ネクラで眼鏡でキモオタな優等生は“受け”るとイイよ!

委員長、地味な真面目くん、オタク少年…そんな“優等生受け”BLが大好きな腐男子のブログです~。

 

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[新刊レビュー]古代中国もの…姫として育てられた美少女王子に求婚する暴れん坊! 秋山みち花『仮面の花嫁~弄花伝~』


Category: レビュー 小説単行本   Tags: 特徴-歴史もの  特徴-ファンタジー  受け-王子さま・貴族  受け-女装  受け-高潔な優等生  ●ア行-秋山みち花  
仮面の花嫁―弄花伝 (もえぎ文庫)仮面の花嫁―弄花伝 (もえぎ文庫)
(2007/11)
秋山 みち花

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 前記事に続いて、またもや女装もの…!
 どんだけ好きなんだという声が聞こえてきそうですが…。
 好きなんですな~、これが(笑)。

 女装少年ものと優等生受けって、なんか似てるんですよね~。
 どちらも“いい子”の仮面をかぶらされているじゃないですか(笑)。
 で、だいたい女装してる少年って、優等生って設定が多いし…。
 たまーにやんちゃな子が家では女装させられて…っていうBLもありますけど、それはそれでやっぱり“お家の言いつけ”にちゃんと従ってるって意味で、やっぱり優等生受けなんですなぁ。
 というわけで、ちーけんの女装少年好きには、“優等生受け”好きから連なる立派な必然性があるということで、今回も萌える女装少年優等生受けBLのご紹介を…(笑)。

 秋山みち花先生の最新刊『仮面の花嫁~弄花伝~』です。
 最近、よく商業誌でもお名前を見るようになってきた秋山みち花先生。
 ちーけんは同人誌時代から好きで、けっこう同人誌も揃えてます。
 貴族の王子さまが受けのBLとか多く書かれる方で、そのへんに惹かれて…(笑)。

 で、本作は古代中国の戦国時代をモデルにした歴史物の王侯貴族BLになってます。

 主人公・義真(ぎしん)は、戦国時代を勝ち抜いて強国となりつつある楊国(ようこく)の若き太子です。
 彼が幼い少年時代に都を訪れた際、虎に襲われたのを偶然助けたのが、衰亡する堅王朝(けんおうちょう)の公主(王女)である蓮季(れんき)でした。
 衰亡する王朝にありがちなことに、宦官に政治を思うままに操られ、すっかり自分自身の宮廷での自由も失っていた蓮季でしたが、その日は側近の助けを借り、お忍びで都の外を歩いていたところでした。

「姫! 動くんじゃないぞ!」

「ぎ、義真…」

 震え声を出した次の瞬間、虎との間にざっと義真が割りこんでくる。

「おれの後ろに隠れていろ。姫は俺が守ってやる」

 このとき義真わずかに15歳。
 うーむ、カッコイイ(笑)。

 きっと義真が守ってくれる。蓮季はそんな確信を抱いていた。

「はっ!」

 間合いを測っていた義真が、裂帛の気合いと共に大地を蹴った。次の瞬間、義真の体が空に高く飛翔する。
 銀色の光が一閃し、目にもとまらぬ早さで剣が振り下ろされた。
 刹那、眉間を貫かれた虎が、どおっと草の上に倒れる。

(中略)

「姫、大丈夫か? どうしたのだ?」

「あ…」

 そばに戻ってきた義真に問われ、蓮季ははっと我に返った。そうすると何故かふいに体が小刻みに震えはじめる。

「怖かったんだな…でも、もう平気だぞ。虎は退治した。姫のことはいつでもおれが守ってやる」

 義真は剣を持ったままで、蓮季の華奢な体を抱きしめた。
 震えを止めようとしてか、指で頬を撫でられる。
 どうしてだか、かあっとそこが熱くなった。

「わたしなら平気」

 蓮季は義真に抱きしめられていることが急に恥ずかしくなって、いやいやをするように身じろいだ。


 うーむ。
 読んでるほうが恥ずかしくなっちゃう、ぴゅあぴゅあなラブシーンです(笑)。
 しかも女装少年(笑)←しつこい
 じつは、宮廷を壟断する宦官の魔の手を逃れさせようと、父王の手で蓮季は生まれたときより“姫”として育てられているのでした。
 じつは蓮季の兄たちはみな謎の死を遂げているのです。
 もし王子だということになれば、蓮季も堅王朝の王位を継承するものとして、同じ目に遭うことは疑うべくもありません。
 そのため、今では「謎の病にかかり、顔は醜く崩れてしまった。姫の体に触れたものは同じ目に遭う」と称して、常に銀の仮面を付け、幼いころから頼っている乳母たち以外は、側に近づけないように生きているのです。
 その中で、仮面を外してお忍びで外出したときに出会ったのが義真だったのでした。

