ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

[新刊レビュー]元カレに嫌な噂を流される優等生なサラリーマンが見せる“これぞ優等生!”なエッチ場面(笑) 宮本佳野『手をつないで、空を』より、『フェイド』


Category: レビュー コミックス   Tags: 受け-眼鏡  受け-真面目・カタブツ  特徴-社会人  特徴-年下攻め  ●マ行-宮本佳野  
手をつないで、空を宮本佳野作品集 (ビーボーイコミックスDX)手をつないで、空を宮本佳野作品集 (ビーボーイコミックスDX)
(2008/05/10)
宮本 佳野

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 ううう、すいません…。
 実際に本を買うか買わないかを決める判断に役立つブログを目指している当ブログですが、またもやそれに反した記事を書きます…。
 宮本佳野先生の最新刊『手をつないで、空を』に収められている短編『フェイド』です。

 この『フェイド』はコミックスの表題作ではなく、単行本の後ろのほうに収められた短いマンガです。
 どうせ紹介するなら、表題作(計5話180ページの長編)を詳しくレビューしろよ! というお声が聞こえてきそうですが、だって“優等生受け”じゃないんだもん…(涙)。
 というわけで、380ページの超ぶ厚いコミックスを買うか買わないかを決めるのにまったく役に立ちませんが、収録作の中でも短いほうから数えたほうが早い短編マンガ『フェイド』をご紹介しようと思います~。

 本作は、大手化粧品会社の広報部を舞台にしたサラリーマンBLです。
 といっても、仕事の場面はストーリー上、ほとんど重要ではなく、恋愛中心に描かれているマンガですので、とっても楽しく(?)読めちゃいます。

 宮本佳野先生のマンガのキャラクターというと、なんだか美容室に行ったばっかりみたいな(←なんだその例え…)カッコイイ美青年ばっかりという印象がありますが、本作の主人公・森川京二(もりかわ・きょうじ)は、見た目も真面目そうですんごく地味な主任さん。
 「入社6年目」と紹介されてますから、28歳くらいというところでしょうか。
 眼鏡に黒髪、白いワイシャツに地味なネクタイを締めた森川は、社内でもしっかり仕事のできる浮ついたところのないしっかり者として期待され、順調なサラリーマン人生を送っている…はずでした。

(まさかこんな子供じみた仕返しをされるとは)
(思ってもみなかった)
(でも――どうやら先日別れた同僚の男が)
(僕がゲイであることを吹聴しているらしいのだ)


 社内でも、他の社員たちが自分のことをクスクス笑っているような気がして、森川は針のむしろに座って仕事をしているような気分です。
 根が真面目だけに、もう会社を辞めようかと思い詰めてはいますが、ここで逃げたら元カレを喜ばせるだけだ…と、毎日なんとか頑張って会社に出ています。

 でも…。

 森川が住んでいる会社の独身寮でも、森川が共同風呂の脱衣場に姿を見せると、後輩たちが焦ったように風呂を出て行ってしまいます。

「マジでヤベーって!」

「ビビった~、見られたしぃ」

 あからさまな陰口が聞こえてきて、森川の心はもう折れてしまいそうです。

 そんな森川に、唯一態度を変えずに声を掛けてくるのが、後輩社員の比嘉(ひが)でした。
 風呂でも、臆することなく森川と一緒に入ろうとしてきます。

「どしたんスか? いま若いのが走っていきましたけど」

「――オレといっしょに風呂に入ると、ホモがうつるらしいよ」

「…え?」

「君も知ってるだろ。噂になってる話のコトだよ」

「あ…ハイ」

「やっぱりね。君もオレに近づかないほうがいいよ」


 自嘲気味にそんなことを比嘉に告げる森川ですが、比嘉は気にするそぶりを見せません。
 それどころか、こんなことを言ってくるのです。

「――オレは平気ですよ。うつっても。いっしょに入りましょうよ」

「ハァ!?」

「オレ――森川さんのこと、好きなんです。だってオレもゲイだし」

「――からかうなよ、趣味悪いぞ!」

「もー、ホントですってば!」


 こちらはいかにも宮本佳野先生が描かれそうなイケメンくんの比嘉に、こんな告白をされた森川は、驚きつつも「今は君のことを考えてる余裕はないんだ。ごめん」と答えるしかありませんでした。
 実際、元カレからの攻撃に神経をすり減らし、毎日を無事に終えるだけで精一杯だったので…。
 このへん、地味というか薄~い感じの受けキャラ・森川に、絵に描いたような短髪ツンツンのイケメン・比嘉がかっこよく言い寄るあたりは、なかなか“優等生受け”スキーの心を騒がせてくれるロケット発射第一段階という感じになってます(笑)。
 でも、真面目そうな薄~い感じの優等生が、トラブル処理に頭を悩まして、とてもそんな告白を受け入れる余裕がなく、いっぱいいっぱいの感じになってるのも、心を萌えさせる“優等生受け”の感じとして、とっても好感度大です。
 で、そんな2人がどうなっていくかといえば…。

