ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

[新刊レビュー]絶望に満ちたうつろな目で抱かれる潔癖少年…暗っ! 『BOYS JAM!』vol.11より、谷村カヲリ『Drive』


Category: レビュー コミックス   Tags: 受け-真面目・カタブツ  受け-いじめられっ子  ●タ行-谷村カヲリ  
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(2008/02)
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 それでは、『BOYS JAM!』vol.11より、“優等生受け”2作目をご紹介いたしましょう~。

 前号では、テツオタ(鉄道オタク)受というBL界前人未踏の一作を描いていた(←本ブログにレビューあります)谷村カヲリ先生の最新作『Drive』です。

 谷村カヲリ先生は現在、野球マンガ『おおきく振りかぶって』ジャンルで活動しておいでですが、同人誌を読むとビックリすることがあります。
 ストーリーが両極端だったりするので。
 水谷×栄口メインに活動されていますが、このミズサカ本、ものすごくコメディタッチで明るい話のときがあるかと思えば、すんごく暗い人間の情念を描いた、例えば水谷が栄口を好きすぎて人としてどうよ的な行動に走っちゃうみたいな重い話のこともあり、その落差に驚かされるのです。

 で、前号の明るくバカバカしくて楽しかったテツオタ受マンガと、今回の短編『Drive』の対照的な作風がまさにそれ。
 今回の新作は、すんごく暗くて重い雰囲気に満ちてます!

 さらに注釈をつけておけば、じつは今回のマンガは、作中でハッキリと“優等生受け”と描かれているわけではありません。
 というか、舞台が高校なのか大学なのかも判然としないし、登場人物の名前も必要最低限しか出てきません。
 何か謎めいた、現実ではない空間のような雰囲気の中で、ストーリーは進行してきます。
 それゆえに、メインの主人公2人の心模様というか、心象風景がくっきりと描き出されています。

 また絵が微妙にいつもの谷村カヲリ先生のタッチと違う気もするんですよね。
 最初、扉のページを読んだときには、木版画で描かれたマンガかと思いました(笑)。
 受キャラの主人公・侑里(ユーリ)は、黒髪に上も下も黒い服を着て靴も黒。
 そして、色白の顔に、強い意志を持っているように感じさせる、これまた黒目がちな大きな瞳が描かれてます。
 そんな黒ずくめの侑里の姿が、まるで木版画で描かれた人物のように感じたんです。
 そんな絵のタッチも、ストーリーの非現実的な雰囲気を強めさせています。

 では、なぜはっきり“優等生受け”的なことが描かれていないのに本ブログでご紹介することにしたかといえば、主人公・侑里が、意志の強い潔癖な少年として描かれているからです。

 ストーリーの冒頭、友人と騒ぐ派手な男、神村康平(かみむら・こうへい)を見て、侑里は心の中でこんな独り言を呟くのです。

(俺はアイツが大嫌いだ。神村康平)
(うるさい…)
(派手な行動 派手なカッコ)
(どれもこれも気に入らない)


 でも、客観的に見れば、侑里が毛嫌いするこの男、神村のほうが、侑里よりも友人は多いし、誰にも好かれるような男だというのが、ちょっとしたミソ。
 神村の派手なところが気に入らず、友人と騒ぐさまを見て「うるさい…」と呟いてしまう侑里こそが、他の友だちから見れば、とっつきにくく付き合いにくい同級生なわけです。
 どうです、このへん優等生っぽいでしょ?(笑)
 というわけで、本作は本ブログでは勝手に“優等生受け”と認定し、以下、侑里は優等生ということで話を進めさせていただきます(笑)。

 さて、心中の思いが目に出てしまったのか、侑里はいつしか神村のことを睨み付けるようになっていました。
 神村が、ついにその棘のある視線に気付いてしまったことからストーリーは始まります。

「おい、何見てんだよ。ユーリ」

「……」

「お前さぁ 気付くといつも俺にメンチ切ってねえ? 何なの?」


 こうセリフだけ書くと、神村は頭の悪いヤンキーのように思われてしまうかもしれませんが(笑)、実際には都会的でいつも友人に囲まれ、服装も洒落ているタイプの男が神村です。

「……お前の下品な笑い声が頭に響いてウゼー。騒ぐなら外行けよ、神村」

「へえ。俺、こんなハッキリとケンカ売られんの久しぶり」

「……」

「ユーリちゃん、ちょっと顔貸せよ」


 そう言うや、侑里の胸ぐらを掴んで校舎の外に連れ出そうとする神村。
 体格でも大きく負け、細身でもちろん腕っ節なんかからっきしの侑里は、胸ぐらを掴まれて焦ったようすは見せますが、目だけはキッと神村を睨み付け、一歩も引こうとはしません。

(カンに障ったらすぐ威嚇する。ケモノかよ)
(なにもかも気に入らない)


