ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[新刊レビュー]幼なじみものの大家が放つ超ネクラな地味優等生受けBL! 藤崎こう『殉愛に囚われて』


Category: レビュー コミックス   Tags: 受け-眼鏡  受け-真面目・カタブツ  受け-地味・ダサイ  特徴-社会人  ●ハ行-藤崎こう  
殉愛に囚われて (ビーボーイコミックス)殉愛に囚われて (ビーボーイコミックス)
(2008/05/10)
藤崎 こう

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 このブログで、藤崎こう先生を取り上げる時が来ようとは、ちょっと意外な感じです(笑)。
 あまり“優等生受け”を描かれるイメージがなくて…。
 この数年の作品を全部拝見しているわけではないのですが、実際、優等生ものとかほとんど描いてらっしゃらないですよね?(あ、秘書ものとかありましたっけ…?)
 じつは今回の新刊も買うつもりではなかったんですが、本屋で表紙を見たら、どう見てもコレ“優等生受け”だろうという匂いがプンプン。
 って、相変わらずリブレはamazonへの表紙の登録が遅くて、本記事執筆時点で(08年5月13日現在)、肝心の表紙をお見せすることができないのですが、地味~な眼鏡っ子が、いかにも藤崎こう先生の描く攻めキャラ! という首が太くてガタイのいい兄ちゃんに押し倒されてる絵になってます。
 なので、即購入。
 ドキドキしながらビニール袋を破って中を読んだら、ドンピシャ当たりだったのでした(笑)。

 え~、で、昔話が多くてだから記事がどれも長くなるんだと我ながら思う当ブログですが、今回もちょこっとだけ思い出話を…。
 藤崎こう先生のマンガは、“優等生受け”なイメージがない代わりに、デビュー当初から確固たる一大方針(?)があるのは、お気づきの方も多いかと思います。
 そうです。
 作品の“幼なじみ”比率が異様に高いのです(笑)。
 たぶん、作品数に対して“幼なじみ”が登場する割合を調べたら、全BL作家さんの中でもダントツにトップだと思います。
 じつはブログ主は、もともと少女マンガオタクだったことは何度かここでも書いているとおりですが、当時はメチャクチャに“幼なじみ”ものの少女マンガが好きだったんですね~。
 いや本当に好きだった(笑)。
 柊あおい先生の『星の瞳のシルエット』はもちろん、本田恵子先生の『月の夜 星の朝』、他にもくらもちふさこ先生の諸作品、沖倉利津子先生の諸作品…。
 とにかく古本屋に行っても、まず調べるのはストーリーが幼なじみものかどうかというところでしたからね~(笑)。
 これは、今なんで“優等生受け”が好きなんだと言われても、我ながらよくわからないのと同様、理由は今となってはよくわかりません。
 強いて言えば…。
 ほら、幼なじみの男女カップルって、お互いに子供のころを知ってるぶん、単に恋愛だけの関係じゃないというか、もう一段深いところで結び付き合ってるイメージがあるじゃないですか。
 そんなところに惹かれたんですかねぇ…。
 BLも同じなわけですよ!
 単なる恋愛というよりも、お互いのためになら全てを捨てられるという「コイツなくしてオレはなし」という強固な関係がそもそもあって、その上に恋愛関係が構築されているという。
 そんなところに惹かれるワタクシですから、幼なじみものにも強く誘惑されていたんでしょうねぇ…って、急ごしらえで考えたわりにはもっともらしいことが書けました。ウン(笑)。

 とまあ、そういうわけでありまして(何がだ)、少女マンガからだんだんとBLにシフトしていったブログ主は当初、BLでも“幼なじみ”ものが大好きだったわけです。
 今でも好きですけどね(笑)。
 その点、五百香ノエル先生も意外に“幼なじみ”ものが多かったりするわけですが、やっぱりダントツなのは藤崎こう先生。
 90年代後半のBL商業誌の創生期にあっては、ビーボーイコミックスから出てくるコミックスがみんな“幼なじみ”ものだった記憶があります。

