「キスされたい」「抱きしめられたい」という肉体的な欲求が渦巻いているところに、優等生がそんな肉欲を…という危ういエロティシズムがあふれんばかりになってまして、ブログ主はまずこの人物紹介を読んだだけで本作にシビれてしまいました(笑)。
 どーです、先が期待できるでしょう?

 で、ここに絡んでくるのが金髪のちょいヤンキー的高校生、東洋平(あずま・ようへい)です。
 秀とはクラスメートでもある東は、教師にも堂々と反抗するような不敵な高校生。
 同級生からも一目置かれているようなちょい不良(ワル)で、女の子にも秀と違った意味でモテモテです。
 良い、悪いで言えば、明らかに不良なんだけど、男にも女にもモテる魅力満載な高校生。
 それが東というキャラクターです。

 そんな東がある日、教室に「すごいものを手に入れた」と言って、北欧モノの無修正ポルノ雑誌を持ってきたところから、ストーリーは大きく動きます。
 周囲から、優等生と思われ、そう扱われてもいる秀ですが、クラスメイトたちが「うわ、モロ見え!」などと言って大騒ぎするなか、横目でそれを見ていた秀は、その中にあった男性の逞しい肉体の写真に思わず目を惹きつけられてしまいます。
 みんなと同じように女の子に興味があるフリをしないと…。
 頭ではそう思っていても、自然と同性のカラダに向けられてしまう自分の眼に、秀は内心焦りを感じます。
 それを見逃さなかったのが、東でした。
 放課後、秀は東に呼び出され、単刀直入に聞かれます。

「高橋、もしかしてモーホ系の人?」

 声をひそめた問いかけに、秀の躯はぎくりと震えた。

「…な、なにを…」

「だーってさ、」

 目尻の切れ上がった瞳が笑みを含んで秀に向けられる。

「男同士のエッチの写真になったら、おまえ、目の色変わったじゃん?」

 東があっさり言うセリフに顔から血の気が引いた。否定したいのに、声が出ない。

「モテるのに全然カノジョとか作んねーし、やっぱそーなんだ」

 まさか反応を観察されてたなんて、どうしよう…焦って混乱してなにも言えない秀に、東はくっくっとうれしそうに笑った。

「テニス部のエースがモーホかよ、女どもががっかりするだろーなー」


 みんなに言いふらされてしまう…!
 そう思って目の前が真っ暗になった秀は、翌日ショックのあまり学校を休んでしまいます。
 だが、その日の午後、激しくインターホンを鳴らす来客が…。
 玄関に出てみると、それは当の東本人だったのでした。

 同性が好きなことを知られて世界の終わりが来たかのようなショックを受ける優等生。
 すでにして本ブログ読者のみなさまには心躍るシチュエーションなわけですが、こっからグングンとトキメキ度がアップしていきますよ~(笑)。

 さて、東はいったい何をしに来たのでしょうか。
 じつは今日、秀が学校を休んだのが昨日の自分の言葉が原因だと思い、謝りに来たのでした。
 いや、謝りに来たというのは正確ではないかもしれません。
 面食らう秀に、東はこう告げたのでした。

「俺もゲイだよ。俺、女ともつきあえるけど男も好きなの。けど自分からつきあいたいのは男のほうだぜ?」

 そして、東は奇妙な論理で、秀のことを責めたてます。

「お前こそ、本当にゲイなの? 女ってけっこう面倒だろ? それを自分は男が好きなんだって思いこんでるだけとかさ、そういうんじゃね?」

 わかりやすく言うと、秀は自分のことをゲイだと思ってるらしいけれど、それは頭の中のことだけじゃないのか、本当に“男とエッチできるのか?”と、東は秀に聞いてきてるんですね。

「実際に男に迫られたら、おまえ、逃げ出すんじゃねーの? ごめんなさ~い、ボクやっぱり無理です~ってさ」

 揶揄するように言われて、秀はだんだん腹が立って来てしまいます。
 自分がゲイだと自覚した中学以来、どれだけ自分の性に悩み、苦しんできたか…。
 それをからかわれた気がした秀は、強気に言い返します。

「逃げないよ。ドキドキはすると思う。けど、逃げないよ」

 いやー、男子高校生2人の腹の探り合いというか、お互いに距離を詰め合っているような感じというか、甘酸っぱくて読んでるほうが赤面しちゃいますが、こうして2人は、「それなら本当に逃げ出さないか、試してみよーぜ」ということで、初めてのエッチに雪崩れ込んでしまうのであります。
 萌えるわー(笑)。

