花音DX VOL.4 (4) (花音コミックス) (花音コミックス) (2008/05/29) 不明 商品詳細を見る |
それにしても、どの記事を読んでも“優等生受け”のことしか書いてなくて、いいかげん飽きられるんじゃないかと思いつつ、他に書けることもないので十年一日のごとく同じことを書き続ける本ブログですが、さて困ったことになりました。
5月末の新刊ラッシュで、“優等生受け”なBLが物凄いたくさんありまして、もちろん全部おいしくいただいたのですが(笑)、とてもレビューを書く速度が間に合いません。
とにかくこの世に出た“優等生受け”BLはすべて記録に留めておくことを目標にする本ブログですが、突如訪れた存亡の危機なのです(笑)。
なんでこんなことになったかというと、いろんな作家さんの短編が詰まったBLアンソロジーの中に、“優等生受け”なものがいくつもあったからです。
それに、小説の単行本でもかなり“優等生受け”なのが多くて…。
好きでやってるのに泣き言書いてもしょうがないんですが、レビュー一本書くのに2時間はかかるので、どうにもこうにも追いつかんのですたい!
ヤバイ!
うーん。
うかうか過ごしてると、毎月10日前後にある新刊発売日ラッシュがすぐ来ちゃうしなぁ。
まあ、ぐだぐだ考えていてもしょうがないので、こつこつやっていきましょう。
で、“優等生受け”がたくさん載っていたBLアンソロジーその1であります『花音DX』より、ブログ主が個人的に大変注目してます作家・恋煩シビト先生の読み切りマンガをご紹介いたします。
…って、もうみなさん注目してる先生ですよね(笑)。
横溢する才能とオリジナリティ、一作読み終えるといつも早く次の作品を見たいと思ってしまうマンガ家さんです。
なんで花音と『Baby』以外の雑誌の編集者は、この作家さんをどんどん起用しないのか、不思議でなりません。
恋煩シビト先生といえば、本当は5月にふゅーじょんぷろだくとから初コミックスが出るはずでしたが、なぜか1ヶ月延期になってしまいました。
昔からここの出版社は、こーゆーところが適当ですよねぇ…。
いったん告知したら、ちゃんと発売日は守ってほしいものですよ。
プンプン!
その代わりというわけでもないでしょうが、本作はとっても素晴らしい“優等生受け”、いや一種の“キモオタ”受けになってました。
はっぴー!(笑)
でも、今月の『花音DX』は“刑事特集”と銘打ってまして、以前の記事でも書きましたが、警察とか官僚とか検察とかが舞台のBLが大っ嫌いなブログ主は、手に取るのも嫌でした(笑)。
好きな作家さんがたくさん参加していたので買いましたが…。
とほほー。
でも、警察を褒めるようなストーリーのマンガは少なかったので、何とか読み終えました。
ぐへー。
なんか疲れちゃいましたが、恋煩シビト先生のマンガを読んで、今までのBLマンガにないものを読ませてもらったなぁという感激があったので、やっぱり嬉しいことでした。
本作のタイトルは『法医学者異感情発生事件簿』といいます。
法医学者というのは、簡単にいえば、警察や裁判所からの依頼を受けて、殺人事件や事故の遺体を調べ、その死因を追究したりする人のことです。
昭和24年に起きた戦後最大の怪事件と言われる下山事件でも、列車による轢死体となって見つかった下山定則・国鉄総裁の死因が他殺か自殺かで、東京大学と慶応大学の法医学者が激しい論争を繰り広げました。
ブログ主は自殺説を唱えた古畑種基・東大教授の著書を何冊か学生時代に読み、法医学者の活躍で死因不明の変死体から驚くべき鑑定結果が導き出され、それによって時には意外な真犯人が見つかってしまうこともあることを知り、法医学者という仕事に憧れました。
もうそのときには医学部に入り直せるはずもなく(というかそんな頭はもともとない)、もちろん夢だけで終わったのですが(笑)。
そんな法医学者という存在が、BLのフィールドに入ってくることなど想像もできなかったので、この手の作品を初めて読んだときには、ちょっと驚いた記憶があります。
でも、物言わぬ死体を相手にし、その声なき声、多くの場合は無念の声に耳をそばだてて毎日を過ごすこの職業は、ある意味、非常に耽美的な香りがします。
現代社会では、立派な大学教授や監察医として社会的地位も与えられる職業ですが、中世だったら異常者の一言で片付けられてしまったかもしれない人々。