 なんと、森川の仕事に関連して、大トラブルが発生してしまうのです。
 社運をかけた大キャンペーンで使うはずのサンプル品5万セットが、間違いなく森川が発注を終えていたはずなのに、なんと一ケタ足りない数しか届かなかったのです。
 上司、同僚から「どうなってるんだ!」と詰め寄られる森川は真っ青になりますが、そこへ追い打ちをかけるように厳しい言葉を浴びせてきたのが、件の元カレでした。

「――森川さんは最近仕事に身が入ってないんじゃないですか?」

「――!」

「社内で妙な噂も流れているようですし――どうなっているんですか!」


 身の置き所をなくしたように立ちつくす森川。
 ところが…!

 そこに現れたのが、比嘉だったのでした。

「オレ、こないだ資料見せてもらったときに、森川さんの発注書のコピーをとっといたんです。ほらコレ――」

 そこにはちゃんと「発注5万セット」の文字が…。
 とすれば、何者かが取引先への発注メールを改ざんしたことしか、この大トラブルの原因は考えられません。
 アクセス記録とパスワード使用者の名前を確認する比嘉。
 ――なんと、森川のメールを改ざんし、取引先に一ケタ少ない発注数を送っていたのは、森川を厳しく責めたてた元カレ自身でした。
 慌てて姿を消す元カレを尻目に、疑いの晴れた森川と比嘉たちは、トラブル被害を最小限に抑えるべく、事後処理に取りかかるのでした。

 さあ、地味~な優等生クンが徹底的に元カレから痛めつけられて泣きそうになってますよ!
 いやー、“優等生受け”としては最高の展開ですなぁ(笑)。 
 こうして、泣きそうになっちゃう優等生を、カッコイイ攻めキャラが優しく抱きしめてあげるというのが、これ優等生スキーにとって至高のごちそうになるのです!

 さあ、ここから年下の比嘉がどうやって頑張り屋さんの先輩・森川を優しく抱き留めてあげるんでしょうねぇ(笑)。

 ようやくトラブルの後始末を終え、社員寮に戻った森川と比嘉でしたが、森川の部屋を訪れた比嘉は、血相を変えた森川が部屋の荷物をまるで引っ越しでもするかのようにひっくり返している光景を目にします。

「森川さん! なっ…何してんですか?」

「出てく」

「えっ!?」

「もう耐えられないんだよ! あいつの思い通りにしてやるさ!」


 元カレの度重なる攻撃に苦しみ、もうこんな毎日が続くのだったら、会社を辞めてここを出て行ってやる! と森川は息巻いているのでした。
 その顔はとっても本気。
 さあ、どうする比嘉!
 ――バサッ、バサッと荷造りを進める森川をじっと見つめていた比嘉は、森川を落ち着かせるように、そしてそんな馬鹿なことをやめさせようとでもするかのように、いきなり森川を抱きすくめると濃厚な口づけを仕掛けます。

「んっ んーーーっ! ん…苦しい…って」

「――」(無言でキスを続ける比嘉)

「何してんだ! こんなとこを誰かに見られたら――ちょっ!」

「いいスよ、別に。オレだってもう大分ガマンしてるんですからね」


 そう言って、森川をベッドの上に転がす比嘉。

「森川さん…。知ってるでしょ、ずっと見てたの――」

「……」

「イヤだったら言ってください。これ以上は何もしませんから…」


 比嘉は、優しいキスを森川に贈ります。
 今度は森川も目を閉じて比嘉のキスを受け入れるのでした。
 そりゃ、困ってるときに愛を囁いてくれたばかりか、窮地を救ってくれた男にクラクラしちゃうのは、森川じゃなくても当たり前ですよね(笑)。

「…わかってるくせに、そんなことを言うな…」

「んー、何か硬いものが当たってますね」

「…もう別れて大分経ってるから…」

「えっ その間、何もナシ!?」

「……」(赤面)


 で、ようやくここに至って2人の気持ちは通じ合い、2人は素直に抱き合うのです。
 ――って、さあ、ここからちーけんオススメのとっても“優等生受け”な場面が出てきますよー(笑)。
 ワタクシ、ここの場面のこのセリフを読んで、「あ、これはブログで紹介せねば…」と思いました。

「う…くっ…」

「……すっごいキツイね…」

「あっ…だっ ダメだっ ま 待って…」

「…なんで声出すのガマンすんの? 大丈夫だよ、聞こえないから――」

「んっ…んっ く…」

「ねえ、森川さん――」

「何でいつもガマンしちゃうの…? ガマンしなくていいんだよ――」

「だっ…だって――オレがガマンすれば誰も傷つかない――ああっ! はっ はあ はあっ…」(比嘉に優しくいじられて発射)

「いっぱい出たね…」

「比嘉くん…もう苦しい…」

「ダメだよ、まだ…いっぱい教えて、森川さんのこと――」


 ぬあー、エロス!(笑)
 し・か・も!
 ちーけんがどのセリフのこと言ってたか、わかりましたか!
 これですよ!