「…じゃあさあ」

 東は立ち上がると秀の傍らまでやってきた。
 肩ばかりか腰や太股まで触れあわせるようにして隣に座られる。

「こんな、くっつかれても平気?」

 睫毛の一本一本まで見て取れる近さで東が確かめてくる。

「へ、平気だよ…」

「ふうん…これも?」

 耳たぶを痛くない程度に噛まれた。驚きを隠して、『平気』と繰り返すと、今度は手を取られた。東の下腹部へと引かれる。
 秀はハッと息を飲んだ。布越しに、それでもはっきりとわかる硬い感触。

「どうよ?」

 ごり…勃ちあがったものを秀の手に押しつけて東はいやらしく口元を歪めた。

「これさ、触れる? じかに触れたら認めてやるよ、おまえもちゃんとゲイだって」

 さあ、ここからは僕ら優等生スキーのお望みどおり(笑)、2人はさらにディープな“試験”に雪崩れ込んでいきます。
 秀が東の股間に顔を埋めて初めてのフェラをやったり、逆に秀が全身を東にいじられて感じまくっちゃったり(笑)。
 あえてその場面はここではご紹介しませんが、初めての性体験に秀が頭が真っ白になっちゃって、可愛く喘ぐこの場面は、もちろん必見です。
 で、また萌えさせてくれるのが、その翌日、学校で顔を合わせる2人のシーンなんですなー!

 朝の教室で、何事もなかったかのように接してくる東に対し、秀は東の顔を見た途端、昨日の“初体験”が生々しく甦り、一人で赤面しつつ、回想に耽るのです。
 さあ、優等生な秀クンが思い出す昨日の情事をちょっとだけ見せていただきましょう(笑)。

 初めて他人の前で、しかも口の中に吐精して、余韻と動揺で秀は小さな身震いが止まらなかった。視界がじわりと滲みさえして。そんな秀の横に並んで座ると、東は慣れた仕草で秀の肩を抱き寄せた。
 こめかみに落とされたいくつものキス。

「危なかった」

 そんなふうに言われた。

「おまえの喘ぎ方、超絶色っぽいのな。見てるだけで俺までイキそうだった」

 空いた左手が額の生え際をくすぐるように撫で、手の甲が頬をかすめていく。極めたばかりで過敏になっていたのか、それだけの刺激がくすぐったかった。小さく肩をすぼめた秀の頬に、東はもうひとつ、キスを落とした。

「おまえ、ふだん、メチャ澄ましてんじゃん。悪いこと恥ずかしいことはなーんも知りませーんって顔で。こんな可愛くなるって思わねーよ」

 そして秀の顔を下からのぞき込み、東は悪戯っぽく瞳を輝かせた。

「まずいかも。俺、ヤバいくらいマジんなりそう」

 いやー、ヤバいのは、読んでるこっちですぜ(笑)。
 てか、この東クン、“優等生受け”の神髄をよく理解している好青年じゃないですか!(笑)
 本当に本作は、2人が出会ってから気持ちが盛り上がっていくまでの部分は、“優等生受け”視点でいうと100点満点の小説なんです。
 真面目で成績優秀な秀が、東と出会って、初めて同性と触れあう喜びを知り、それにズブズブに溺れていってしまう様子が自然な筆致で描かれ、もう読者は胸キュンキュン。
 この後も、学校でのキスでぐずぐずにされちゃった秀が、なんとか優等生としての理性を総動員して「学校じゃダメだ…」と東のカラダを押しのけ、その代わりに放課後の東の家に行くことを約束するシーンがあるのですが、その東の家でのエッチ場面なんか、“優等生受け”的にはたまらないシーンです。
 最後のあたりだけご紹介しましょう。

「……ッ!」

 声もなく達した秀の白濁を右手で受け止めながら、東は左腕でしっかりと肩を抱いて支えてくれた。覚えず、ほおっと息をつけば、

「高橋、可愛い」

 目尻に溜まっていたらしい涙を東に唇で吸い上げられた。優しい笑顔。きつい眼差しやにやりと皮肉げな微笑の、学校で東が見せている顔とはちがう顔。ゴールドに近い色合いにカラーリングされた髪の下からブランデー色をした瞳が、包み込むようにあたたかく秀を見つめてくる。
 甘えてその胸に擦り寄りたくなるような衝動を覚えて、秀は慌てた。