今回の恋煩シビト先生のマンガには、そんな耽美的でもあり危険な香りもする法医学者という人種の特徴(?)がよく描かれていて、この味はすごく新鮮でした。
主人公(受)は、大学で法医学を専門にしている変わった学者・安藤です。
この人、だいたいにして目つきからしてすでにしてちょっと異常な感じです(笑)。
つねに腐乱死体とかバラバラ遺体とかを相手にしているからというわけではないでしょうが、生きた人間と話しているときでも、その眼は目の前のその人のことを見ていないような感じ。
なのに、まともに相手を見つめると、今度はその人間の裏側までを見抜いてしまうような、そんな底知れぬ瞳をしています。
変死体が見つかった現場に呼ばれてきていた安藤の目の前で、「うお え゛っ…げぇ」と吐いてしまったのが、新人刑事の堂島でした。
安藤は、その吐瀉物を見て堂島に声を掛けます。
「君…」
「はい…」
「ラーメンは味噌派?」
なんちゅーか…。
変態ですよね。
この安藤って(笑)。
もちろん安藤にとって死体の検分は仕事なわけですし、他人の吐瀉物の内容物を素早くチェックしてしまうのも職業病ってヤツなのでしょう。
でも、涙目でげーげー吐いてる人間に対して、心の赴くままに「君、ラーメンは味噌派?」なんて聞いてしまうのは、やはり変人というか“キモオタ”の部類に入ってくる人物であることは間違いないところです。
そして本ブログとしては、他人なんか気にもせず、自分のやることは間違いないと思っているようなこーゆー受けキャラには、猛烈に心惹かれてしまうわけですよ。
(人体というのは大変不思議で)
(60兆もの細胞で成り立っていて)
(それが病気やさまざまな原因で変化し)
(活動が停止していく)
(つまり死ぬわけだ)
(その原因を調べるのが僕の仕事だ)
(不謹慎かもしれないが)
(大変面白い)
(これ以上面白くて不思議な事が)
(この世にあるだろうか?)
腐乱死体を前にして、遺体を観察しながらこんなことを心の中で考えている安藤は、よく仕事をする刑事たちからも、こんな風な人物評を寄せられています。
「凄いけど…でもどっか変わってない? 冷たいっつーか、感情がないっつーか」
事件現場での出会いから数日後。
安藤のところで死体解剖のようすでも見学させてもらえと、堂島は上司から命じられて出向くことになります。
こうして再会することになった2人ですが、ここから何気なく描かれる“再会シーン”は、ストーリー上とっても大事なシーンだとブログ主には思われます。
う~ん、いまこうして読み返しても、一コマ一コマにとっても萌えるなぁ。
「ごめんねぇ 堂島君。せっかく来てくれたのに僕しかいなくてねぇ~」
「いえっ、お忙しいところすいません」
「安藤さんは休憩しないんですか?」
「僕はここが好きなんで」
ちなみに「ここ」とは、死体置き場のことです。
足と首が切断されたバラバラ死体を前に、2人はこの会話を交わしています。
しかも、この“切断遺体”は、結構ちゃんとした絵として描かれてます。
法医学者が登場するBLは初めてではないと思いますが、ここまできっちりと死体が描かれてるBLマンガは、初めて読んだ気がブログ主にはしますよ(笑)。
死体の前で薄い笑みを浮かべて、ニコニコしながら「僕はここが好きなんで」という安藤は、とっても変人ぶりが強調された感じなのです。
「死体は色んな事を語ってくれる。死んだ状況や死因が、調べればわかるんだよ。凄いよね。細胞は嘘をつかないから。このバラバラの彼…、君と同い年くらいかな? 何でバラバラにされたんだろう…。無念だったろうねぇ。どういった原因で細胞が生命活動を停止したのか…」
「……」
「知りたいね」
何度も書きますが、熱心にこんなことを語る安藤はやっぱり変人です。
こーゆーことを思ったり考えること自体は、べつに真っ当だとは思いますよ。
現に死体を前にして、堂島のことなんかお構いなく冷たい熱情に駆られたように思いを語るのは、やっぱり人としてどうなの? ということです(笑)。
でもですよ。
こーゆー異常性が、BLの世界においては耽美性となり受けキャラの魅力をいやがおうにも高めていってしまうのは、何とも不思議なこととしか言いようがないのですが、本作ではそれが顕著です。
冷めた瞳で、でも少し笑みを浮かべながら死体への思いを語る安藤は、美しいのですよ。