 心中そんなことを呟いて連れていかれた侑里ですが、もちろん結果は完敗。
 手もなく神村に殴り負かされてしまいます。

「チッ つまんねーな。お前さあ、弱っちーのにケンカ売んなよ」

「うるさい。だまれ」

 この期に及んでまだ反抗しようとする侑里。
 そんな侑里に、神村は興味を示します。

「ふうん。お前、おもしろいね。こんだけ殴られてそんな瞳すんだ」

「……」

「おもしろい。いいね、ユーリ」


 そう言うや、座り込んでいる侑里の髪の毛を掴んで顔を上げさせ、無理矢理キスしてしまう神村。
 ここで初めて、侑里は大きな動揺を見せます。
 顔を真っ赤にして、「…な、なんのマネだ!」なんて驚いちゃって。
 派手な同級生が気に食わず、力もないのに自分の潔癖な感性のままに相手にケンカを売り、負かされてしまっても決して引かない優等生・侑里は、ここまで読んでくるとある種の潔さというか、高潔な少年なんだなぁと読者に思わせるキャラクターなのですが、それがここでキスを仕掛けられて、一気に生々しい感情というか、羞恥心を表に出してくるわけですね。
 読んでいてドキドキする場面です(笑)。

 でも、さすが侑里は驚くだけじゃなくて、ここでも神村に反抗を見せます。
 舌を入れてきた神村に噛みつき、神村を本気で怒らせてしまうのです。

「オラ立て! おとなしくしてろよ。次、抵抗したらボコボコにすっからな」

 そう言うと、神村は有利のズボンを下ろし、立たせたままバックから一気に犯してしまうのです。
「う あ あ」と呻いてブルブル震える優等生・侑里。

「ははっ きっちー 処女みてえ」

「はっ…う…」

「なあなあ 男にヤられんのってどんな感じ?」


 でも、事ここに至っても、神村に反抗しようとする侑里。
 後ろを刺し貫かれ、ガクガクと身体を震わせながら、必死で神村を睨み付け、こう言うのです。

「…ッ 最悪。お前なんか大嫌いだ」

 そんな侑里を見て、神村は満足そうに笑うのでした。

「やっぱいいわ、ユーリ。お前のそのすました顔見ると、グシャグシャにしてやりたくなるわ」

 さあ、ここまで読んだだけでも、かなり優等生スキーにはそそられるストーリーだと思うのですが、いかがでしょうか。
 そして、ここからがまた良いのですよ~。
 必死で虚勢を張り、神村に反抗した侑里ですが、この日を境に、侑里は神村の暴力で強制的に身体を凌辱されるようになるのです。

 って、いや別に侑里が凌辱されること自体が「良い」って言ってるわけじゃないですからね(笑)。
 ここで、ついに優等生・侑里がつけていた虚勢の仮面がはがれ、神村の手練手管で快感を覚えさせられ、言うことを聞かない自分の身体に惑乱し、涙を流すシーンが出てくるのですっ!
 ……って、あんま変わらないか…。

 毎日、神村の家に連れていかれ、侑里は犯され続けます。

「ん ッ ッ ~~ッ」

「――声 殺すなよ、つまんねーだろ。オラ声出せ」(ぐりっと性器をなぶる神村)

「あっ やめっ あ あ あ あぁ あ~~ッ」

「なあなあ お前ってさ 俺のことが大嫌いで最悪なんだろ? なのに何で俺につっこまれてイッてんの?」

「…うるさい 抜けよ ちくしょ…」

「おい 顔かくすなよ つまんねーだろ。俺はまだイッてねーんだよ」

「あ うあ あ あ あ、んっ んっ ん~~ッ」

「ほらまたイッた。嫌いな俺とセックスして」


 いやー、嬲られまくってますね、侑里!
 ううう、可哀想すぎて涙でマンガが読めないよ…(大嘘)。
 この場面、侑里は涙を流してます。
 感じてしまう自分が悔しいのか。
 でも、神村に貫かれイカされる瞬間は、神村にギュッと抱きついて絶頂を極めちゃうんですね。

 さて、ここまでストーリーを紹介してきて、みなさん、「まあ暗いといえば暗いけど、そんなに重い話でもなさそうだし、よくある感じじゃないの?」とか思われてませんか?
 こっからエンディングに向けて、怒濤の“暗くて救いのないっぽいストーリー”になっていくんです~。

 その日もいつものように神村の家に連れて行かれると思っていた侑里。
 だが女の子とじゃれ合っていた神村は、侑里を見ると「お前、今日は来なくていーや」と冷たく言い渡すのでした。
 その瞬間、神村がなぜあれほど気になっていたのか、わかってしまった侑里。

(「気に入らない」のは「気になる」から)
(目が離せなかったのは惹かれていたから)
(腹が立つのはシットしてるから)
(ああ、そうか――気付くと目が追ってた)
(俺はこいつが好きだった)


 ところが。

 再び神村の家に連れて行かれ、神村のことを好きだという気持ちを自覚して抱かれることになった侑里に、いまだに侑里は自分のことを嫌っていると思っている神村は、ひどいセリフを言い放つのです。

 めちゃくちゃここでそのセリフをご紹介したいのですが、これこそがこのマンガのキモでして、これはぜひ実際に『BOYS JAM!』を購入してお読みになってみてください。
 でも、それを聞いた侑里は、もう優等生の仮面なんかどこへやら、絶望に満ちたうつろな目をして人形のようになって神村に抱かれます。
 暗っ!

 さあ、この2人はどんな結末を迎えるのか。
 ぜひ、最後のページの最後のコマまで読んでみてください。
 谷村カヲリ先生のマンガ家としての才能の豊かさが実感できると思います。

 次号予告を見ると、『制服でH!』がテーマの次号でも、谷村カヲリ先生は登場予定のようです。
 順番でいけば、次回は明るいコメディマンガになるはず…。
 どんな制服を描いてくださるんですかねぇ。
 3ヶ月後が待ち遠しくて仕方ありませんな!
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