 でも、じつはこれ、藤崎こう先生にとっては、必然の選択だったのかもしれません。
 というのは、ブログ主の手元にある古い同人誌を調べてみると、興味深い事実がわかるからです。
 93年、当時はまだBL専門レーベルではなく、林葉直子さんなどの少女小説が主力商品(?)だった角川ルビー文庫から、吉原理恵子先生の歴史的傑作であるBL小説『幼馴染み』が発売されました。
 今このルビー文庫版『幼馴染み』の裏表紙を見ると、あらすじ欄に「吉原理恵子、ルビー文庫初登場の学園青春小説」と書かれており、いやはや時代を感じさせるわけですが(笑)、ブログ主にとってもこの本の発売はとんでもない事件でありました。
 当時、同じ吉原理恵子先生の名作JUNE『間の楔』はすでに発売されてから3年が経っており、大JUNEも小JUNEも毎号毎号『間の楔』の大特集を打っていたような記憶がありますが(※1)、今考えてもやっぱり『間の楔』はBLというよりJUNE小説でして、ブログ主的にはほとんど興味をそそられる存在ではなかったんですね。
 イアソンとかリキとかどうでもいいから、もっと軽くてエロい少年同士のラブい小説を読ませてくれ! といっつも思っておりました(笑)。←怒られるぞ

※1=『間の楔』というのは、90年代前半のBLというかJUNE界を席巻した名作JUNE小説です。すでによく知らない方もいるかと思い、注釈入れてみました…。現在では、クリスタル文庫から復刻版が出ています。BL小説というより、やっぱりお耽美なJUNE小説。

 そんな中、ルビー文庫から『幼馴染み』が出たときの衝撃と言ったら!
 ちーけん、今でもこの本をどこで買ったか覚えてます(笑)。
 当時住んでた東京某区の隣の駅前にあった本屋さんです。
 大学2年くらいかな?
 まだ当時はBL本を買うのが大変恥ずかしく(笑)、何度もレジへ行こうとしては立ち止まった記憶がありますが、普通の男の子同士の明るい恋愛小説がメジャーレーベルから発売されたことは、大変に記憶に残る出来事でありました。
 もちろん、『幼馴染み』は出版されるやいなやすぐに話題となり、『JUNE』誌でも『間の楔』と同じくらいに取り上げられるようにもなったわけですが、よほどこの作品は当時のBLファンの心を捉えたのでしょう。
 今では人気作家になっている当時の同人作家のみなさんが、こぞってパロディ本を作っておられるんですね~。

 で、ちょっと話が前後して申し訳ないのですが、じつは『幼馴染み』という作品は、単行本の出版は上で書いたとおり93年のルビー文庫が初めてなのですが、作品としての初出は89年の『小説JUNE』誌なんですね。
 で、今書いたような当時の人気同人作家のみなさんが作られたパロディ本というのは、すでに90年ごろから出始めてまして、ちーけんもすでに古本屋さんなどで見つけては、てっきりオリジナルBL本だと思って購入したりしておりました。
 でも、中を読んでみると、どうも『幼馴染み』という小説のパロディ本らしい…と気付くわけですよ。
 ところが『幼馴染み』という作品自体は、すでに過去の『小説JUNE』で掲載されたきりになっていて、読むことができなかったわけです。
 なんだか俺が求めているような普通の高校生同士のイチャイチャ恋愛小説がどっかで出ているらしい…。
 そういう認識だけはありつつも、大もとの『幼馴染み』自体を読むことができないというヤキモキの中で当時のちーけんは過ごしていたわけでありました。
 そこに93年、突如として単行本にして発売してくれたのがルビー文庫だったのでした。

「おお、これが探し求めていた『幼馴染み』なのか…!」

 隣駅の本屋でそんな感涙にむせんだブログ主の気持ち、おわかりいただけますでしょうか(笑)。

 すいません、また話がそれました。
 で、『幼馴染み』の同人誌についてですよ。
 高群保、緒方志乃、前田栄、S・稔也、本郷ふに、聖徳美和子、あおい恵、久野蒼…。
 今見ても錚々たるお名前が連なっているわけですが、そんな『幼馴染み』本の主力作家(?)の一人が、藤崎こう先生だったわけです。
 かなり力を入れておられたように一腐男子の目にも映っておりましたが、もともと“幼なじみ”ものがお好きだったのか、それとも吉原理恵子先生の『幼馴染み』に出会ったことで好みが開花されたのか――、ともあれ当時の藤崎こう先生のマンガは、オリジナルもパロディも見事なくらい“幼なじみ”もの一色になってます(笑)。
 で、商業誌デビュー後は順調に人気作家になられたわけですが、次々とビーボーイコミックスから出す本出す本、みんな“幼なじみ”ものばかり。
 わかっているとはいえ、いま本棚で確認して、どの本もあらすじに“幼なじみ”と書いてあるんで、さすがに驚きましたが(笑)、そんな長い歴史と伝統の上に立つのが、藤崎こう先生の“幼なじみ”ものというわけです。