 たまたま出会った義真に危機を救われ、その勇敢さと男らしさに魅入られた蓮季は、翌年も、その翌年も、同じ場所で待ち合わせて義真と再会を果たします。
 育まれる幼い恋。
 しかも女装少年!←しつこすぎ
 でも重要なことをここでひとつ。
 蓮季のことを「姫」と読んでいることでわかるように、義真は蓮季を本当の姫だと思っているのです。
 はうー。
 なんという萌える設定(笑)。

 そして三度目の春――。

「おれは決めた。姫を我が花嫁にする」

「え?」

 いきなりの言葉に蓮季は目を見張った。
 去年よりさらに逞しさの増した義真は、もうどこから見ても凛々しい武人となっていた。頬が削げてますます精悍になった顔の中で、蓮季を見つめる瞳だけが、子供の頃と変わらない純真さを宿している。
(中略)

「おれには兄が二人いる。だから国を継ぐなど面倒でまっぴらごめんだったのだが、姫のために太子になることを承知した」

「わたしのために?」

 ああ、と頷いた義真はさも愛しげに蓮季を見つめる。
 けれど蓮季は、はっと我に返った。
 浮かれている場合ではなかった。人知れず御苑で逢瀬を重ねる分には何も心配などしなくてよかった。しかし義真は、もっと深い結びつきを求めているのだ。

「堅の公主を正妃にするのに、ただの公子では格好がつかないからな。だから太子になる条件として、おれは姫のことを承知させた。姫は何も心配することはない。ただ楊に来てくれればいいだけだ」

「そんな…こと…だめ…できない…っ」

 蓮季は悲痛な声をあげた。
 だが義真はそれが堅苦しい応急を憚ってのことだと誤解したらしく、宥めるように蓮季の肩を抱き寄せる。

「何も心配しなくていいと言っただろう。おれに任せておけばいい。来年で姫も十五になる。近いうちに必ず姫を迎えに来るから、待っていればいいだけだ」

「でも、できない…無理なのです。わたしは…だってわたしは…っ」

 蓮季は激しい痛みに耐えかねて、両手でぎゅっと深衣の胸を押さえた。鼻の奥もつうんと痛くなり、涙が溢れてきそうになる。

「それとも姫はおれのことが嫌いか?」

「違う…嫌いじゃない…」

 むはー!
 どうですか、萌えますなぁ!
 必死に自分が“偽姫”であることを隠そうとするけれど恋心だけは露わにしてしまう蓮季と、相手を女装少年だとは知らず、必死で求愛する義真。
 女装少年ものは、こーゆーすれ違いがまずは胸キュンポイントですよねー。
 もう一つの山場=胸キュンポイントその2(後出)は、本当は男だとバレたときのカタストロフですが(笑)。
 でも、本作ではかなり最後のほうまで義真は蓮季のことを本当の姫だと信じているんですよ。
 そこがまた萌えるんですな~。
 それだけに、蓮季が姫ではないとわかったときのシーンは、2人の感情がぶつかりあって、これまた女装少年ものの醍醐味を味合わせてくれるんですが!

 さて、ここまでご紹介した感じだと、義真は勇気もあれば力もあって、性格もいい貴族の王子さまという感じですが、じつはこのあと成長するに従って、だいぶそーゆー純真正義漢キャラとは違うところに路線変更していきます。
 といっても、べつに悪人キャラになるわけじゃないですよ!
 思いこんだら一直線、とにかく蓮季を入れるためには何でもやる、ものすごい自己中心的キャラになっていくんです(笑)。
 何度も言いますが、もちろん悪い意味ではありません。
 あまりに蓮季のことを思いすぎて、猪突猛進しちゃうんです。
 結果的に、多くの人に迷惑をかけてしまうんですが(笑)。

 まず、何とか都を占領して堅王朝ごと蓮季を手に入れてしまおうとばかりに、隣国の脩国へどしどし攻め入ります。
 それも毎年(笑)。
 ところが、義真のライバルとなる脩国(しゅうこく)の太子が立ちふさがり、なかなか戦果を挙げられません。
 そうすると、今度は単身都に忍び入って、無茶を働きまくります(笑)。
 とにかく自分勝手。
 本作の最大の魅力というか、他の作品と違うオリジナリティのあるところは、まずこの自分勝手な攻めキャラの設定にあるのではないかと、ちーけんなどは思ってしまうほどのアクの強さです。
 読んでると、「うわ、こいつ思いこみ強っ! 気持ちワル!」という人もいるかもしれません(笑)。

 そこに花のように美しい蓮季が絡んでくるのがストーリーの本筋なわけですが、最初の目論見通りに正式な妻として蓮季を迎えることができそうになくなると、さすが自己中心な勝手キャラ。
 義真は思いあまって単身都に忍び入り、ついに深夜、蓮季の寝所を襲い激情を遂げようとしてしまいます。
 本作の山場であるこのシーン、女装少年ものの最高な胸キュンポイントその2である「えっ! お前、男だったのか!」という場面ですから、ここでは詳しくご紹介しませんが、ついに自分が女でないことがバレて涙を流す蓮季のなんとまあ可愛いこと!
 それは、蓮季がほのかに抱いていた義真への恋が破れる瞬間を意味するものでもあるわけですよね。本当なら。
 さあ果たしてその時に義真がとった行動は――というのは、以下、実際にご自分で本を読んで確かめてみてくださいませ!
 もー胸がキュンキュンしちゃうこと請け合いですよ!