「何でいつもガマンしちゃうの…? ガマンしなくていいんだよ――」

「だっ…だって――オレがガマンすれば誰も傷つかない――ああっ!」


 いやー、この自己犠牲の心!
 「僕さえガマンすればみんなが幸せになるんだ」――なんて綺麗事を思っちゃう優等生の心!
 で、これがしっぽり濡れてるエッチ場面での睦言として登場するのが、またイイんですなぁ!
 大好きな後輩に責めたてられて快感に喘ぎ、いっぱい声を出して甘えたいのに、そうしない森川。
 「んっ…んっ…」って、ずっとガマンしてるわけですよ、声を!
 なんでかなーと思えば、「僕がガマンすれば…」なんて今時めったに聞かない優等生チックなセリフを吐露して、その瞬間に「ああっ!」とか言って、比嘉の手で絶頂を極めさせられちゃってます。
 いやー、このナイスコンビネーション(笑)。
 ストイックな、自分の欲望を包み隠して何とか表に出さないようにと頑張る優等生が、その仮面を後輩の手で剥がれて、「ああっ!」なんて言って気持ちよくなっちゃってるんです~。
 あー萌える。
 極限萌える。
 クラクラするほど萌える。
 正直、絵的にはこの場面、そんなに激しくないんです。
 宮本佳野先生はもともとそーゆー描写は抑えめですしね。
 でも、“優等生スキー”にとっては、このセリフ回しとセックス描写によって、かなり満足度の高いシーンになってるんですなー!
 もちろんお話しもこれでめでたしめでたしの大団円。
 何ともすっきり後味もいい感じなのですよ。

 というわけで、本作は読み終わると、クラシック音楽で品の良い小品を聴き終えたときのような、ロマンティックな読後感を読者に与えてくれます(笑)。
 ま、正直なところ、380ページの中のわずか32ページほどのマンガなので、この一作のために本コミックスを買え! とはなかなか言いづらいところもあるのですが、決して“優等生受け”ではありあませんが、他の収録作品も掛け値なくかなりの読み応えで、決して損はしないと思います。
 とくに表題作の『手をつないで、空を』は、“優等生受け”の親戚である“よい子ちゃん受け”の感じがプンプンしてますし、我々“優等生スキー”にもなかなか親しみやすいかと(笑)。

 それにしても、意地っ張りな優等生が愛される喜びを知って幸せになるのは、何度見ても良いものですなー!(笑)
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Comments

 
実は宮本佳野さん作品で初めて読んだのが「フェイド」なんですよ~♪
確かビーストに掲載されてましたよねー。
そんなに萌えはなかったんですが(笑)、初めての宮本作品ってコトで印象に残ってたんです。
私はやはり表題作の方が好きかなー。
これと「甘やかな棘」がめちゃくちゃ好きなんです~(*´∀`)
と言うか、何故メイクミーハッピーとの抱き合わせになってたんだろう?<作品集

でも不精髭なくたびれオヤジが大好きなので、両方とも満足でした。へへっ
 
 
乱菊さん、こんちは!
表題作もかなり好きですよ~w
で、じつはサブカプの八木沢や、同時発売の佐原&瀬戸カプもかなり気に入ってたりw
特に、佐原なんて外面のいいイイ子ちゃんな感じもあって、かなり好きです。

最近、リブレはこの形式のちょっと豪華な新装版作品集を月イチで出してきますが、なんかどれも収録作品の傾向がバラバラで、「おまえ、余ってるの詰め込んだだけだろ!」的なのが多いですよね~。
まあ、単行本未収録作品が読めるわけだから文句いえませんが…。

宮本佳野先生は、くたびれオヤジ率、けっこう高いですよねぇ。
もちろんご存じかとは思いますが、わたしゃちょっと…(--;
先日別記事で書いた柊のぞむ先生の最新刊でも、ホントのくたびれオヤジが受けのマンガが載ってて、好きなマンガ家さんの作品とはいえ、かなり読むのに努力を要しましたw
 

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