 で、ようやく本題です(笑)。
 今回の最新刊『殉愛に囚われて』も、当然ながら(?)主人公2人は幼なじみという設定になってます。
 ところがここで新機軸。
 今回のあとがきでご自分でも書かれているのですが、これまで藤崎こう先生は、すべて“受け視点”でのお話しを描かれてきたところ、担当編集者の勧めに応じて、初めて“攻め視点”でのストーリー作りにチャレンジされたそうなのです。
 ほほー。
 たしかに、そう聞いたうえでストーリーを読み直すと、いろいろ興味深いところがありました。
 そんなところはおいおいご紹介するとして、素晴らしい“優等生受け”の傑作『殉愛に囚われて』をご紹介いたしましょう!

 主人公(攻)の奨(しょう)は、兄・貴哉(たかや)の経営するモデル事務所に籍を置く売れっ子モデルです。
 並みの売れっ子ではありません。
 日本中の女性がいま一番注目する男性です。
 街には奨が登場するファッションCMのポスターが溢れています。
 もちろんマスコミも放っておくわけがありません。
 女性週刊誌やワイドショーは血眼になって奨の一挙手一投足を追い、毎日のように彼のアヴァンチュールの噂を報じているのでした。

 でも、奨はモデルの仕事が好きなわけでも、これで名を成そうと思っているわけでもありません。
 まったく興味がないのです。
 そう。
 彼が興味を持つのは、恋人・研斗(けんと)のことだけなのでした。

 で、この研斗がすごくすっごく”優等生くん”なわけなのです!
 奨の家は、遊び人の父親の影響で、早くから母親はおらず、父親の愛人がかわりばんこに家に入ってきては、奨&貴哉の兄弟の世話をしているような家でした。
 寂しい思いをしていた奨の世話を、幼いころからずっと見続けてきたのが、向かいの家に住む幼なじみである研斗だったのです。
 研斗は、奨の兄・貴哉の同級生でもあり、3人はまるで本当の兄弟のように育ってきたのでした。

 ストーリーの中で、幼い奨の面倒を見る研斗の回想シーンが登場するのですが、自分もまだ小学生なのに幼い奨の世話をする研斗の姿は、まるで聖母のよう(笑)。
 優しい笑顔で一生懸命、奨の面倒を見ています。
 そんな研斗は、成長した今では、大学も卒業し、一般企業に勤めるサラリーマンになってます。
 隣家の幼なじみの面倒を見ちゃうような優等生ぶりはそのままで、ちょっと仕事ができそうな眼鏡リーマンという風情です。
 となると、いかにもBLマンガに出てきそうな、ツンと澄ました年上綺麗なお姉さん風の受けキャラを想像しがちですが…。
 うん、たしかに外見はちょっとそんな感じもなきにしもあらずですが(冷静な眼鏡クンという感じ)、じつはまったく違うのです。
 本ブログ的にオススメする本作の妙味は、まさにそのギャップにあるとさえ言えましょう!

 いったいどういうことかと言いますと…。

 成長して、片や日本を代表するトップモデルに成長した奨と、片や普通のサラリーマンとして一般企業に勤務する研斗は、今では恋人として付き合っています。
 気持ちを告白したのは、奨のほうでした。
 幼いころから、研斗だけが自分の世界のすべてだった奨は、今でも研斗以外の人間の言葉は聞こうともせず、業界ではワガママ王子、気分屋、何様キャラで通っているほど(笑)。
 いつか研斗を恋人にしようと虎視眈々とチャンスを狙っていた高校生の奨は、高3の冬、先に社会人になっていた研斗の家に押しかけて、「俺のものになれ」と押し倒し、長年の気持ちを成就させてしまっていたのでした。

 ならば、幼いころからお互いを知っているベストカップルということで、順風満帆でもよさそうな2人の生活。
 実際、現在の2人は研斗の家で同棲もしており、傍目にはうまく行っているようにしか見えません。