 それにしてもまあ、この蓮季姫が優等生なんですよねぇ。
 衰えゆく王朝の中で、父王に言われるがままに女として生き、しかも銀の仮面をつけ…。
 経済的にも困窮していく中で、頑張って頑張って生きているのがいじらしいんですよ~。
 その中で、一日だけお忍びで出た外の世界で出会った義真という光のような少年。
 自分も男なのに、義真に恋心を抱いてしまい、それだけを頼りに生きてきたのに、「妃として迎えたい」と本当なら涙が出そうに嬉しいことを言われて、でも自分が本当は“偽姫”であるがゆえに、涙を流して拒絶せねばならないという。
 なんという萌える設定でしょう(笑)。
 その意味で、本作は女装少年受け、優等生受けが非常によく味わえる良作になってます。

 ただ、ちーけん的に不満があるとすれば、一点のみ!
 先ほど書いたとおり、本作のオリジナリティあふれるポイントは、攻めキャラ義真の自分勝手なわがままキャラに尽きると思うのですが、義真と蓮季の恋心が深まっていく過程で、それが活かされてないんですよ~。
 あれだけわがままでキャラがせっかく立ってる主人公なんですから、優等生の蓮季ちゃんがどうやってほだされていってしまったのか、いかにして受け入れていってしまったのか、そーゆー細かい心理描写の綾がもう少し書き込んであったら最高だったです!
 何度も書いてますが、最近のBLに対して、変に文学的な感動や“高尚”なストーリーを求める人が最近多いですが、BLに必要なのはそんなものではなくて、主人公同士の恋愛を描くうえで、いかに読者の胸をどきゅんどきゅんさせるか、そのどきゅんどきゅんの波のパワーをいかに上げるかこそがBL本に求められる必要な“一点”だと、ちーけんは思うのです。
 その意味で、本作ではせっかくこれだけキャラの立つ主人公がいながら、義真と蓮季が惹かれる描写が、人食い虎に救われたエピソード以上のものがあまり深まってくれず、非常に残念な気がします。
 もったいない!
――でも、それでも十分に面白くきゅんきゅんさせてくれるBLに仕上がってるんですが、欲を言えば…ということで。
 花のように美しくやさしい蓮季が、どうやってこの暴れん坊・義真のことを好きになっていったのか、その過程の心理描写が綾なすように描かれていたら、もう胸がきゅんきゅんするどころか床をのたうち回っていたかも…と思うと、キャラも設定も構成もいいだけに、画竜点睛を欠くではないですが、本当に残念!

 でも、他のつまんないBLなんかより、本作は全然面白いですからね!
 強調しておきますが!
 とくに貴族もの、優等生もの、女装少年受けが好きな人には、大変オススメです(笑)。
 勝手損することは絶対にありませんよ!

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Comments

ロマンチック 
昨日この本を買いました。私はこういう中華風?BL小説を読むのは初めてだったのでストーリーも登場人物も新鮮に感じました。 特に主人公の蓮李が健気で優しい真の姫って感じでこんな姫なら使えることになっても、逆に誇りに思うなぁと思いました。 義真は精悍で勇ましく頼もしいけど、蓮李のこととなると普通ではなくなるので、この人に使えるのは勘弁してもらいたいです。 続きがあるらしいのそっちも期待してます。
 
 
沙来さん、こんにちはー!
またコメントいただけて嬉しいです~。

蓮季姫、可愛いですよねー(笑)。
僕も蓮季の優しい性格がかなりツボでした。
あまり男の子っぽくはないですけどね(笑)。
だがそれがいい!

いま学研のHPを見てきたら、来月15日に、続編が出るみたいですね!
どうかなぁ、また蓮季と義真のお話しを書いてくれてるのかなぁ。
それとも、舞台が同じだけで、別キャラの話なのかなぁ…。
期待しつつ待ちましょー!
 
初めまして! 
ご挨拶が遅れてしまいました。
一度ココを見つけてからずっとお世話になっています。遊人と申す腐男子でございます。
このブログを参考にして何冊か買わせていただきました。
もう、このブログは最高です。何が良いかって、ジャンル分けしてくださっているのがありがたい!!
ボク、実は女装受けが大好物でして、もはやBLを好きになったのか、女装受けを好きになったのか、わからないほどです。
初めて読んだBLはタイトルを忘れましたが、妻を亡くした教授が遺体を解剖する手術台で教え子を「遺体扱い」しつつ頂いてしまう話だったと思います。そこから紆余曲折を経て、女装受けスキーにおさまりました。

あ、長々とすみません。つい興奮してしまって……。
とにかく、助かっております。特にジャンル:受け-女装はほとんど買ってしまいかねない勢いです。本当にありがとうございます。これからも頑張ってくださいっ。

追伸:鈴木あみ先生は女装ものも激しく萌えますよ! 愛妾綺譚がオススメです!
 

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