そう思わされてしまうわれわれは、すでに恋煩シビト先生の手中でコロコロと転がされているのでありましょう(笑)。
で、こんな異常者・安藤の独白に近いセリフを聞き、きっとドン引きするだろうと思われた堂島は、こんな意外な反応を示します。
ブログ主的には、この場面こそが本作のキモのように思いましたですよ。
「そっ…そうですよね! 色んな事情で亡くなってるんですよね…。吐くなんて失礼ですよね。こわいけど」
「……」
「安藤さんって素晴らしいです…! 僕も被害者のために頑張ります!」
むははは~。
異常者・安藤の持つ暗さを吹っ飛ばすような、新人刑事のパワーです(笑)。
この場面の意味の考察は、また後でするとして、意外な反応を返された安藤はどうしたのでしょうか。
「……君。面白いねぇ」
そう言うと安藤は、珍しいものでも見たかのように堂島を見つめ、ぐぐっと顔を近づけてきます。
でも、その途端…(笑)。
「うっ…うっげぇえ…!」(ビシャッ)
安藤の白衣に染み付いていた死体の匂いを思いっきり嗅いでしまった堂島は、またもや目の前で吐くという失態を演じてしまったのでした。
堂島が泣いて謝りながら帰った後、一人で吐瀉物を片付けながら、安藤は物思いに耽ります。
(またラーメン喰ってるよ…)
(吐瀉物の消化具合からして3~4時間前に昼食とってる)
(やっぱり味噌派だな)
(しかし今時珍しい純情な新人刑事が入ったもんだ)
(ゲロ吐いて半泣き…面白かったな~)
さあ、こんな変な出会いをした2人がいったいどうやって恋に落ち、成就させていくのでしょうか、乞うご期待!――なんてこと言って、レビューを終えちゃっても本当はいいんですが(笑)、ここからの展開があんまりにも萌えるので、もう少しだけ紹介させていただこうと思いますよ。
じつはここから物語は急展開するのです。
署で勤務している堂島に、突然安藤から電話が入ります。
「ラーメン食べに行かない? 味噌ラーメン」
こんな誘いを受けて、「俺、味噌ラーメン大好きなんです!」なんて甘ちゃんな反応を返す堂島は若者っぽくて可愛いかぎりですが、ラーメン屋で2人は親しく話をします。
堂島は、「うわー、こんな凄い人に誘ってもらえて感激だー!」という気持ちで。
安藤は、「面白い観察対象だなぁ。もっと見たいなぁ」という気持ちで(笑)。
「優しくてちゃんとしてらして…さぞかし安藤さん、モテるんでしょうね」
おいおい、どう見てもタダの変人だろうという読者からのツッコミをよそに、堂島はすっかり安藤に心酔してますが(笑)、話は私生活にまで及びます。
「25歳で結婚して幸せな家庭を築くつもりなんですけど…僕なんて全っ然ダメで…」と力なく笑う堂島に、優しそうな笑みを浮かべて安藤はこんな言葉を掛けてあげるのです。
「ははは それはね、君の魅力がわからない女がおかしいんだよ」
このセリフで、堂島は完全に“安藤さんは超いい人”という見方を確定させてしまいます。
刑事のくせに甘過ぎですが(笑)、盛り上がった2人というか堂島は、「安藤さんって本当にいい人ですね! もっといろいろお話ししたいです~」と言って、安藤の自宅まで酒を飲みに行ってしまうのでした!
ヤバイって、堂島! 後ろ! 後ろ!(笑)
で、気がついたときには、安藤に手を縛られ、ズボンを脱がされた状態でベッドに転がされていたのです(笑)。
しつこいですが…。
甘いなぁ、堂島(笑)。
どー見ても変人なんだから、なんでももっと用心しないんだという(笑)。
それにしても、ここまで安藤は堂島のことを面白い観察対象としては気に入ってるふうだったものの、恋愛対象にしてるようには見えなかったので、いきなりの展開は読者にも意外な感じです。
この点についても、考察は後ほどいたします。
「アッ うっ… あっ すごっ」
「嫌がってた割には凄いじゃない。どうかな? 悦いだろう? 男の方がフェラは上手いだろう?」(じゅぶっ じゅぶっ)
「あっ 安藤さ…んっ…あ!」(発射~)
こうして、突然の安藤の毒牙に引っかかり(?)、好きなようにカラダを扱われちゃう堂島。
安藤は完全に自分のペースに持ち込んで、ウブい堂島くんをチンコまでしゃぶり、好きなように扱っちゃうんですね~。
でも、お忘れかもしれませんが、堂島のほうが攻めキャラです(笑)。
ここでついにその本領が発揮されるのでした~!