 ところが…。

 今、まさに問題が起きているのでした。
 付き合い始めた最初から、奨がずっと思っていたことだったのですが、特に最近の研斗は、本当に自分のことを好きでいてくれるのか、まったく愛情が感じられないのです。
  “恋人同士”のはずなのに、何か自分だけが空回りしているような…。
 夜になれば、ベッドの上で愛を交わす2人ですが、いくら抱いても、奨の渇望は満たされることがありません。

(いくら抱いて一つになっても)
(俺の匂いを奥に染みこませても)
(飢えがおさまらない)
(俺の目的は昔も今もただ一つ)
(研斗が欲しい――)
(なのに、いつも求めるのは俺からばかりだ)
(アイツから何もいわねぇ)
(何度オンナと噂になっても怒りもしない)
(今の関係も俺が何度も告白してズルズル引きずりこんだみたいなもんだ)
(なんでだよ…)
(いつのまにか研斗は…)
(俺の前では笑わなくなった――)

 はい!
 ここまでちーけんの書いたあらすじをお読みいただいて、何だか幼なじみ同士の綺麗な恋愛物かと思っていたみなさん、残念でした(笑)。
 本作の地下を流れる主人公たちの感情は、もう東京湾の水深100メートルのヘドロくらいに暗くてドロドロしています。
 ここに吐露されている奨の研斗への思い自体、すでに妄執に近いレベルになってるわけですよ。
 ほとんどストーカー的な粘着質というか。
 日本一のBIGなモデルになったのに、いまだに研斗の言うことしか聞かない奨。
 気が向かないと仕事なんかサボっちゃう奨ですが、そんなときも研斗から電話で怒られれば、しぶしぶ現場へ向かいます。
 研斗に言われれば、聞くんです。
 これ、みなさんが研斗の立場だったら、もう鼻高々じゃないですか(笑)。
 日本中の女性の憧れの的で、人気絶頂のカリスマモデルが、自分の言うことだけは聞くという。
 しかも恋人同士でもあると。
 何の不満もないはずなのですが…。

 じつは、先ほども書いたとおり、研斗はそういう人間じゃなかったのです。

 まずは、他人から見たら、研斗はどう見えているのか、こんなシーンをご紹介いたしましょう。
 ストーリーの途中で出てくる、奨と研斗と貴哉が深夜のバーで酒を飲むシーンです。
 人気モデルの奨が店内にいることに気付いた客の女性たちはあからさまにこんな会話を交わすのです。

「嘘…本物? ス…スゴイ…」

「なんでこんなところにいるの、信じられない…本物の“SHO”よ!」

「あの向かいの人も見たことある…“SHO”の事務所のイケメン社長よ」

「でもあのメガネの地味な人、誰? マネージャー?」

「そうじゃない? 可哀想に引き立て役にもなってない」


 むははは(笑)。
 なんとも鋭い女性たちのおしゃべりですが、研斗はまあそんな外見というかたたずまいの青年なんです。
 地味でメガネで華やかなところがまったくないという。
 パッと見には、仕事のできそうな眼鏡リーマンにも見えるんですけどね!
 奨の横ではまったく問題にならない普通の男のレベルなわけですよ。

 しかも!!!

、本ブログ的には申し分ないことに、外見以上に、心がネクラなんです(笑)。
 それがよくわかるのがこの場面。
 ストーリーの後半で、奨からの束縛、妄執に耐えられなくなった研斗は、ついに奨を置いて家を出てしまうのですが、研斗の居場所を見つけた奨が、「なぜ出て行ったんだ!」と研斗を問い詰めるシーンです。

「僕と奨ちゃんとは、あまりにも住む世界が違うんだ。釣り合わないよ」

「なんだよ、それ…」

「最近いろいろ噂されてる芸能ニュースを見てたら、やっぱり彼女たちとのほうがお似合いだもの。どんどん有名になって遠い人間になってく。今の奨ちゃんなら、すぐ他の相手も見つかるし、僕を相手にしなくて済むよ」

「勝手にこじつけるんじゃねえよ」

「本当のことだよ。僕は奨ちゃんの足をひっぱる人間でしかない。側にいたら人気モデルのイメージを崩してしまうし、万が一関係がバレたら大変なスキャンダルになってしまうよ」