「お、おれ、可愛くなんか…」

「可愛いじゃん。ちょっと触ったら、もうトロトロ。すっげ素直に感じてくれるじゃん」

 トロトロってなんだ。素直に感じてるってなんだ。なにか言い返そうと思うのに、秀はどぎまぎと顔を伏せることしかできなかった。
 伏せた視線の先に、まだ放熱されていない東の昂ぶりがあった。

「あ…ごめん! おれ、また一人だけ先に…」

 いつの間にか離してしまっていた手を、秀は慌てて東の昂ぶりに添え直した。キスしても触りあっていても、つい、自分ばかりが気持ちよくなってしまう。
 手を何度か上下させたところで思い切って東の股間に顔を伏せた。この前、東にやってもらったのを思い出しながら、懸命に口を使った。

「可愛い」

 と、また呟かれたような気がした。

 むははー!
 優等生が「可愛い」と言われて「そんなことない」って否定する場面って、なんでこんなに萌えるのでしょーか!
 いやもう本当に、ここまで読んでいたときは、今年最高の“優等生受け”BLでは…とまで思ってしまいましたよ(笑)。
 この直後にも、放課後の東の家にまたもやセックスをするために来た秀がきっちりネクタイを締めているのを見て、東が「脱がすの面倒くさいからウチ来る時ぐらいゆるめとけよ」なんていうシーンがあるのですが、秀は冷たくこう言います。

「…タイが緩んでると落ち着かないだろ」

「マジメだよなー、高橋は」

「東がだらしないんだよ」

 で、ちょっとカチンときた東に、秀はこの後にネクタイを使ったお仕置きをされちゃったり…(笑)。
 いやー、夢のような展開です。

 ところが、この直後から急速に“優等生受け”度が低下していくんですよー!(涙)
 誤解していただきたくないのですが、これは小説としてつまらなくなっていくということではなく、あくまで“優等生受け”視点での話です。
 この後、秀の可愛さに本気になってしまった東が、秀に「俺たち、ちゃんと付き合おうぜ」と言ってくるんですが、秀は“女たらし”と評判のある東の言葉を信用できず、冷たい態度をとり続けます。
 ストーリーは、そこに秀の幼なじみ(悪役)が絡んできて…という展開を見せるのですが、後半は窮地に陥る秀を救う東の格好良さを描くことに、ストーリーの焦点がまず置かれていて、受けキャラである秀の“優等生受け”な感じが出てこなくなってしまうんです。
 さらには、2人の恋が成就した後、カタブツ優等生だった秀が、東の恋人になったことで“普通の人”になっちゃった感じがあって、いやもちろんストーリー的に見れば、それはとりもなおさず世間知らずの優等生クンだった秀の“成長ぶり”でもあって、普通の読者からしたら喜ぶべきところなんでしょうが、我ら優等生スキーには、いささか物足りない面があるんですな!
 うん。
 いま自分で書いてて納得しましたが、やっぱり物語後半の秀は、東に本当の自分を受け入れてもらい幸せになっていく過程で、どんどんカタブツな“優等生っぽさ”が抜けていってる気がします。
 物語の後半では、2人が大学に入ってからのエピソードも出てきますが、そのあたりまで話が進むと、“優等生受け”の色は完全になくなり、普通のBLストーリーという感じになってますから…。
 あ、でも何度も言いますけど、BLとしては後半も面白いんですよ(笑)。
 とくに悪人の幼なじみが登場して秀が窮地に陥る場面や、2人の大学生編での心温まるエピソードなどは、楠田雅紀先生の並々ならぬ力量をブログ主は文章から感じました。
 でもなー。
 “優等生受け”を貫徹してほしかったなー(笑)。
 この力量の作家さんが徹頭徹尾“優等生受け”な作品を書いてくれていたら、どれだけの幸福が待ち受けていてくれたのだろうと思うと、やっぱりちょっぴり残念です(笑)。
 でも、最後に秀は幸せを掴んでるわけで、その意味で行くと、優等生スキーならば読めば必ずやいい気分になれる一作であることは間違いありませんですな。

 というわけで…。
 本作は、本ブログ的には、「女房を質に入れても…!」とまでは言いませんが、前半のあまりに素晴らしい“優等生受け”ストーリーに鑑みまして、「一食抜いてもぜひ…!」(週刊文春の映画コラムか、オマエは…)という評価にしておきましょう!
 いやほんと、相当萌えますから。
 あー、でも惜しい一作だった…!
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