「う~~~、ぐすっ 情けないです…俺…うっ…こんなっ、こんなっ、男として攻められっぱなしなんて…!」
なんだかさっきから吐いたり泣いたり簡単に騙されちゃったり、情けないところしか見せていない堂島ですが、さすが刑事という体力を見せつけた堂島は、ここでもぐずぐずと涙ぐみながら、あっという間に安藤をベッドの上で裏返すと、その上にのし掛かっていくのでした。
むふふ。
堂島のことを単なる可愛いバカというか観察対象としか思っていなかった安藤が、いきなり上下関係を逆転させられて味わう驚き、想像すると優等生スキーとしてはたまらないものがありますよね(笑)。
「ちょっ…堂島君 やっ やめなさいっ…僕は受けはっ…まだしたことなっ…あっ!」
「安藤さぁん…」(いろんなところいじりまくり舐めまくり)
「うっ んっ… あ!!」
「俺、男も大丈夫かもしれません」
「!」
「安藤さん見てたら…何か興奮してきて…俺」
「んっ… あっ やっ め うっ あッ! バカ… あっ――痛い…!」
いやー、何度も言いますけれど、死ぬほど萌えますね、この場面(笑)。
完全に自分より下だと思っていた人間にカラダを征服されてしまった変人法医学者。
最初に書いた、人のことを見ているような見ていないような安藤の目が、この場面、堂島に無理やり挿入された瞬間には「カッ」と見開かれ、大きな堂島のカラダを受け止めるように、安藤がその背中に抱きついたりしちゃって、何ともかんとも胸がキュン死にしそうなシーンです。
しかも…。
これは深読みしすぎかもしれませんが、死体大好きで死体に囲まれて生活していた安藤が、生きる人間であり、その中でももっとも活力にあふれた若い刑事という堂島の肉体に犯されてしまうことは、その前までに描かれていたリアルな死体の絵と健康な堂島の肉体との対比も面白く、大変皮肉でそれゆえに安藤の屈辱感が垣間見えるようでもあり魅力的です。
で、ここから最後のクライマックスシーンへ突入していきますよ!
堂島にガンガンと腰を突き動かされた安藤は、若いカラダを受け止めて朦朧としながらも、背中を駆け上ってくる“何か”を感じてしまうのです。
(なんだこの感じ…)
(ゾクゾク…? 違うな…何か…)
「すいません…安藤さん…ぐすっ(涙)」(と言いつつ、またもや腰をずんっずんっと)
(じわじわする)
(何だろう…?)
(何だ…)
その正体がわからないまま、堂島に感じさせられていく安藤。
そして、またもや意識が飛びそうになった安藤に、堂島はこんなことを口にします。
「安藤さん…キスしていいですか?」
堂島の真剣な眼に見つめられ、安藤はそのままキスを受け入れてしまうのでした。
そんな自分を、そして自分の背中を駆け上がる変な“感覚”を(何なんだ…!)と思いながら…。
そして最終ページ。
半分レイプのように犯してしまった安藤を心配しながら、堂島が涙ながらに謝って帰っていくと、裸で残された安藤は突如、先ほどの“感覚”の正体が何だったか、気付いてしまうのです。
(僕は法医学の医師である)
(人体以上に面白く不思議なことなどこの世にない)
(――…そう思っていたのに…)
(まさか…)
(まさか…)
(これは…恋?)
ここでエンドマーク。
何とも余韻を残す終わり方ですが、もうこの2人の今後が読者は気になって仕方ありません。
もちろん続編あるんだろうな、なかったら承知しねぇぞ…! という狂暴な気持ちになってしまうブログ主と全国1千万の『花音DX』読者でありますが(笑)、変人でキモオタでしかも優秀な法医学者が初めて自覚した“恋”を描いた本作は、もう死ぬほど優等生スキーのみなさまにはオススメです。
今回は最後の最後までストーリーをご紹介してしまいましたが、省略した途中のエピソード含め、実際に恋煩シビト先生の描く2人を見ていただければ、単にストーリーだけの面白さでない本作の魅力が絶対にわかっていただけると思います。
いまみなさんの頭の中で、安藤と堂島がどんなルックスで想像されているかはわかりませんが、またこの対比ぶりが絶妙な2人なのですよ…!