「それがどうした。関係ねぇだろ。一度でも俺が文句言ったかよ」

「世間が許さないよ。いつか離れないといけないんだ。だから“恋人”って言われても、ずっと本気にしないようにしてたんだ」


 な、なんと~!!!
 いやすいません、ここのセリフ読んでるだけで、“優等生スキー”としては頬が笑み崩れてきてしまいます(笑)。
 研斗は、ずーっと長い間、こんな普通な男でしかない地味な自分が奨の横にいては迷惑になる、こんな自分は奨にふさわしくない…! と思い詰めていたというんですよ!
 ザ・ネクラ!!
 なんというオイシイ場面…。
 どうです、この物語の最初で受ける研斗のイメージとの落差!
 日本一のイケメンモデルを好きなように扱える年上姉さん女房かと思いきや、じつはまったく自分に自信がないネクラ優等生で、つねにぐじぐじと自分が奨の恋人であることを思い悩んでいたという!
 とれびあ~ん(笑)。
 いやー、久々に見ましたわ、こんなにネクラな優等生。
 ブログのタイトルにするくらい“ネクラ優等生”BLが好きなブログ主ですが、これなかなか実際にはそーゆー作品には出会えないわけですよ。
 それが…今…ここに…。
 
 この後のクライマックスシーンで、「奨ちゃんとは絶対に別れる」とあくまで言いつのる研斗に業を煮やした奨が、「俺から離れるなら、今すぐ殺す」と言って本気で研斗の首を絞めるシーンが出てくるのですが(この妄執!)、なんとこの場面、研斗はにっこり笑って、奨に殺されることを受け入れてしまうのです。
 凄すぎ(笑)。
 なんというBL!
 で、そんな研斗の本気の愛に感動した奨は、今の今まで首を絞めていた研斗をそのままベッドに、見事仲直りエッチに突入するのでありました~…って、こう書くとすごく明るい感じ(?)ですが、実際にはもちろんとんでもないドシリアス場面になってますからね。

 え~、では対面座位ですでに挿入を果たされているお二人の睦言をそっと聞いてみましょう(笑)。

「んふっ んっ んっ…」(奨に激しく腰を動かされて喘ぐ研斗)

「離れんなよ、もっとキスさせろ」

「…だって…奨ちゃんの大きい…よ…。女の人たちと犯って出してたんじゃ…」(自分の後孔に入れられてるものの大きさに泣いちゃう研斗)

「俺は研斗とじゃなきゃ セックスはしねぇ。研斗の中でしかイかねぇよ」

「んっ んっ…」(またもや腰を動かされ桃源郷に連れてかれる研斗)

「お前こそ他の男にこの可愛い尻 突っこまれてねえだろうな」

「あっ んっ あるわけ…ない」(お尻もみもみされてます)

「浮気でもしてみろ。ただじゃおかねえからな」

「…うん。その時こそ殺して…」(何だかもううっとりした顔で…)


 うーん、何とも重いというか、迫力満点の2人の愛でしたが、これこそが幼なじみとしてお互いの全てを知り尽くし、何でも許し合える2人の真実の愛の姿なのでしょうねぇ。
 このエッチ場面、ずっと泣きそうに「僕なんか…」と言っていた研斗が、奨にメロメロに愛されちゃって全身を赤く染めて感じるさまは、とても可愛らしく、“優等生受け”視点から見ても、無表情な地味優等生が愛されちゃってるシーンと言うことで、とても満足度の高いものになってます。

 で、こうして2人が究極の愛を確かめ合ったところで大団円…というのが本作のストーリーなのですが――え? 全部紹介しちゃったら読む楽しみがなくなるだろうって?

 いえいえいえいえいえ、じつはですね、このすぐ後に、2人が恋人同士になった頃を描く、奨の高校時代編の番外編マンガが収められてまして、本ブログ的には、じつはこっちのほうが“本番”なのでありますよ(笑)。
 何がすごいって、この番外編は、先ほどご紹介した、高校3年生の奨が自分の気持ちを研斗に告白して付き合い始めるまでを描いたものなわけですが、研斗は最初、「男同士なんてダメだよ…」とか言っちゃって、奨の気持ちをずっと拒み続けてるんです。
 もちろんその頃から研斗だって奨のことを大好きなんですけどね!
 でも、ある感動的な出来事から奨の気持ちをついに受け入れ、2人はカラダで愛を交わすようになるのですが…。

 本当ならウキウキハッピーなはずのこの“初エッチ”場面での研斗のネクラぶりが、本編に輪を掛けて凄いんですよ!(笑)
 今まさに2人で生まれたままの姿になってエッチなことをしようとするその時になって、次々こんなセリフが研斗の口からは飛び出すのです。

「奨ちゃんが嫌になったら言ってよね。ちゃんと諦めて別れるから」
「…しちゃったから諦めるのが大変かもしれないけど」
「奨ちゃんは格好いいから僕のものになんてならない人だもの」
「いずれ別れなきゃいけないとしても、今だけの幸せでいいんだ」


 えー、ブログ主が彼女と初めてエロいことするときにこんなこと言われたら、「え、気付かなかったけど俺ってもしかしてそんなにモテモテだったの?」とか勘違いしそうなセリフなわけですが(笑)、この場面では言われてる奨は本当に格好良い高校生ですし(すでにモデル活動も始めつつあったころ)、でもまだ高校生ということで、この研斗の言葉が持つ重さに気付かなかったりで、「何わけわかんねぇこと言ってるんだよ」ぐらいの受け答えでそのままスルーしちゃうんですね。
 研斗は研斗で、このひとときの幸せを噛みしめようとばかりに、ぎゅーっと奨に抱きついて「あんあん」言っちゃったりして、えらい可愛い感じになってるんですが(笑)、結局、研斗が口にしたこれらのセリフの重要性は見過ごされたまま、2人の“恋人生活”は始まってしまったわけですよ。
 その結果、本編のあの別れる別れないの大騒動に発展していくわけです。

 なので、“優等生受け”を堪能したい人は、この番外編を楽しみにコミックスを購入してみると大変よいと思います(笑)。
 とにかく、研斗がネクラで地味でちょっといじらしくて、でも懸命に奨に対しては年上のお姉さんというか優等生っぽく振る舞おうとしていて、とっても胸がキュンキュンすると思いますから…。

 ふああああーーー!!!
 長い記事書いたーーーー!!!
 2回書き直して、4時間半かかった!!!(笑)
 でも、そのぐらいの労力を費やす価値がこのマンガにはあります!
 ぜひ一度読んでみていただきたい…!

 で、藤崎こう先生が初めて描かれたという、攻め視点からの幼なじみものは、大成功に終わってると思うわけです。
 攻めキャラ・奨の視点で話が進むので、ずっとストーリーのテーマになっている、研斗が本当は奨のことをどう思っているのか…という点が謎めいたままお話しが進行し、とっても読者をドキドキさせる仕掛けとして役立っているんですね。
 というか、攻め視点から幼なじみものを描くと藤崎こう先生が決めた瞬間に、受けキャラの気持ちが見えないというモチーフに貫かれたこういうお話しになることは必然だった気さえいたします。
 で、そこで最後に見えてくる“受けキャラの本当の気持ち”の正体を、じつは地味でネクラで自分に自信がない優等生クンというところに持っていったのが、藤崎こう先生の素晴らしさなわけですよ。
 それはべつに“優等生受け”だからという意味ではなくて、もっとも意外性のあるオチという意味で。

 唯一、残念な点を挙げるとすれば、奨の研斗への執着の理由が、もう一段詳しく描かれていたら、さらによかったのにと思います。
 ご紹介したとおり、とにかく研斗に粘着する奨の妄執の激しさは本作の重要なテーマになっているわけですが、“なぜ奨はそこまで研斗に執着するのか”という答えが、ストーリーの中では「幼いころに面倒を見てもらったから」としか描かれていないんですね。
 そこの詳しい中身が、例えば何か決定的な出来事があったのかなどをさらに描き込んでいていただければ、さらに奨の気持ちに読者も感情移入できたんじゃないかなぁと思います。
 そこだけがちょっと残念でした。

 たぶんこれからも藤崎こう先生は“幼なじみ”ものをずっと描き続けていかれると思うわけですが、ぜひこの“優等生受け”の味わいを捨てずにいていただきたいものですね。
 本ブログとしましては(笑)。
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Comments

 
え~、自コメですw

拍手コメントより、文中の間違いを指摘いただき、慌てて修正いたしました~。
ご指摘いただいた匿名さん、どうもありがとうございます!
しょーもない言葉間違いでお恥ずかしいかぎり…。
 

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