で、思いよらずも堂島に犯されてしまう安藤の色っぽい表情。
そして「キスしていいですか?」と聞かれた瞬間の安藤の顔…!
ああ、この魅力を文章で伝えるのはとても無理ですよ…!
以上、本作をキモオタ優等生な法医学者受けマンガとしてご紹介してきたわけですが、ストーリー紹介をお読みいただければわかるように、最初に堂島に手を出したのは安藤ですよね。
酒に酔った堂島を、手を縛ったうえで裸にひん剥いていきなりチンコを咥えちゃったという(笑)。
そこを堂島が力任せに逆転して、で、思いもよらず受けをやらされることになった安藤が惑乱し…というのが本作の魅力なのですが、前のほうで書いたように、じつはブログ主は本作で一番重要な場面は、上司に命じられた堂島が、死体見学のために安藤のもとを訪れた“再会シーン”にあると思います。
本人が好きで死体の研究に打ち込んでいて、あんまり生きている人間には興味もなさそうだった安藤ですが、われわれ優等生スキーの眼から見れば、これは「本当は構ってほしいのに、みんなが自分のことを受け入れてくれないから自然と傲慢になっちゃったヒネくれ優等生」というものに他ならないわけですよ。
てか、BLにおいては、受けキャラである優等生というものは、そういうものだと決まってるのです(笑)。
本当は構ってほしいのに、心ならずも孤立の道を選んだ寂しんぼでなければならないんですよ、優等生というものは。
これは定理であり、永遠の法則であり、宇宙の真理と言っても過言ではありません。
そんなヒネくれ優等生の心の殻を、強引に打ち破ってしまう攻めキャラが登場してこそボーイズラブ!
私、何か言ってること間違ってますか(笑)。
ホホホホホ…。
思わずブログ主のキャラもよく分からない方向に行きそうになってしまいましたが(笑)、本作では恋煩シビト先生の手によって、法医学者・安藤の変人性が猛烈に強調されているおかげで、そんな孤独の中から安藤を救い出す若者・堂島のBL的な格好良さが読者にどどーん! と伝わってくるようになってます。
2人の再会シーンで、死体解剖の良さを得々と語る安藤の変人さにまったく臆することなく、堂島が「安藤さんって本当にいい人ですね!」とか、「僕も頑張ります!」と口にした場面を思い出してください。
安藤本人さえ気付いていませんでしたが、あのセリフこそ、法医学の森にたった一人で分け入り、「誰もわかってくれなくていいんだ…これが僕の生きる場所なんだ…」と呟いていた(はずの)お姫さま・安藤を、王子さま・堂島が救い出した瞬間だったと、ブログ主は思います。
その感激、本人さえ気付くことのなかった感激が、「お~い、俺をここから出してくれ~」と安藤の心の中で叫び、自力で這い出てきてしまったのが、エッチ場面で安藤の背筋を駆け上がってきた「ゾクゾク」の正体であり、堂島の真剣なキスを安藤に受け入れさせてしまった“じわじわ”の正体だったのですね!
ああ~ん、なんたるラブファンタジー。
なんたる萌えっ!!!!!!(笑)
だから、もし続編が出るとしたら、自分が愛されていると、そして孤独の中から自分を救い出してくれたのは堂島だと自覚して、その思いが強まるにつれ、恥ずかしくて堂島のことを直視できなくなる変人・安藤の赤面ぶりを見てみたいですね!
きっと可愛いだろうなぁぁぁああ(笑)。
他人のことをバカにしていたキモオタが初めて気付く恋!
無償の愛!
ああああ~、見たい!
今すぐ見たい!
……というわけで、相変わらずアホな妄想を爆発させてしまいましたが、きっと“優等生受け”が好きなみなさまなら、ブログ主と同じ境地に達していただけるものと確信しています。
早めにレビューを書くつもりですが、今号の『花音DX』には、他にも“優等生受け”が満載です。
さささ、本屋からなくならないうちに早めにお買い求めを(笑)。
来月発売の恋煩シビト先生の初コミックスがますます楽しみになってまいりました!
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どうしてつぶれないのかしら。
いろいろつぶれているのになあ。
角川も評判悪いけどつぶれないのと同じ?
ともあれ私もコミックスが楽しみです。